りゅうぐう試料にケイ酸塩 生命の源の地球への運搬役

海洋研究開発機構の研究チームなどは、探査機「はやぶさ2」が小惑星「りゅうぐう」で採取した試料(サンプル)を分析し、宇宙から生命の源となる有機物が太古の地球に運び込まれる仕組みの一端を明らかにした。
サンプルには水を含む「ケイ酸塩」が有機物と混ざり存在していた。この有機物はセ氏30度以上の温度で分解してしまう。ただ、海洋機構では「粒が粗いケイ酸塩は熱などに強い。水や有機物を地球に運ぶ役割を果たした可能性がある」としている。
地上の隕石からも有機物は見つかっているが、地上まで無事に届ける方法は不明だった。研究チームは、これらの研究成果を8月15日付の英科学誌「ネイチャーアストロノミー(電子版)」に発表している。