奈良公園・鹿苑で「シカの角切り」3年ぶり公開

奈良の秋の風物詩「シカの角切り」が10月8日、奈良市・奈良公園の鹿苑(ろくえん)で行われた。新型コロナウイルス禍でシカの角切りが公開されるのは3年ぶり。9、10日も公開される。
成長し長く伸びた角に縄をかけようと追い込む勢子(せこ)衆と、人の背丈ほども飛び跳ね、逃げ回るシカとの迫力あるシーンに訪れた観客から歓声が上がった。
シカは秋に発情期を迎え、気が荒くなり攻撃的になる。その際、不意に近寄る人を、成長した角で襲い、傷つけることを防ぐために、江戸時代初期から約350年続く恒例行事とされている。勢子は、角に縄を引っ掛けて押さえ付けたシカの角を、のこぎりで素早く切り落としていた。