奈良時代の女官の勤務評価記した「木簡」見つかる

奈良文化財研究所によると、奈良市の平城宮跡から奈良時代の女性の役人、女官の勤務評価を記した木の札「木簡」が初めて見つかった。この女性は上司の信頼が篤かったか、年間329日も出勤していたことが記されていた。
この木簡は、およそ1,300年前の奈良時代前半のもので、長さおよそ17cm、幅およそ3cmで女性を意味する「牟須売」や、年齢を示す「年五十九」、年間の出勤日数とみられる「日参佰弐拾玖」という文字などが墨で書かれていた。女官の勤務評価を記した木簡が見つかったのは初めてという。
都で働く役人は、原則ひと月に5日の休日を取ることが定められ、男性の役人は年間300日未満の勤務が大半だった。
今回の木簡は平城宮跡の内裏の区画に近い水路の跡で2021年見つかった。