月別アーカイブ: 2017年7月

弥生中期の木製品削る「やりがんな」出土 石川県小松市

弥生中期の木製品削る「やりがんな」出土 石川県小松市

石川県埋蔵文化財センターは7月27日、同県小松市の八日市地方(ようかいちじがた)遺跡で、弥生時代中期前半(約2300年前)とみられる柄付き鉄製「やりがんな」が出土したと発表した。
やりがんなは、木製品を作る際に木の表面などを削る工具。木製の柄もある完全な形の品としては国内最古といい、センターは「鉄器が日本列島へ普及する過程を考えるうえで貴重な資料」としている。
今回出土したやりがんなの全長16.3㌢。鉄の部分(長さ5.1㌢)を柄の中に一部はさみ込んだ後、糸とテープ状にした桜の樹皮を巻いて固定。柄には斜めの格子文様が彫られ、一端はバットのグリップのような形に削り出されている。
これまでやりがんなの刃だけの出土例は北部九州などであった。やりがんなは法隆寺など飛鳥時代の寺社建築などでも使われ、室町時代に現在の台がんなが伝わるまで、宮大工の主要な大工道具だったとされる。

ヤクルト 中国広東省に支店開設し飲料販売強化

ヤクルト 中国広東省に支店開設し飲料販売強化

ヤクルト本社は、広州ヤクルトにより広東省清遠市に清遠支店を開設し、スーパーマーケット等の店頭で乳酸菌飲料「ヤクルト」および「ヤクルトライト」の販売を開始する。販売開始は8月の予定。
今回の支店開設により、広州ヤクルト管轄の販売拠点あ6カ所、中国全体の販売拠点は40カ所となる。清遠支店の2017年の販売は1日当たり3万本を見込む。

オリエンタル酵母のインド子会社がイースト工場建設

オリエンタル酵母のインド子会社がイースト工場建設

日本製粉グループのオリエンタル酵母工業(東京都板橋区)は、子会社のOriental Yeast India Pvt.Ltd.(以下、OYIndia)でインドのマハラシュトラ州プネ市近郊にイースト工場を建設する。
新工場の所在地はインドマハラシュトラ州サタラ県ケスルディ工業団地。生産能力は日産100㌧(生イーストベース)。完工時期は2020年夏ごろ、総投資額87億3000万ルピー(約157億円)。
プネ市はインドの金融と経済の中心地ムンバイ市から170㌔㍍南に位置し、人口規模はインド第8位。

三井化とプライムP 米・印のPPコンパウンド増強

三井化とプライムP  米・印のPPコンパウンド増強

三井化学(本社:東京都港区)およびプライムポリマー(本社:東京都港区、出資比率:三井化学65%、出光興産35%)は、ポリプロピレン(PP)自動車材のグローバルでの需要拡大に対応するため、アメリカ・メキシコ・インドの3拠点におけるPPコンパウンドの生産能力増強工事を完了し、いずれも営業運転を開始した。
今回の能力増強により、同社グループの世界全体のPPコンパウンド生産能力は年間105万㌧となった。

大王製紙 タイで生理用品を生産開始 海外初

大王製紙 タイで生理用品を生産開始 海外初

大王製紙(東京都千代田区)は7月25日、タイ子会社エリエールインターナショナル・タイランド(EIT)に生理用ナプキンの生産設備を設置し、生産を開始したと発表した。同社が同製品を海外で生産するのは初めて。投資額は約12億円。日系2社がシェアの大半を握るタイの生理用ナプキン市場で、積極的なマーケティング活動などを展開し、10%のシェア獲得を目指す。

プライメタルズ 中国・宜興潤豊向け銅棒圧延機受注

プライメタルズ 中国・宜興潤豊向け銅棒圧延機受注

プライメタルズテクノロジーズは、中国の江蘇金輝銅業集団子会社の宜興潤豊銅業向けとして3基目となる銅棒圧延機SCR-7000を、供給元となる米国のサウスワイヤ社から受注した。
新設される銅棒圧延設備は増加する需要に対応するため、中国江蘇省の宜興市に設置され、生産開始は2018年夏を予定している。

大津・曼陀羅山古墳群で地方豪族の墓?見つかる

大津・曼陀羅山古墳群で地方豪族の墓?見つかる

滋賀県大津市教育委員会はこのほど、100基余りの古墳からなる大津市の古墳群の発掘調査で、新たに地元の豪族の墓とみられる石室が見つかったと発表した。
大津市の真野地区の「曼陀羅山古墳群」には6世紀の古墳時代後期の墓が116基あるが、発掘調査が行われていたのは5基だけで、埋葬者など詳しいことは分かっていなかった。
大津市教育委員会が新たに直径20㌢ほどの2つの古墳を調査したところ、いずれも横穴式石室と呼ばれる石造りの埋葬施設が確認され、30余りの土器のほか、鉄製の刀のつばや矢じりなどが見つかった。こうした武器の副葬品は海外から日本に来た渡来人のものとみられる古墳群からは見つかっていないことから、同市教委では地元の豪族の墓だとみていて、未発掘の古墳群の埋葬者を考えるうえで重要な発見だとしている。

弥生期の銅剣柄飾りの土製鋳型 国内初確認 福岡

弥生期の銅剣柄飾りの土製鋳型 国内初確認 福岡

福岡県春日市教育委員会は7月25日、弥生時代の銅剣につける把頭飾(はとうしょく)柄(つか)飾りを作ったとみられる土製の鋳型が同県春日市の須玖(すぐ)タカウタ遺跡で見つかったと発表した。国内初の確認で、日本列島で金属器生産が始まった当初から、独自の高い鋳造技術を持っていたことを示すものという。
鋳型は長さ3.5㌢、幅2.6㌢、厚さ2.7㌢。弥生時代中期前半(紀元前2世紀ごろ)のもので、建物跡から見つかった。土でできており、青銅を流し込んで製品を鋳造したとみられる。
弥生時代の銅剣は権威の象徴で、朝鮮半島に由来を持つ。把頭飾は柄の先端を飾る部品で、石製と青銅製があり、青銅製は鋳型で製作した。老の原型と土の鋳型を使ったと想定されてきたが、これまで鋳型の確認例はなかった。それが今回の出土で初めて証明された。

新日鉄住金 インドネシア自動車鋼板製販事業で合弁

新日鉄住金 インドネシア自動車鋼板製販事業で合弁

新日鉄住金とPT KRAKATAU STEEL(PERSERO)Tbk(以下、クラカタウ社)は、インドネシアにおける自動車用鋼板製造・販売事業を行う合弁会社「PT KRAKATAU NIPPON STEEL SUMIKIN」(以下、KNSS社)を設立し、工場の建設・立ち上げを進めてきたが7月24日、営業運転を開始した。
KNSS社の所在地はインドネシアバンテン州チレゴン・クラカタウ工業団地内。資本金は1億4200万米㌦で、出資比率は新日鉄住金80%、クラカタウ社20%。最新鋭自動車用鋼板製造ラインを設置し、自動車用冷延鋼板および(合金化)溶融亜鉛メッキ鋼板の製造・販売を手掛ける。 生産能力は年間48万㌧。設備投資額は約3億米㌦。従業員数約280人。

日産自と三菱自 タイで共同販売金融サービス

日産自と三菱自 タイで共同販売金融サービス

日産自動車のタイの販売金融子会社ニッサンリーシング(タイランド)と、三菱自動車工業のタイ現地法人ミツビシ・モーターズ・タイランドは7月25日、タイで三菱自動車を購入する顧客に販売金融サービスブランド「ミツ・リーシング」を立ち上げたと発表した。
今回の協業ではニッサンリーシング(タイランド)が、日産ディーラー向けの既存の金融サービスとは別に、タイの三菱自動車ディーラー向けに「ミツ・リーシング」として卸売りおよび小売りの金融サービス・商品の提供を行う。三菱自動車はタイで「ミツ」の愛称で親しまれている。ミツ・リーシングは今月からタイ市場向けにサービスの提供を開始する予定。
両社による今回の協業は6月5日に開始を発表したオーストラリア、ニュージーランド、カナダにおける三菱自動車向け販売金融サービスに続くもので、両社は金融サービス分野においてさらなるシナジー創出を目指す。