月別アーカイブ: 2015年8月

住之江区「大坂夏の陣400年 秀頼の薩摩落ち伝説ツアー」

住之江区「大坂夏の陣400年 秀頼の薩摩落ち伝説ツアー」

大阪市住之江区はフェリー会社などと協力して、住之江区と鹿児島を結ぶ「大坂夏の陣400年 秀頼の薩摩落ち伝説ツアーを企画した。大坂夏の陣(1615年)で、母・淀君とともに自害したとされている豊臣秀頼。だが、実は「生き延びて大坂城を抜け出し、薩摩に逃れていた」と伝えられる歴史伝説に注目した。フェリーターミナルが集まる湾岸エリア、住之江の話題づくりにつなげる新たな試みだ。
今回のツアー企画を監修した大阪城天守閣の北川央(ひろし)館長によると、「『秀頼の薩摩落ち』は事実ではないだろうが、大坂夏の陣の直後から、かなりの信ぴょう性をもって語られていた。それほど秀頼が多くの人々に愛されたことを示しており、歴史的な意味がある」と説明する。
ツアーは10月2日から3泊4日。フェリーで鹿児島に赴き、「豊臣秀頼の墓」「真田幸村の墓」と伝わる墓を訪問。秀頼を保護したという島津公の子孫に感謝するイベント「島津公にお礼詣」もあり、島津家とゆかりのある住吉大社(住吉区)や、、幸村が最期を遂げた安居神社(天王寺区)の関係者も参加する。船中で「歴史講座」「Shion(旧大阪市音楽団)コンサート」もある。5万9800円。問い合わせは、さんふらわあトラベルまで。

米国大都市で日本酒=SAKE需要増大 和食人気後押し

米国大都市で日本酒=SAKE需要増大 和食人気後押し

米国で宝酒造(京都市)、月桂冠(同)、大関(兵庫県西宮市)などが日本酒(清酒)の現地生産に力を入れ、カリフォルニア州の工場の製造設備の増強を検討する動きも出ている。国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録された和食は、ニューヨークやロサンゼルスなど大都市で人気を集め、日本食レストラン・飲食店では米国人の口に合う新商品の投入でニーズに応えようと懸命だ。この和食人気に合わせ、また和食を引き立てるものとして好感され、需要が伸びつつあるのが日本酒=SAKEだ。
現地生産品は、輸送コストなどを抑えられるため、日本からの輸入品に比べて価格が安く、工場出荷から短期間でフレッシュな味わいの商品を提供できる。宝酒造では需要の伸びに伴い、原酒ベースの年間生産能力は7500㌔㍑と、1983年当初の7倍弱の規模となっており、将来は設備の増強が必要になるとしている。また、月桂冠も年間生産能力は7500㌔㍑で、稼働を始めた90年の8倍強となっている。このため、2025年までに1万㌔㍑へ引き上げることを視野に入れている。

「減塩でもおいしい」和だしカップめん 日清・なだ万

「減塩でもおいしい」和だしカップ麺 日清・なだ万

日清食品は老舗料亭なだ万(東京都新宿区)と組み、8月31日に減塩・低カロリーのカップ麺「なだ万監修 和だしの麺」を発売する。「減塩・低カロリーでもおいしい」和風だしにこだわり、178㌔㌍と通常のカップヌードルの約半分に抑えた。価格は税別で180円。味はシジミとカニの2種類。

大阪府議会8/26開会 自民の大阪会議条例改正案審議

大阪府議会8/26開会 自民の大阪会議条例改正案審議

大阪府議会は8月20日の議会運営委員会で、自民党が要請した臨時議会の日程を26日開会、9月2日閉会と決めた。府と大阪、堺両市でつくる「大阪戦略調整会議」(大阪会議)の設置条例改正案を自民が提出、審議する。改正案では、議事運営など一部の議決について要件を緩和する。会長の解任規定も盛り込む。

夏の関空53万人出入国 外国人急増 過去最多

夏の関空53万人出入国 外国人急増 過去最多

大阪入国管理局関西空港支局は8月19日、夏の繁忙期(8月7~16日)の関西空港の出入国者数(速報値)が、前年同期比約28%増の53万5230人だったと発表した。
うち外国人は約85%増の30万9780人で、同期間としては過去最多。日本人は約10%減の22万5450人で、初めて外国人が日本人を上回った。今年はゴールデンウイーク期間も外国人が日本人を上回っていた。
渡航先別の出国者数は、中国が前年同期比約72%増の6万8370人、2位は韓国で約27%増の5万4140人、3位は台湾で約31%増の4万1980人だった。

9月から日航の国際線で吉野家「牛すき」提供

9月から日航の国際線で吉野家「牛すき」提供

日本航空は8月20日、吉野家と共同開発した機内食「牛すき」を、9月1日~11月30日の期間、国際線の一部路線で提供すると発表した。エコノミークラスとプレミアムエコノミーで楽しめる。
「牛すき」は吉野家の冬の定番メニュー「牛すき鍋膳」を機内食用にアレンジし、生卵の代わりに「たまごソース」を用意する。成田空港発の主要欧米線やシドニー線のほか、羽田空港発のロンドン線、パリ線、関西国際空港発のロサンゼルス線が対象。

食べながら備蓄する防災用フリーズドライ食品 天野実業

食べながら備蓄する防災用フリーズドライ食品 天野実業

天野実業(広島県福山市)は、防災の日に向けてフリーズドライ食品を詰め合わせた「食べながら備えるローリングストックBOX」を、8月31日にウェブ通信販売限定で発売する。
熱湯を注ぐだけでできるフリーズドライ食品が、パックごはんとセットになっており、消費税抜き価格は4630円。賞味期限が来たら買い替える朝食セット、昼食セット、夕食セットもある。日常消費と備蓄と使うことでフリーズドライ食品の売り上げ増加につなげる。
フリーズドライ食品は、ポットの湯などでつくれるためレトルトやレンジ食品と違って、鍋や加熱調理機器を必要としないほか、ビタミンCなどの栄養成分を多く保存できる。初回、購入するストックBOXには朝食・昼食・夕食のセットが3日分入っており、中身は炙(あぶ)りカニぞうすい、クリームシチュー、親子丼、にゅうめんなど。買い替え用の朝食や昼食セットは1140円から1440円。

日東薬品 食品向け乳酸菌増産 消費者の健康志向で

日東薬品 食品向け乳酸菌増産 消費者の健康志向で

日東薬品工業(京都府向日市)は、食品メーカー向けに乳酸菌の本格生産を始める。綾部工場(京都府綾部市)を増産して、2016年1月から生産量を現在の4倍に高める。消費者の健康志向で、乳酸菌への注目が高まっていることに対応する。これまで医薬品向けが中心だったが、市場が大きい食品向けの需要を開拓して収益拡大につなげる。
綾部工場内の菌培養棟を約1億円かけて改装する。同工場ではカルシウム配合錠をつくる別の新棟が7月に完成。培養棟内にあった資材倉庫を新棟に映し、空いたスペースを活用する。乳酸菌が培養される培地を粉末化する凍結乾燥機を1台増設し、3台体制にする。

7月大阪税関 貿易黒字93億円 5カ月連続黒字に

7月大阪税関 貿易黒字93億円 5カ月連続黒字に

大阪税関が8月19日発表した7月の貿易概況(速報)によると、近畿2府4県の輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は93億円の黒字(前年同期は631億円の赤字)だった。黒字は5カ月連続。中国向けの電子部品などの輸出が伸びる一方、原油安を反映して天然ガスや原油の輸入が減った。
輸出額は4.9%増の1兆3745億円で29か月連続の増加。輸入額は0.6%減の1兆3653億円で5カ月連続減少。天然ガスや原油の単価が3割前後下落しており、輸入額が大きく減った。

古墳時代前期の祭祀集落跡見つかる 奈良・中西遺跡

古墳時代前期の祭祀集落跡見つかる 奈良・中西遺跡

奈良県立橿原考古学研究所は8月19日、同県御所市の中西遺跡で、古墳時代前期(4世紀前半)の竪穴建物群や区画溝が見つかったと発表した。隣接する秋津遺跡では祭殿とみられる大型建物群がすでに確認されている。両遺跡は少なくとも南北400㍍、東西200㍍に広がり、同時代では全国的に例がない計画的に建物を配置した祭祀(さいし)目的の大集落と分かった。
今回の調査では、今年4月から中西遺跡で約7550平方㍍を発掘。竪穴建物26棟のほか、建物の間に掘られた幅30㌢~1㍍の溝が出土した。一方、今回の調査地の北東の秋津遺跡では2010年までに塀で囲まれた四角形の区画が7カ所確認されている。最大の区画は南北50㍍、東西48㍍以上あり、内側に大型建物4棟が並んでいた。
秋津、中西両遺跡の建物群や区画溝は造られた方角がほぼ一致しており、両遺跡は計画的に建設された一体の集落で、大型建物群は祭祀地区、竪穴建物群は住居地区だったと判断した。両遺跡は初期ヤマト政権が本拠を置いたとされる纏向(まきむく)遺跡(同県桜井市)から南西約15㌔にあり、共通する様式の土器も出土していることなどから、同研究所では「初期ヤマト政権が直轄した集落の可能性がある。祭殿を中心とし、その周囲に祭祀に関わる人たちが棲んでいたのだろう」とみている。