BRICS 共同声明採択できず 中露主導の拡大路線が裏目

ブラジルのリオデジャネイロで開かれていたBRICSの外相会議は4月29日、2日間の日程を終え閉幕した。注目された共同声明は、2024年に加盟したエジプトとエチオピアが国連改革を巡る文言に反対し、採択に至らなかった。欧米への対抗姿勢を鮮明にし、中露主導で進めた加盟国の拡大路線が裏目に出た形だ。
会議には新規加盟国に加え「準加盟国」と位置付けられる「パートナー国」も初参加し、計20カ国の外相らが集結した。トランプ米政権の高関税政策も踏まえ、共同声明を出して結束をアピールする考えだった。最後まで溝が埋まらなかったのは、国連安全保障理事会の改革を巡る議論だった。また、議長国ブラジルは閉幕後、「不当で一方的な保護主義政策の台頭」に対して、「深い懸念」を表明する議長声明を発表した。

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