コロナ禍で中国天津市の日系企業の工場の停止相次ぐ

北京冬季五輪を間近に控え、北京市に隣接する中国天津市で新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」の国内感染者が確認されたことを受け、市が1月9日朝から全市民約1,400万人を対象にPCR検査に乗り出したことで、同市にある日系企業の工場が停止に追い込まれている。トヨタ自動車、ローム、電子部品の北陸電気工業などの工場が9日もしくは10日から稼働を停止し、13日まで停止したままという。
市は検査結果が出るまで市民の外出を制限しており、従業員の出勤が困難になっているためだ。当局からの指示で工場に立ち入ることができない工場もある。そして、各社とも再開時期のめどは立っていないとしている。
天津市当局の12日の発表では、検査で77人から陽性反応が出ている。工場が多く集積する経済技術開発区を含む地区では、11日に市当局から地区封鎖を行う新たな通達が出されている。ただ、現時点では地区封鎖の解除条件や時期が明確になっておらず、操業再開の時期は不透明だ。