9年ぶりの中国・北京における、トランプ米大統領と習近平国家主席との米中首脳会談が終わった。事前の予想とは違い、結果は米劣勢のパワーバランスが浮き彫りになった。両国は「建設的戦略安定関係」に引き上げたが、トランプ政権が11月の中間選挙を控え、成果を上げ、点数を稼ぐ思惑や”もくろみ”が見事に外れた。具体的には①」年間170億ドル相当の大豆など農産物購入②ボーイング航空機200機購入ーーなどにとどまった。航空機購入は、当初500機と伝えられていたが、ふたを開けたら半分以下に減っていたというわけだ。
会見では、余裕綽々(しゃくしゃく)の習氏に対し、どんな場面でも通常、勝手気ままに振る舞い、場違いと思われるほど”大言壮語”するトランプ氏が、借りてきた猫のようにおとなしく、気難しい表情で対応していた姿が際立った。いつもはどんな場面でも言いたい放題の”トランプ節”が完全に影を潜めていた。
習氏が台湾問題、トランプ氏がイラン情勢の事態改善をメイン議題に据えた。だが、習氏は台湾問題を「適切に処理しなければ米中が対立、衝突し、深刻な局面に陥る可能性がある」とトランプ氏に警告した。そのうえで、米国が台湾に武器売却することを強く牽制した。また、イラン情勢を巡りトランプ氏が習氏に要請こそしなかったが、心の内で強く望んだ、イランとの友好関係のある中国に、事態改善への関与や働きかけの、協力については全く得られなかった。