「歴史くらぶ」カテゴリーアーカイブ

天武朝 中央官庁跡か 飛鳥・石神遺跡で塀跡

奈良文化財研究所(奈文研)は3月5日、飛鳥時代の天武天皇(在位673〜686年)と持統天皇(同690〜697年)の時代に、中央官庁や宮殿関連施設が整備された可能性が高い奈良県明日香村の石神遺跡の東方で、7世紀後半に造られたとみられる塀跡が見つかったと発表した。
専門家は、律令国家の成立を目指した官僚制度の整備に伴い、天武・持統朝では広範囲に官庁群が造られた可能性を指摘、その一端とみている。
現場は、両天皇が政務を執った飛鳥浄御原宮(きよみがはらのみや)から北へ約1km離れ、国内最古の本格的伽藍を持った飛鳥寺のすぐ北にあたる。現在の石神遺跡の範囲に隣接する東方区域に位置する。

太宰府天満宮で「曲水の宴」平安絵巻さながら

福岡県太宰府天満宮で3月1日、平安時代の宮中行事を再現した「曲水の宴」があった。見ごろの梅の木に、春近しを思わせる温かな日差しの中、色鮮やかな十二単(ひとえ)や衣冠束帯に身を包んだ12人の参宴者が、平安絵巻さながら和歌を詠み、短冊にしたためていく。
曲水の宴は、小川に流した盃が自分の前を過ぎるまでに和歌を短冊にしたため、盃を飲み干す神事。太宰府では958年に始まったとされる。一時中断したが。菅原道真公を偲ぶ催事として1963年に復活した。

奈良市の聖武天皇陵, 多聞城跡を初調査

日本考古学協会などの研究者団体は2月27日、宮内庁が管理する聖武天皇・皇后陵(所在地:奈良市)を初めて調査した。
宮内庁が管理する約3万㎡に及ぶ同エリア一帯は、戦国武将、松永久秀が築いた多聞城跡と重なっており、研究者らは土塁の可能性がある地形の起伏や、城跡の規模なども確認していた。普段は立入禁止の2つの陵墓の外周などを午後1時頃から約1時間20分かけて調査した。

豊臣秀長 大和郡山城拝領時の書状発見

天理大(本部所在地:奈良県天理市)は2月16日、豊臣秀吉の弟、秀長にまつわる書状を発見したと発表した。秀長が大和国を拝領して郡山城(所在地:奈良県大和郡山市)に入った1585年のものとみられる。
内容は、宗教勢力をうまく掌握しながら、大和国を統治していた実態が垣間見える。秀長の有力家臣、横浜良慶が秀長の命を受けて興福寺で僧侶兼武士の”衆徒”に送った書状、伝統的な祭礼を執行するよう命じた内容の書状という。
これらの書状は、同大の古文書所在調査の一環で、奈良市内に古くから続く菊岡家で見つかった。

アジアで1万年前の人類最古ミイラ”燻製”処理

札幌医科大などの調査によると、中国南部から東南アジアにかけて発見された3,600年〜1万1,000年前の複数の人骨が、燻製(くんせい)で防腐処理されたミイラだったことが分かった。これまで人類最古とされていたチリ北部の7,000年前のミイラよりさらに古いものがあり、歴史を塗り替えた。
インドネシア・パプア州でおよそ半世紀前まで家族らが亡くなると、体を折りたたんで焚き火で1〜2カ月いぶし、熱気や煙で乾燥させる文化が残っていた。米考古学誌に掲載された。

「さっぽろ雪まつり」閉幕 253万人来場

北海道の冬の風物詩「さっぽろ雪まつり」が2月11日閉幕した。実行員会によると、8品間の会期中に昨年より21万2,000人多い253万9,000人が訪れた。
76回目の今年は、札幌市中央区の大通公園など市内3カ所に、圧巻の巨大雪像や氷像計200基余りが展示され、その展示像の精巧な作り込みに会場を訪れた多くの人らは驚き、魅入っていた。

秀吉の書状など愛知の旧家が史料1,300点寄贈

戦国時代から織豊政権時代、そして徳川政権へ移行する過程で発生した、有力武将らにまつわる史料約1,300点が、その保有主の愛知県江南市の旧家、生駒家から江南市に寄贈された。
この旧家、生駒家は4代当主の妹が側室として織田信長に嫁ぎ、次男の信雄をもうけたと伝わる、生駒の方の生家。当主ら一族は信長、そして本能寺の変の後、豊臣秀吉、徳川家康の家臣となり、江戸時代には尾張徳川家の家老職を務めた。
当時の生駒家4代当主から柿を贈られた秀吉が感謝の言葉を綴った書状や、5代当主が関ヶ原の戦いで使ったという槍など、貴重な史料が含まれる。

「さっぽろ雪まつり」開幕 3会場で雪・氷像

北海道の冬の風物詩「さっぽろ雪まつり」が2月4日、札幌市内3会場で開幕した。メインの大通会場には大迫力・大圧巻の高さ10m以上の大雪像5基を含む136基の雪像が並び、初日から観光客らでにぎわっていた。
また、60基の氷像を展示しているすすきの会場、そして屋内外にアトラクションも用意しているつどーむ会場の3会場が来場客で溢れていた。11日まで開催される。

インドネシア・ムナ島で世界最古の手形壁画

インドネシア国立研究革新庁とオーストラリア・グリフィス大学などの調査で、インドネシア中部・ムナ島の洞窟にある手形の壁画が、6万7,800年以上前に描かれたことが分かった。成果は1月21日付の英科学誌ネイチャーに掲載された。これまで最古の壁画と考えられてきたスペイン・アルタミラの洞窟壁画より1,000年以上遡ることになり、世界最古とみられる。
壁画があるのは、ムナ島の奥行き23m、高さ8mのメタンドゥノ洞窟。内部には馬に乗って狩りをする人物や鳥など400点以上の絵が褐色の顔料などで描かれているのが見つかっており、今回の手形は2015年に発見された。壁面に手を置き、顔料を吹き付けて制作したステンシル画と考えられる。
研究チームは2023年以降、手形の上に形成された炭酸カルシウムの堆積物を分析した。人物や鳥などは、より新しい年代に描かれていた。