帝国データバンクの調べによると、本人に代わって退職したい意思を勤務会社に伝える「退職代行サービス」を展開する事業会社が、全国に少なくとも52法人あることが分かった。このうち約6割が株式会社など民間経営によるもので、法律を専門とする弁護士法人による運営は3割強にとどまった。弁護士法人による料金は約4万4,700円、民間経営による料金は約2万2,500円だった。
同サービスを巡っては、警視庁が10月22日、退職代行サービス大手の「モームリ」を運営するアルバトロス(本社:東京都品川区)に、無資格で顧客を弁護士に紹介し、報酬を得ていた疑いがあるとして、家宅捜索に入っている。
民間経営の代行サービスの多くは弁護士による慣習があるものの、弁護士法が禁じる斡旋の非弁行為にあたる、退職代行業務の”グレーゾーン”に改めて焦点があてられている。