永井荷風晩年の創作ノート発見 膨大な推敲の跡

永井荷風晩年の創作ノート発見 膨大な推敲の跡

江戸文化や花柳界を題材にした作品などで知られる作家、永井荷風(1879~1959年)の晩年の創作ノート2冊が見つかった。大学ノートで2冊あり、合わせて約200㌻に鉛筆書きされている。
短編小説「吾妻(あづま)橋」や戯曲「渡鳥(わたりどり)いつかへる」など、1950~59年に発表された小説・戯曲13作品や随筆などが下書きされていた。題名や構成、そして言葉を何度も練り直した、膨大な推敲(すいこう)の跡がうかがえ、孤高の作家の創作過程を伝える貴重な資料といえそうだ。
秀明大学の川島幸希学長が2016年春、東京都内の古書店で購入し、詳細が確認された。