八百万の神々が出雲に 出雲大社で厳かに神迎神事

八百万の神々が出雲に 出雲大社で厳かに神迎神事

全国から出雲地方に集う八百万(やおよろず)の神々を迎える出雲大社(島根県出雲市)の「神迎(かみむかえ)神事」が旧暦の10月10日にあたる11月21日夜、営まれた。3連休の初日とあって、信徒や観光客ら約1万人が訪れ、伝統の神事を見守った。
国譲り神話の舞台として知られる稲佐の浜で、かがり火が焚かれる厳かな雰囲気の中、千家隆比古・権宮司が海に向かって祝詞を読み上げた。このあと、迎えた神々が乗り移ったとされるサカキ「神籬(ひもろぎ)」が白い布で覆われ、「竜蛇神(りゅうじゃしん)」に導かれて約1㌔先の出雲大社に向かった。
神籬が到着した神楽殿では神迎祭が執り行われ、神々が本殿両脇の東西十九社に案内された。神々は1週間滞在し、向こう1年間の農事や縁結びなどを話し合うとされる。
神々の出雲滞在中、境内では23日に「献穀祭」、26、28日に「縁結び大祭」、28日には出雲から神々が古里へ旅立つ「神等去出祭(からさでさい)」などの祭りが続く。