真鍋淑郎氏にノーベル物理学賞 地球温暖化の予測モデル考案

スウェーデンの王立科学アカデミーは10月5日、真鍋淑郎・米プリンストン大上席研究員(90)(=愛媛県出身、米国籍)ら3氏に2021年のノーベル物理学賞を授与すると発表した。
真鍋氏は物理法則をもとに、大気中の二酸化炭素(CO2)濃度が気候に与える影響を明らかにし、地球温暖化の原因を気候モデルを開発して科学的に示した。人間活動が気候に与える影響の分析方法を生み出したドイツのマックス・プランク気象学研究所のクラウス・ハッセるマン氏と、気候などの複雑な物理現象に法則性を見出したイタリアのローマ・サピエンツァ大学のジョルジョ・パリージ氏と共同で受賞する。
日本生まれの自然科学分野のノーベル賞受賞者は2019年に化学賞を受賞した吉野彰氏に続き25人目。物理学賞の受賞は2015年の梶田隆章氏に続き12人目となった。ただ、気候研究の分野でノーベル物理学賞が授与されるのは今回が初めて。