国宝の「鑑真和上坐像」を安置する奈良市の唐招提寺・御影堂の5年間にわたった大規模修理がこのほど終わり、6月に特別拝観が行われることになった。
御影堂は地盤沈下による建物の傾きや雨漏りがひどくなったため、5年前から大規模な修理が行われ、3月31日に工事が終わった。
今回の修理では地盤沈下を防ぐため礎石の下にコンクリートの杭を打ったり、金属の梁を巡らせたりする工事が行われたほか、屋根の銅板を新しいものにして十分な雨漏り対策を施した。
今後は、鑑真和上坐像や東山魁夷による襖(ふすま)絵などを御影堂に戻し、6月5日に落慶法要を行うほか、6日と7日には特別拝観が行われることになっている。
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産学共同リノベーションでCO2排出量68%削減
リノべる(本社:東京都港区)と金沢工業大学、国士舘大学の両研究室は4月11日、NTTアーバンソリューションズ、NTT都市開発、東日本電信電話神奈川事業部とともにリノべるがリノベ―ションを手掛けた神奈川県川崎市の複合施設「BOIL」を対象に、リノベーションによるCO2排出量削減効果と廃棄物削減効果を評価した結果、既存建物を同規模の新築に建て替えた場合と比較し、68%のCO2排出量の削減と94%の廃棄物排出量を削減できることを確認したと発表した。
BOILの既存建物解体・設計監理・資材製造・建設段階におけるCO2排出量削減量は約947トンとなり、これは杉の木約10万本が1年間に吸収する量と同程度で、杉林約108ha分、明治神宮約1.5個分に相当する。
今回の研究は、2021年11月30日発表の集合住宅の環境負荷軽減効果測定に続く第2弾。これにより、企業のCREにおける事務所・ビル等のリノベーションも脱炭素社会におけるソリューション提案の一つとなり得ることが確認された。
リノべるは、国内No.1の中古マンション探しとリノベーションのワンストップサービス「リノべる。」を提供し、テクノロジーを活用したリノベーションプラットフォームを手掛けている。
五洋建設 シンガポールで地下鉄工事447億円で受注
五洋建設(本社:東京都文京区)は4月11日、シンガポール陸上交通庁(LTA)よりクロスアイランド・ライン(地下鉄)CR117工区を単独で受注したと発表した。トムソン・イーストコースト・ライン(地下鉄)のブライトヒル駅(同社施工、2021年8月供用開始)に直結する上下線2本のシールドトンネル工事と地下の駅舎工事で、受注金額は約447億円。
シンガポールで8番目となるクロスアイランド・ライン(地下鉄)は、シンガポール東部のチャンギ地区から同西部のジュロン地区を東西に結ぶ約50kmの地下鉄となる予定であり、第1期区間の約29km(12駅)は2030年開通を予定。12駅のうち4駅が他路線との乗り継ぎ駅となるため利便性が高く、将来的には10万世帯を超える住民の利用が見込まれる。
日銀4月報告 景気判断8地域で引き下げ
フランス大統領選 マクロン・ルペン両氏の4/24決選投票へ
世銀GDP予測 ウクライナ45.1%減 ロシア11.2%減
世界銀行は4月10日、2022年のウクライナの実質GDP(国内総生産)が、ロシアによる軍事侵攻で前年比45.1%減と大幅に落ち込むとの予測を発表した。また、ロシアも米欧日が主導する経済制裁の影響で、前年比11.2%減と「深刻な景気後退」に落ち込むとの予測を示した。
ウクライナについて世銀は、ロシアの軍事侵攻でインフラが甚大な被害を受け、多くの国民が国外に避難する事態となっている点を強調。今後について、戦争がいつまで続くか、また攻撃の激しさ次第で、経済の縮小規模が変わってくると、不透明感が強いと指摘した。
ロシアについては、制裁によるものと、軍事侵攻という国際法違反の暴挙により、400社以上の米企業がロシアから引き揚げるなど投資の落ち込みが続くことなどによる。