月別アーカイブ: 2017年8月

五稜郭跡 戊辰戦争時の米蔵「兵糧庫」特別公開

五稜郭跡 戊辰戦争時の米蔵「兵糧庫」特別公開

北海道函館市の国指定特別史跡・五稜郭跡で、1864(元治元)年に函館奉行所の米蔵として建設された「兵糧庫」が8月31日まで特別公開されている。
この兵糧庫は1868年1月、「鳥羽・伏見の戦い」を皮切りに始まった、明治新政府と旧幕府軍との間で繰り広げられ1年半に及んだ「戊辰戦争」の最後の戦い(1869年5月)の場となった箱館で、戦後唯一解体を免れた建物だ。
明治新政府に対し徹底抗戦を叫び、箱館・五稜郭で新政権樹立を宣言した榎本武揚や土方歳三らが日常的にみていた、あるいは出入りしたかも知れない風景の一部といってもいい。
創建時の柱や梁(はり)が残り、実際に敷かれた木製水道管や沈没した新政府軍の軍艦の一部が展示されている。

特別展「戦国!井伊直虎から直政へ」静岡で8/14から

特別展「戦国!井伊直虎から直政へ」静岡で8/14から

大河ドラマ「おんな城主 直虎」にちなんだ特別展「戦国!井伊直虎から直政へ」が8月14日から静岡市駿河区の県立美術館で開かれる。10月12日まで。前売り券は一般1,000円、高校・大学生と70歳以上は500円。中学生以下は無料。開幕日除き月曜日休館。
特別展では、直虎ゆかりの品々をはじめ当時の井伊谷(いいのや)(現在の浜松市北区引佐町)周辺を取り巻く今川家、織田家、徳川家、武田家など戦国大名の関連資料も展示。古文書や刀剣、絵画など160点が並び、「井伊の赤備え」として知られる赤色の甲冑(かっちゅう)も間近に見ることができる。
会場は4つの章で構成される。井伊家が現在、大河ドラマで放送中の直虎の時代、今川家の配下で様々な雌伏の時代を経て、一気に戦国大名の勢力図が塗り替わり、徳川家に臣従、家康の配下として大きく飛躍し、譜代大名として彦根藩を創設するまでの過程を多くの資料で解説している。

JICA カンボジア向け235億の円借款に調印

JICA カンボジア向け235億の円借款に調印

国際協力機構(JICA)はこのほど東京で、カンボジア政府との間で「シハヌークビル港新コンテナターミナル整備事業」を対象として、235億200万円を限度とする円借款貸付契約に調印した。
同事業はシハヌーク港で新コンテナターミナルを整備し、同港の貨物取扱能力を向上させることにより、カンボジアの物流環境の改善と貿易促進に寄与することを目的としている。貸付資金はコンテナターミナルやアクセス道路の整備、航路や泊地の浚渫(しゅんせつ)等に関する土木工事、コンテナを取り扱う荷役機械等の調達、コンサルティング・サービスに充てられる。
これにより同港のコンテナ貨物取扱能力が約45万TEU増加し、現在の取り扱い能力の1.5倍以上になる。また、同地はホーチミン(ベトナム)・プノンペン(カンボジア)・バンコク(タイ)を結ぶ南部経済回廊の要所に位置している。

ブリヂストン インドで乗用車用タイヤ生産能力増強

ブリヂストン インドで乗用車用タイヤ生産能力増強

ブリヂストン(東京都中央区)のインドのグループ会社ブリヂストン インディア プライベートリミテッド(BSID)は、インド国内の自動車保有台数や生産台数の増加に伴うタイや需要の拡大に対応するため、プネ工場およびインドール工場での乗用車用ラジアルタイヤ(PSR)の生産能力を増強する。
今後5年間で約3億430万米㌦(約335億円)の投資を段階的に行う。両工場の合計生産能力を2022年までに日産約1万5000本増強し、増強後の合計生産能力を日産約4万1000本とする予定。併せて、インド市場における新車用タイヤの大径化にも対応する。また、現地で約450名の雇用も創出する見込み。

三井物産・アトレ 台湾商業施設開発事業へ共同出資

三井物産・アトレ 台湾商業施設開発事業へ共同出資

三井物産(本社:東京都千代田区)、アトレ(本社:東京都渋谷区)、長僑投資開發股份有限公司(本社:台北市、以下Breeze)の3社は、台湾でショッピングセンター事業の実施と、今後の駅等商業施設の開発・運営事業への参画を共同で推進することで合意、関連諸契約を締結した。
これに先立ち、アトレと三井物産はアトレインターナショナル(以下、AICO)を設立。今後、BreezeとAICOの間で合弁会社、Breeze atre Holding(仮称)を設立する予定。
アトレインターナショナルの資本構成はアトレ51%、三井物産49%、Breeze atre Holding(仮称)の資本構成は長僑投資開發股份有限公司60%、アトレインターナショナル40%。
この事業は3社がそれぞれの強みと機能を発揮し、アトレブランドを活用した商業施設の開発・運営に取り組む事業で、アトレとして初の海外進出になる。第1号案件として、住宅オフィス、高級商業施設・ホテル等が集積し、台湾の流行の最先端をいく台北市信義地区で、Breezeが2018年秋に開業予定のBreeze南山店に出店する。
Breeze南山店は、台北市のランドマークの台北101、台北101/世貿駅に隣接する都心の一等地に建設中の大規模複合施設。その中でBreeze atre Holdingはアトレが厳選したブランドを中心としたライフスタイル提案ゾーンを展開する。

フィリピン・マニラでASEAN50周年記念式典 外相ら

フィリピン・マニラでASEAN50周年記念式典 外相ら

フィリピンの首都マニラで8月8日、当初の結成から50年を迎えた東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟10カ国の外相らが参加する記念式典が行われた。
式典には各国外相ほか、レ・ルオン・ミンASEAN事務局長、日本から河野太郎外相、中国・王毅外相、米国のティラーソン国務長官らが出席し、東南アジア地域との関係強化を示した。
ASEANは1967年8月8日にインドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイの5カ国が「バンコク宣言」に署名し、結成された。その後、ベトナム、カンボジア、ミャンマー、ラオス、ブルネイなどが参加し、現在の10カ国となった。そして、域内において経済格差を指摘されながらも乗り越えて、2015年末にはASEAN経済共同体を発足させ、人口6億人の巨大市場を生み出した。

纏向遺跡 史跡公園へ 見学者施設整備始動

纒向遺跡 史跡公園へ 見学者施設整備始動

奈良県桜井市などによると、同市の纒向(まきむく)遺跡で整備計画が本格的に動き出した。4年後には発掘調査の成果や同遺跡に関わる歴史を学べる場所を備えた史跡公園が完成する予定だ。同遺跡は、邪馬台国の最有力候補地として全国的に知られながら、これまで見学者のための施設などがなかった。
同市教育委員会は2016年3月、同遺跡と、一帯の古墳群の保存や活用を進める計画書をまとめた。遺跡中心部の旧纒向小学校跡地(約1万平方㍍)を「センターエリア」と位置付け、史跡公園を整備する構想だ。そして今年3月末にはセンターエリア整備の第1弾として、見学者用トイレが完成。今後、写真パネルや模型などの展示室やボランティアの活動拠点を備えた「ガイダンス施設」と広場を2021年度末までに完成させる計画だ。
同遺跡は3~4世紀の集落遺跡としては国内最大で、中国の歴史書「魏志倭人伝」に登場する卑弥呼(247年ごろ死去)の時代と重なる。また、関東から九州まで各地の土器が出土し、箸墓(はしはか)古墳などの前方後円墳が最初に築造された場所でもあることから、ヤマト王権の誕生の地と考えられている。
2009年には同市教委の調査で、大型建物跡が出土。「卑弥呼の宮殿」とする説が紹介され、現地説明会では2日間で1万人以上が集まった。しかし遺構は調査後、埋め戻され、現地を訪れてもこれらの成果を実感できる場所や休憩所はない。

川崎重工・三菱商事 バングラ向け車両・設備受注

川崎重工・三菱商事 バングラ向け車両・設備受注

川崎重工業と三菱商事は共同で、バングラデシュのダッカ都市交通会社(以下、DMTCL)から同国初となる都市高速鉄道(以下、MRT)6号線向け車両144両および車両基地設備を受注した。契約総額は400億円。
同契約は、川崎重工はプロジェクト全般管理、車両および主な車両基地設備の設計・製造・試験・納入整備・トレーニング、輸送等に加え、DMTCLが実施する車両および車両基地設備の保守業務の支援を担当し、三菱商事は商務事項の管理並びに一部車両基地設備の供給を担当する。
今回供給する車両は軽量、高耐久性を特長とするステンレス製車両で室内用CCTVカメラに加え、ワンマン運転時に乗降客やプラットフォームの状況を確認するための車外CCTVカメラを装備し、客室内の乗降だけでなく、乗降客やプラットフォーム上の安全にも配慮した設計を採用する。
また大容量空調設備を1両につき2台搭載し、高温多湿の現地環境においても快適な車両内環境を実現する。
6号線はバングラデシュで初めて建設されるMRTで、首都ダッカの中心地を南北に結ぶ全長約20㌔㍍、16駅で構成される全線高架の路線。6号線はJICA(国際協力機構)が同国政府との間で結んだインフラ整備支援に関する円借款契約により建設が進められている。

IHI インドネシア国営PLN石炭火力発電ボイラ受注

IHI インドネシア国営PLN石炭火力発電ボイラ受注

IHI(東京都江東区)はこのほど、伊藤忠商事からインドネシアカリマンタン島南カリマンタン州のKalselteng-2(カルセルテン2)石炭火力発電所向けボイラ(出力100MW×2基)に関する本体機器供給の業務を受注した。
これはインドネシアの国営電力会社PLNがカルセルテン2石炭火力発電所内の既設の1~4号機の隣接地に5~6号機を増設するもの。IHIは環境負荷低減型のボイラを供給する。5~6号機の運転開始は2020年の予定。幅広い石炭に対応するボイラの設計技術と高度な製作技術、優れた運用実績などが評価され、採用された。

奈良・東大寺でお盆前に恒例の「お身拭い」

奈良・東大寺でお盆前に恒例の「お身拭い」

奈良の東大寺で8月7日、恒例の「お身拭い」が行われた。お身拭いは、東大寺の大仏にきれいな姿でお盆を迎えてもらおうと、毎年8月7日に行われている。
7日は午前7時すぎから、白装束の僧侶や寺の関係者などおよそ180人が大仏殿に集まり、初めに大仏の魂を抜くための法要が行われた。この後、大仏の手のひらや膝の上などに登り、はたきやほうきでたまったほこりを払い落した後、布で全体を隅々まで磨き上げた。
高さがおよそ15㍍ある大仏の頭や肩の部分は、天井からロープでつるしたかごに乗り込んだ人たちが慎重に作業していた。