世界の労働所得 格差顕在化 高所得の上位10%が5割 ILO

国際労働機関(ILO)は7月4日、2017年の労働所得総額の48.9%を所得の高い上位10%だけで得ている一方、下位50%はわずか同6.4%しか受け取っていないとする報告書を公表した。上位10%は1人当たり月額平均7,475ドル(約80万6,000円)稼いでいたが、底辺の10%はわずか同22ドルにすぎなかった。約6億5,000万人を数えるか下位20%が労働所得総額の1%未満しか得ていない状況に変化はなかった。また、豊かな国でも米国、ドイツなどで高所得層の収入が拡大する一方で、中間層が縮小する傾向がみられるとしている。ILOは世界的に労働者間の所得格差が顕在化していると指摘している。世界189カ国の統計を分析したもの。