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富士フィルム和光純薬 PCR検査75分に短縮 検出試薬を発売

富士フィルムグループの富士フィルム和光純薬(本社:大阪市中央区)は5月8日、新型コロナウイルスの感染の有無を、検体を装置にセットするだけで、簡便・迅速に全自動で調べられるPCR検査用試薬「ミュータスワコーCOVID-19」を日本で発売すると発表した。検査時間は従来の4~6時間から約75分に短縮できる。これにより、PCR検査能力の大幅な向上が見込まれる。
日本のPCR検査能力は米国、欧州や中国、韓国などと比べケタ違いに劣っており、大きな課題とされている。これはPCR検査の大半が手作業で、熟練した検査員が不足しているためといわれる。しかし、自動化が進めば喫緊の課題がかなり改善される。

南極で4,000万年前のカエルの化石発見 現存する両生類初

スウェーデン自然史博物館などの国際研究チームはこのほど、南米大陸とドレーク海峡で隔てられている南極半島付近の島で、約4,000万年前と推定されるカエルの化石を発見したと発表した。現在チリに生息する「ヘルメットガエル」の仲間とみられる。同島は当時は温暖湿潤で森や湖沼、川がある環境だったと考えられるという。現存する両生類の化石が南極で見つかったのは初めて。英国の科学誌サイエンティフィック・リポーツに論文が掲載された。
ヘルメットガエルは、頭の皮膚が骨と密着し硬いのが特徴。見つかった化石は頭骨の一部と腰の骨。南極大陸や南米、オーストラリアなどはかつて、巨大な大陸の一部だった。

大阪市 児童・生徒にオンライン学習の環境整備へパソコン配布

大阪市は今年度の補正で一般会計の総額213億1,100万円補正予算案をまとめた。これらは新型コロナウイルスの感染拡大を受け、オンライン学習の環境整備や検査態勢の強化などの施策に充てられる。
このうち小中学校のすべての児童・生徒にノートパソコンを配り、自宅でオンライン学習ができる環境を整える費用に96億1,100万円を計上している。このほか、PCR検査の態勢強化などに合わせて8億1,400万円を盛り込んでいる。この補正予算案は5月14日に開会する市議会に提出される。

新型コロナ関連倒産 全国34都道府県で119件に

帝国データバンクのまとめによると、新型コロナウイルス関連倒産は5月7日15時現在、全国で119件に上った。内訳は法的整理77件、事業停止42件。新型コロナウイルス禍による最初の倒産が2月12日に発生して以来まだ2カ月半であり、緊急事態宣言のもとでの休業要請を受けた業種をはじめ、インバウンド需要に依存していた飲食サービス業、宿泊業などで今後、行き詰まり経営破たんに陥る企業が急増する恐れがある。
倒産企業を都道府県別にみると、東京都27件、北海道14件、兵庫県8件、大阪府7件、静岡県6件と続き、34都道府県で発生している。

「レムデシビル」国内初の新型コロナ治療薬として承認

厚生労働省は5月7日、専門家らが出席する審議会を開き、「レムデシビル」を国内初の新型コロナウイルスの治療薬として承認したと発表した。重症患者に限定して提供される。審査を大幅に簡略化する「特例承認」の制度を適用し、申請からわずか3日間という異例の早さで承認された。ただ、レムデシビルはまだ流通量が限られ、必要な量を確保できるかが大きな課題として指摘されている。
レムデシビルは米国の製薬会社、ギリアド・サイエンシズがエボラ出血熱の治療薬として開発したものだが、新型コロナウイルスの治療にも効果が期待されていて、米国では5月1日、重症患者に対する緊急的な使用が認可されている。

新型コロナの受診目安見直しへ「高熱」感じたら相談

加藤勝信厚生労働相は5月6日、新型コロナウイルスの感染が疑われる人が医療機関に相談、受診する目安を見直す方針を明らかにした。平熱には個人差があることから、従来の目安「4日連続37.5度以上」の発熱の数値にこだわらず、当事者が「高熱」と感じたら相談してもらう案を検討している。

大型連休中の全国の人出「おおむね7~8割減」菅官房長官

菅義偉官房長官は5月7日の記者会見で、緊急事態宣言下で自粛を呼び掛けていた大型連休中の人出について、全国主要観光地における昨年の平均との比較で「おおむね7~8割減になっている。国民のご協力に改めて感謝申し上げる」と述べた。
また、5月末までの対応について菅氏は「3つの”密”を徹底的に避けることや、室内の換気、人と人との距離を適切に取る(ソーシャルディスタンス)といった基本的な感染防止対策の徹底を、施設管理者などに強く働きかけることを前提とした、施設の使用制限の要請の解除・緩和を検討していきたい」などと語った。

中国 2019年の国際特許出願で米国抜き初の世界トップに

世界知的所有機関(WIPO)のまとめによると、2019年のPCT国際特許出願件数で、中国は米国を抜き初めて世界トップとなった。世界の上位10社に中国・広東省の企業3社がランクインした。5Gの通信技術・機器で米国の標的となっている華為技術(ファーウェイ)が、4,411件で3年連続世界1位となった。このほか、広東欧珀移動通信(OPPO)が5位、平安科技(深圳)が8位を占めた。

コロナ感染者の23%がまだ「自宅療養」 厚労省が初の実態調査

厚生労働省が初めて行った全国調査によると、4月28日午前0時時点で新型コロナウイルスに感染している、PCR検査の陽性者8,711人のうち、およそ23%、1,984人が自宅で療養していることが分かった。このほか、入院している、あるいは一両日中に入院が確定している人が5,558人、宿泊療養している人が862人だった。
厚労省は4月23日に、軽症者も原則、自宅療養ではなく、宿泊施設などで療養するよう通知しているが、進んでいない実態が明らかになった。