宮内庁 奈良・正倉院に伝わる「虹龍」はニホンテンと判明

宮内庁正倉院事務所の調査によると、奈良・正倉院に伝わる宝物で貂(てん)のミイラとされる「虹龍(こうりゅう)」が、11〜12世紀のニホンテンだったことが分かった。同事務所が4月23日、「正倉院紀要第47号」で発表した。貂のミイラは全長23cm。頭部や鋭い歯、首やかぎ爪のある後ろ脚、皮膚や内臓のいち部などが残り、両前脚は欠落している。今回の2021〜2023年の調査で、骨や歯の特徴などからニホンテンの雌の成獣だと特定された。
1429年に室町幕府の第6代将軍・足利義教が正倉院で「竜の日干し(ひぼし)」を見たことを、当時の京都・醍醐寺の座主(ざす)が日記に書いているが、実際にはこの虹龍だった可能性が高いという。

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