月別アーカイブ: 2019年8月

味の素 93億円投じマレーシアにハラル準拠の生産工場建設、体制強化

味の素(本社:東京都中央区)は8月19日、連結子会社のマレーシア味の素社(所在地:マレーシア・クアラルンプール市、以下、AMB社)の移転に伴い、エンステック工業団地(所在地:ヌグリ・スンビラン州)に新工場を建設すると発表した。設備投資総額は約3億5,500万マレーシア・リンギット(約93億円)で、2022年4月に稼働開始予定。ハラル準拠製品の生産体制を強化する。新工場ではうま味調味料「味の素」、風味調味料「TUMIX」、「Rasa Sifu」、メニュー調味料「SERI AJI」、加工食品メーカーや外食産業向けの調味料などを生産する。

秀次の息子を「要職に」秀吉の新たな書状見つかる

東京大学史料編纂所によると、豊臣秀吉が、養子の秀次が切腹する3カ月ほど前に、その息子を要職に就かせると発言していたことを示す書状が新たに見つかった。これは文禄4(1595)年、秀吉の側近、木下吉隆が毛利輝元に送った書状の中に、豊臣秀次の息子を大和(いまの奈良県)の国主にするという秀吉の発言が記されていたことで分かったもの。秀吉と秀次は、この2年前に秀吉の実子、秀頼が生まれたことをきっかけに、不仲になったというのが通説。実際にこの書状が書かれた3カ月ほど後に、秀次は謹慎、切腹させられ、妻子も処刑された。しかし、今回の見つかった書状により、両者の冷えた関係は秀頼の出生直後からのものではなく、同編纂所では「豊臣家に人がいなくなってしまうと、滅亡につながってしまうと考え、秀吉は簡単に秀次一家を潰そうつはしていなかったのではないか」とし、この書状はかなり重要な、意味のある発見だと指摘している。

香港 抗議集会に170万人、混乱収束はいぜん不透明

容疑者の身柄を中国本土に引き渡せるようにする「逃亡犯条例」改正案の完全白紙撤回を求める抗議活動が8月18日、民主派団体の呼び掛けで行われ、主催者発表でおよそ170万人が参加した。今回警察はデモ行進を認めていなかったが、懸念された警察との衝突はなかった。ただ香港に隣接する中国広東省の深圳には中国人民解放軍の指揮下にある武装警察が集結していて、抗議活動の広がりをけん制している。香港における、「香港が香港であり続けることを願う」香港人の抗議活動は、すでに2カ月以上にわたっているが、混乱が収束に向かうかはなお不透明な情勢だ。

履正社,明石商の近畿勢が初の 準決勝で激突、星稜・中京もベスト4

夏の全国高校野球で8月18日、大阪の履正社高校、兵庫の明石商業がそれぞれ初の準決勝進出を決め、両校が激突することになった。履正社は準々決勝で、東東京代表の関東第一高校に7対3で勝利。兵庫県の明石商業は、青森の八戸学院大光星高校との熾烈な激戦を7対6で制した。いずれも初のベスト4進出で、星稜(石川)-中京学院大中京(岐阜)のカードと合わせ、8月20日に準決勝2試合が行われる。4校はすべて春夏通じ優勝は未経験で、どこが勝ち上がっても初優勝となる。

持統天皇の生涯を漫画作品で紹介 明日香村で展覧会

奈良県明日香村の県立万葉文化館で、飛鳥時代の女性天皇、持統天皇の生涯を、里中満智子さんの作品に沿って紹介する展覧会が開かれている。9月23日まで。このうち古代日本最大の内乱「壬申(じんしん)の乱」(672年)の後、勝利した夫の大海人皇子(後の天武天皇)の即位および親政を経て、天武天皇の死後、皇后が持統天皇として即位するまでの期間を描いた漫画の原稿およそ160点あり、パネルなども添えて詳しく紹介されている。また、里中さんの作品の構想のもととなった日本書紀など考古学資料も一緒に展示されていて、作品への理解や実際の歴史を楽しく学ぶのに役立っている。壬申の乱は天智天皇崩御後、その皇太子、大友皇子と天智天皇の弟がその覇権を争い、いわば反乱者が勝利した稀有な例。それだけにその後、日本の律令政治の基礎をつくっていった天武~持統天皇の足跡を詳しく、そして分かりやすく紹介している。

ヤマトHD 中国で自動搬送ロボット活用の物流サービス開始

ヤマトホールディングス(本社:東京都中央区)は8月16日、傘下の雅●多国際物流有限公司(本社:中国・広州市、以下、YIL)が、ロジザードのグループ会社、龍騎士供応鏈科技(上海)有限公司(本社:中国・上海市、以下、ロジザード)と連携して上海ロジセンター(所在地:上海市嘉定区)に自動搬送ロボット(以下、AGV)を導入し、主に中国でEC事業を行っている企業向けの高品質な物流サービスを開始したと発表した。ロボットの活用により、作業の大半を占める、商品のピッキング作業と入荷時に商品を保管棚へ運搬・格納する作業を自動化し、作業効率が従来の3倍になり、高品質な物流サービスの提供が可能になったとしている。

Gunosy Capital インドのFaircentに投資

Gunosy(本社:東京都港区)は8月16日、投資育成事業を担う子会社のコーポレートベンチャーキャピタルGunosy Capital Pte.Ltd.(所在地:シンガポール、以下、Gunosy Capital)が、P2Pレンディングプラットフォームでインド最大手のFairassets Technologies India Pvt.Ltd.(本社:インド・ハリヤナ州グルグラム、以下、Faircent)に投資したと発表した。Faiecentは個人や個人事業主間で、少額・短期・高頻度の貸付を行うことができるサービスプラットフォームを提供しており、当該分野で一番最初にライセンスを取得し、現在業界最大手の会社。

オンキョー OEM事業でインドのMOIをグローバル製造拠点に

音響機器メーカーのオンキヨー(本社:大阪市中央区)は8月15日、ホームAV譲渡後の同社の中核となるOEM事業の戦略方針を発表した。生産拠点として、インドのMINDA ONKYO INDIA PRIVATE LIITED(以下、MOI)をグローバル主力製造拠点と位置付ける。また中国の生産拠点、広州安橋音響有限公司(以下、GOA)を戦略的製造拠点とする。MOIでは車載用スピーカーを中心に、年内に月産50万~60万台を目標として生産ラインの拡大を推進。スピーカー部品のボイスコイルやコーン紙はインド工場での内製化を進めることで、コスト競争力および品質の向上を図り、2020年以降、第2、第3工場の設立を視野に生産拡大を目指す。中国GOAは同国内市場への車載用スピーカー供給に注力するとともに、販売好調な加振器「Vibtone」の生産、および今後の市場拡大が見込まれる超小型スピーカーの生産拠点として強化する。このほか、マレーシア、ベトナム、ミャンマー等の東南アジアをグローバル外注戦略拠点として位置づけ、東南アジアのパートナー外注工場の展開を検討している。

エア・ウォーター Lindeインディア社と産業ガス事業の譲受で基本合意

産業ガスメーカー、エア・ウォーター(本社:大阪市中央区)は8月14日、インドの子会社を通じて、Linde India Limited(以下、Lindeインディア社)がインド南部で営む酸素・窒素・アルゴンの製造・販売・供給に関する事業を譲り受けることで、8月13日付でLindeインディア社との間で基本合意書を締結したと発表した。譲受価額は138億インドルピー(約204億円)。譲受事業拠点は3カ所で、オンサイトガス拠点のカルナータカ州ベッラーリ、シリンダ充填所のテランガーナ州ハイデラバードとタミルナドゥ州チェンナイ。事業譲受期日は2019年第3四半期内の予定。