地球の酸素イオンが月に到達 探査機「かぐや」が観測

地球の酸素イオンが月に到達 探査機「かぐや」が観測

大阪大学などの研究チームは、月周回衛星「かぐや」の観測データを解析した結果、地球から流失した酸素イオンが月に到達していたと発表した。1月31日付の英科学誌「ネイチャー・アストロノミー」電子版に掲載された。
地球の表面から流出した酸素イオンが、太陽から吹き出す粒子の流れ(太陽風)の影響を受けて38万㌔離れた月に運ばれ、月の土に入り込んでいる可能性もあるとみている。
地球では24億年前から酸素が増えだしたといわれており、月はこのころから地球由来の酸素イオンを浴び続けている可能性がある。大阪大学の寺田健太郎教授は「月の土には太古の地球の大気の痕跡の一部が保存されている可能性もある」と話している。