北斎の肉筆画「鶏竹図」海外で新発見 40代の作品

北斎の肉筆画「鶏竹図」海外で新発見 40代の作品

江戸時代後期の浮世絵師、葛飾北斎(1760~1849年)の肉筆画「鶏竹図(けいちくず)」が見つかった。東京の美術商が11月末、デンマークの競売で落札した。
鹿鳴館を設計した英国人建築家ジョサイア・コンドル(1852~1920年)の旧蔵品とされ、日本では存在がほとんど知られていなかった。
鶏竹図は、竹を背景に石燈籠の上に止まる2羽の鶏を、縦110㌢、横51㌢の絹本に写実的に描いた掛け軸。作品の左下に「歩月老人 北斎」の落款と印があり、儒学者・大田錦城の讃(文章)も添えられている。専門家らは40代ごろの作品とみている。