月別アーカイブ: 2019年12月

住友商事 インドネシアのムアララボ地熱発電所・85MWの商業運転開始

住友商事(本社:東京都千代田区)は12月16日、同社が事業参画しているインドネシア・西スマトラ州のムアララボ地熱発電所が同日より商業運転を開始したと発表した。同社はインドネシアの民間発電事業デベロッパーのPT.Supream Energy、欧州大手総合エネルギー企業のENGIEと共同でムアララボ地熱発電事業に参画。今回の完工により、発電容量85メガワット(MW)での商業運転を開始し、インドネシア・スマトラ島の42万世帯の使用電力量に相当する電力を賄う。                                                               同事業は国際協力銀行(JBIC)、アジア開発銀行(ADB)、みずほ銀行、三井住友銀行、三菱UFJ銀行およびLEAP(JICAとADBによる信託基金)の協調融資によるプロジェクトファイナンス案件。

DOWAエコシステム インドネシアで有害廃棄物の新たな焼却設備

DOWAホールディングス(本社:東京都千代田区)は12月16日、子会社のDOWAエコシステム(本社:東京都千代田区)が、インドネシアの子会社PT.Prasadha Pamunah Limbah Industri(本社所在地:西ジャワ州、以下、PPLi)の隣接地に、新たに廃棄物焼却設備の建設に着手し、2021年度中の稼働開始を目指すと発表した。                   PPLiは現在、インドネシアで唯一許可を受けた有害廃棄物の最終処分場を保有。廃棄物の輸送、混合・燃料化、選別・再資源化、廃液処理、埋立処分など総合的な廃棄物処理サービスを提供している。今回焼却設備を新設することで、燃料化や埋立処分に適さない性状の有害廃棄物の無害化処理が可能になり、受け入れ可能な有害廃棄物の幅を広げることで、同社の廃棄物処理サービスをさらに強化していく。新設設備の処理能力は50トン/日。同社は現在、インドネシアのほかタイ、シンガポール、ミャンマーの4カ国で環境・リサイクルサービスを提供している。

田中貴金属 インド・ムンバイに新拠点、中東・アフリカへの営業拠点

TANAKAホールディングス(本社:東京都千代田区)は12月16日、田中貴金属グループの製造事業を展開する田中貴金属工業(本社:東京都千代田区)が、インドを拠点としたインド・中東・アフリカ地域での営業戦略の新拠点として、12月23日にインド・ムンバイに「田中貴金属(インド)」を設立すると発表した。今後拡大が見込まれる市場における貴金属工業製品の販路拡大と、戦略的な営業活動の強化が目的。ムンバイに設立されるインド支社は5年後の2024年には年間売上高30億円を目標とする。

豊田通商 カンボジアにテクノパークポイペト第二期レンタル工場建設開始

豊田通商は12月16日、100%子会社のTechno Park Poi Pet Pvt Co.,Ltd.(テクノパークポイペト、以下、TPO)が、Sanco Cambo Investment Group Co.,Ltd.(以下、Sanco Investment)を同日、テクノパーク第二期レンタル工場の業務提携契約を締結し、レンタル工場の建設を開始すると発表した。第二期レンタル工場の団地名称はSanco Poipet SEZ(サンコーポイペト エスイーゼット)、所在地はカンボジア・バンテアイミエンチェイ州ポイペト市(タイ国境から約8kmに位置し、第一期レンタル工場に隣接)、総面積約8,000㎡。2020年8月から営業開始を見込む。                                        豊田通商グループはテクノパーク事業を通じて、日本企業のカンボジア進出支援、人材派遣・教育サービスなどを行い、レンタル工場を運営・管理する。

大和工業 ベトナムのPSSVの株式49%を1億米ドルで取得へ

大和工業(本社:兵庫県姫路市)は12月13日、ベトナムの鉄鋼メーカー、POSCO SS VINA JOINT STOCK COMPANY(所在地:バリアブンタウ省、以下、PSSV)の株式49%を取得することで合意、契約を締結したと発表した。これにより、PSSVは大和工業の持分法適用関連会社となる。取得価額は1億米ドルの予定。PSSVは鉄筋および形鋼の製造販売を手掛けていたが、鉄筋事業からは撤退し、今後は形鋼事業に注力する。大和工業グループの出資により、名称を「POSCO YAMATO VINA STEEL JOINT STOCK COMPANY」に変更する。

JR西日本「うめきた」地下駅工事現場を公開

JR西日本(本社:大阪市北区)は12月16日、JR大阪駅北側の梅田貨物駅の跡地で開発が進められている「うめきた」エリアの地下に建設中の、仮称・北梅田駅の工事現場を報道陣に公開した。地下15mほどの場所には、ホームの基礎部分やトンネルなどおよそ全工事の4割ができあがっているという。今後2つのホームと4本の線路が建設され、完成すれば関西空港と新大阪や京都方面を結ぶ特急「はるか」が停車する。開業は4年後の2023年春の予定。同駅完成時には、様々なタイプの車両に応じて開閉する場所を自在に変えられる世界初のホームドアの導入が検討されているほか、駅構内の混雑防止や緩和のため、カメラやAIなどを活用した、最新技術による次世代型の仕組みを取り入れる予定。

宇宙初期の銀河の周囲に巨大な炭素ガスがあることを初めて発見

デンマーク・コペンハーデン大学の藤本征史ドーン・フェロー(2019年3月まで東京大学宇宙線研究所の博士課程に在学)を中心とする国際研究チームは12月16日、アルマ望遠鏡を使った観測によって、宇宙初期にある銀河の周囲に半径約3万光年におよぶ巨大な炭素ガス雲があることを世界で初めて発見したと発表した。炭素ガスは宇宙が誕生した時には存在していなかったと考えられている。この発見から、宇宙初期に生まれた雲が核融合反応で炭素を作り、これが銀河周辺にばらまかれて巨大な炭素ガス雲を形成していたことが分かった。これまで国内外の研究グループによってつくられた理論モデルでは、このように巨大な炭素ガス雲の存在は予言されていなかったことから、従来の宇宙進化の考え方にも一石を投じる発見になった。

中国 AIの監視技術を60カ国以上に輸出,人権抑圧に技術悪用の恐れ

米国のシンクタンクなどの調査によると、中国企業がウイグル族に対して使っている顔認証などAI(人工知能)を活用した監視技術を60カ国以上に輸出していることが分かった。南米やアフリカの人権侵害が指摘されてきた国も含まれる。人権抑圧に技術が悪用される恐れがあるとしている。

ヤマシンフィルタ ベトナム第三タムロン工業団地に全額出資の生産子会社

建設機械用・産業用フィルタなどを手掛けるヤマシンフィルタ(本社:横浜市中区)は12月13日、ベトナム・ハノイ市の第三タンロン工業団地内に全額出資の生産子会社を設立すると発表した。新会社「YAMASHIN VIETNAM Co.,Ltd.」の資本金は約3億円で2020年2月設立予定。敷地面積1万2,250㎡、投資総額約14億円、2021年4月稼働開始の予定。新たなサプライチェーンの再構築により、同社グループの原材料の現地調達率の向上や製造原価の最適化による利益の最大化を図る。