月別アーカイブ: 2017年1月

弥生時代中期の土偶出土 目鼻、耳の穴も原形とどめる

弥生時代中期の土偶出土 目鼻、耳の穴も原形とどめる

大阪府文化財センターによると、大阪府茨木市の郡(こおり)・倍賀(へか)遺跡で弥生時代中期とみられる人形土製品(ひとがたどせいひん)1点が見つかった。人をかたどった土偶の人形土製品は、弥生中期のものとしては府内では初めてで、ほぼ原形をとどめて出土したのも珍しいという。
今回の発掘調査で、140基を超す墓跡「方形周溝墓」とともに見つかったもので、高さ5.9㌢、胴幅3㌢で、球形の頭部と底が平らな円筒形の胴体部でできている。目鼻だけでなく、耳の穴まである精巧なものという。このほか、碧玉(へきぎょく)製とみられる装身具の管玉(くだだま)3点も見つかっている。

日本で働く外国人労働者、初の100万人超え 留学生ら

日本で働く外国人労働者、初の100万人超え 留学生ら

厚生労働省のまとめによると、2016年10月末時点で日本で働く外国人労働者は前年比19.4%増の108万3769人となり、100万人を超えたことが分かった。公表を始めた2008年以降初めて100万人を超え、国内雇用者の2%弱を占めた。製造業で働く留学生の増加が目立ち、国内の人手不足を補う人材として存在感が高まっている。
在留資格別にみると、最多は日本人と結婚したり永住権を持つ「身分に基づく在留資格」で約41万3000人、次いで留学生など「資格外活動」が約24万人、「外国人技能実習生」が約21万1000人、研究者や会計の専門家など「専門的・技術的分野の在留資格」が約20万1000人だった。

京都信金 インドステイト銀行と業務提携 進出支援

京都信金 インドステイト銀行と業務提携  進出支援

京都信用金庫(京都市下京区)は、インドステイト銀行(本店:インド・ムンバイ市)と業務提携したと発表した。すでにインドへ進出している顧客企業や、これから進出を検討している企業を支援する。
外国為替業務などの金融サービスの提供、京都信金のスタンドバイL/C発行による現地での資金調達支援、インドの経済・投資環境等に関する最新情報の迅速な提供などを目指す。

NEXCO西日本 インドネシアMUNと管理システム開発

NEXCO西日本 インドネシアMUNと管理システム開発

西日本高速道路(NEXCO西日本、大阪市北区)はこのほど、インドネシアの高速道路運営会社、マルガウタマ ヌサンタラ社(MUN社)と高速道路の点検データの履歴管理を行うマネジメントシステムを、同国の高速道路の環境や基準に合わせて共同開発した。
さらにこのシステムを、MUN社が運営するビンタロスルポンダマイ道路(BSD)、ボソワマルガヌサンタラ道路(BMN)の2路線へ販売することを決めた。
NEXCO西日本は、日本の高速道路技術に高い関心を示しているインフラ事業者、ヌサンタラ インフラストラクチャー社(NI社)が出資するMUN社と2015年8月に「包括的な技術提携の覚書」を締結。この覚書のもとに、日本の高速道路技術の導入および外販ビジネスの基盤を構築するため、複数の個別技術、スマートインスペクション(SI)、非破壊検査(橋梁・舗装)・新型軸重計などの導入検討を進めてきた。

大阪・茨木市で弥生時代の大規模墓跡140基発見

大阪・茨木市で弥生時代の大規模墓跡140基発見

大阪府文化財センターは1月26日、大阪府茨木市の郡(こおり)遺跡・倍賀(へか)遺跡で発掘調査の結果、集落の部分とは別の部分に大小140もの墓の跡が集まっているのが見つかったと発表した。
弥生時代中期のものとみられ、大きなものは縦12㍍、横18㍍、小さなものは約3㍍四方で、様々な大きさの墓跡が混在していた。これらは「方形周溝墓」という形で、周囲が溝で囲まれた墓。弥生時代の状態の良い墓の跡がこれほど多く見つかるのは珍しい。
同センターは「大阪北部の拠点だったとみられる大規模な村」と推定。大阪大学の福永伸哉教授は「墓数が多く、国内有数の規模だ。墓の規模にばらつきがあり、少し階層的な関係が芽生え始めていたことが分かり、集団の内部構造を知る重要な手掛かりになる」と話している。
今回2016年6月以降、約1万6500平方㍍を発掘調査したところ、ほぼ全域で140基以上の墓跡が確認された。
また、これらの墓跡群のすぐ東で22棟分の竪穴建物跡や装身具の管玉、人の歯、人の顔を表現した約6㌢の人形土製品なども見つかった。

日機装 台湾プラスチックと紫外線LED事業で合弁

日機装 台湾プラスチックと紫外線LED事業で合弁

日機装(東京都渋谷区)と連結子会社、日機装技研は台湾プラスチックグループ(FPG)との間で、紫外線LED事業で合弁会社を設立することで合意した。
合弁新会社「台塑日機装股份有限公司」(台湾・雲林県斗六市)の資本金は設立時40億円相当額の台湾ドル、段階的に80億円相当額へ増資する予定。出資比率は日機装51%、FPG49%。2017年7月設立予定。深紫外線LEDチップおよび同チップを活用した器具・装置の製造・販売を手掛ける。

日本製紙 インドで紙器加工事業に参入 最大手買収

日本製紙 インドで紙器加工事業に参入 最大手買収

日本製紙はこのほど、インド最大の紙コップメーカー、Plus Paper Foodpac Private Limitedとの間で、同社の発行済み全株式の取得について合意した。2017年1月末までに取得を完了する予定。日本製紙グループの紙器加工事業の海外展開としては、先ごろ新工場が竣工したベトナムに続く取り組みとなる。
今回買収した企業の所在地はインド・ムンバイ市で、資本金は2億8400万インドルピー(約4億8400万円)で、売上規模は約10億円。同社は本社がムンバイで、2工場(インド北部、西部)、1営業所(デリー)の体制。

技研製作所 カンボジアにサイレントパイラー初納入

技研製作所 カンボジアにサイレントパイラー初納入

技研製作所(本社:高知市)はこのほど、カンボジアのプノンペン・プレキャスト・プランツ社向けに油圧式杭圧入引抜機「サイレントパイラーSA100」を初納入した。同機は現在、首都プノンペンで市内の下水道コンクリート管増設工事で活用されている。
カンボジアでは2002年ごろから、日本のODA(政府開発援助)を活用した都市部でのインフラ整備が進められており、急速に都市化が進む中、今後も圧入工法の採用が増加すると見込まれているという。

三菱重工 タイ合弁会社のエアコン生産体制を増強

三菱重工 タイ合弁会社のエアコン生産体制を増強

三菱重工業グループの三菱重工サーマルシステムズ(東京都港区)は、タイの合弁企業で家庭用および業務用エアコンの生産・販売を手掛けるMitsubishi Heavy Industries-Mahajak Air Conditioners Co.,Ltd.(略称MACO社)の生産体制を増強する。
組み立て・部品製造を行う第1・第2工場の設備を拡充するとともに、第3工場と電装工場を新設して、それぞれ2018年初めに操業開始する。2020年度には生産個数を2015年度比30%増の270万個まで増やす計画。

淡路・舟木遺跡で大型鉄器工房跡 国内最大級か

淡路・舟木遺跡で大型鉄器工房跡 国内最大級か

兵庫県淡路市教育委員会は1月25日、弥生時代後期の舟木遺跡(淡路市舟木)から大型の鉄器工房跡を確認したと発表した。遺跡中心部から鉄製品57点と工房を含む竪穴建物跡4棟が見つかった。
同市教委は、同遺跡全体の鉄器工房の規模が、南西約6㌔にある国内最大級の鉄器生産集落で国史跡の五斗長垣内(ごっさかいと)遺跡(淡路市黒谷)をしのぐ可能性があるとしている。
舟木遺跡は約40㌶の大規模な山間地集落遺跡。これまでに約5700平方㍍を調査し、弥生時代後期の竪穴建物跡10棟や土器、中国鏡の破片が出土しているが、鉄器工房は確認されていなかった。
今回出土した鉄製品の明確な使途は分かっていないが、鍛冶に関連したものと、工具とみられる針状のものなどがある。鉄の加工に使った台石や砥石など石製工具42点や祭事用と考えられる弥生時代終末期(3世紀初頭)の土器も出土した。
同市教委は、建物跡は鉄器生産工房と、鉄工具を使用した何らかの生産工房で、大規模な工房群の存在も想定できるとみている。