東京国立博物館によると、江戸時代の浮世絵師、喜多川歌麿の版画「ポッピンを吹く娘」のうち、これまで海外にしか現存していないとされていた初期に刷られた作品が国内にもに残されていることが分かった。「ポッピンを吹く娘」は、東京国立博物館が所蔵するものなど数点しか現存しない版画で、美人画を得意とする喜多川歌麿の代表作の一つ。
今回分かったのは、作品の題名部分には東京国立博物館が所蔵する「婦女人相十品」ではなく、「婦人相学●(身ヘンに本)」と書かれていることから、より古い初期に刷られたものだと判断したという。
この作品は40年余前にフランスでオークションに出品された後、所在が分からなくなっていた。初期に刷られた作品には、ほかにハワイのホノルル美術館が所蔵するものがある。