「アジア-産業」カテゴリーアーカイブ

公取委 クレーン大手タダノを下請法違反で勧告

公正取引委員会は7月9日、東証プライム上場の建設用クレーン大手、タダノ(本社:高松市)に対し、部品の製造委託業者に金型を無償で保管させ、棚卸しさせたのは下請法(現 中小受託取引適正化法)違反にあたるとして、再発防止を求めて勧告した。
これを受け、タダノは同日、「厳粛に受け止め、コンプライアンス(法令遵守)の一層の強化と再発防止に務めます」とするコメントを出した。
公取委によると、同社は2024年1月以降、取引先50社に対し、クレーン車や高所作業車の部品を製造するための金型などの棚卸し作業を無償で計173回行わせ、うち22社に計314個の金型を無償で保管させていた。

コスモ 製油所に四足歩行ロボ導入, 点検活用へ実証

コスモエネルギーホールディングス(HD)は傘下のコスモ石油に7月9日、自社の製油所で四足歩行のロボットによる設備点検の実証を始めたと発表した。ロボットが自律して走行し、異常を検知できるかなどを確認して実用化を目指す。
堺製油所(所在地:大阪府堺市)で5月下旬にロボットを1台導入した。石油精製の過程で発生する汚水の処理設備エリアで、障害物を避けた走行や階段の昇り降りに加え、写真撮影ができるかなどを確認している。

三菱自 ヒト型ロボへ参入, 東大新興と国内量産

三菱自動車は7月9日、国内工場でヒューマノイド(ヒト型ロボット)の量産を始めると発表した。出資する東京大学発スタートアップのHighlanders(ハイランダース、本社:東京都豊島区)と共同開発したロボットを、三菱自動車がエンジンを生産している京都工場の遊休スペースに、新たに生産設備を導入する。2027年にも生産開始する。生産能力は月1,000台とし、将来は外販も検討し、新たな収益源に育成する。
量産するヒト型ロボットは、人間と同様に顔部分にカメラや音声システムを集中させ、顔で認識した映像などをもとに、AI(人工知能)が手足などの関節を自動で動かす。

公取委 ノーリツに勧告 金型を無償保管させる

公正取引委員会は7月8日、約5,000個の金型を下請け企業に無償保管させていたとして、ガス給湯器大手、ノーリツ(本社:神戸市)を下請法(現 中小受託取引適正化法)違反と認定し、費用の支払いと再発防止を求める勧告を出した。
公取委によると、ノーリツは2023年6月以降、給湯器や風呂釜などの部品製造を委託した下請け先41社に、長期間発注しないまま計5,242個の金型を無償保管させていた。ノーリツは国内家庭用給湯器市場で約40%のシェアを占めている。

空飛ぶクルマ 東京都27年度に観光遊覧へ実証加速

東京都は、空飛ぶクルマ(電動垂直離着陸機、eVTOL)の2027年度からの乗客を乗せる観光遊覧実現へ向け、2026年度から実証実験を本格化させる。2027年1〜3月に多摩川上空と臨海部で規模を拡大させた実験を行う。また、一部市街地での早期の社会実装に向けて取り組みを加速させる。
小池都知事は7月6日、都庁で開いた官民協議会で、「東京から”空の移動革命”を実現するためにも力を尽くしたい」と明言した。

全東信 自己破産申請で飲食店などに混乱広がる

クレジットカード決済代行サービスの全東信(本社:大阪市)が7月6日、大阪地裁に自己破産を申請した。帝国データバンクによると、破産申告時の負債額は約1,151億6,400万円。
これを受け、そのサービスを活用していた全国の飲食店に大混乱が生じている。その結果、売上金の回収が見込めなくなったうえ、現金払いのみの営業を迫れらる店も相次いでいる。
全東信のような中小企業の決済インフラを支える事業が行き詰まった背景には、長かった”ゼロ金利・超低金利”時代を経て、”金利のある世界”の復活があるとの見方もある。
全東信は、消費者がクレジットカードで支払った代金を、カード会社に代わって早期に加盟店に入金するサービスで、手数料を得ていた。一般的にカード会社からの入金は月2回。それでは、中小事業者は資金繰りが厳しくなる。そこで入金のサイクルを短くできることを”売り”に飲食店などを中心に加盟店を獲得、運営していた。

自民党 定数削減法案の今国会成立断念 中道に伝達

自民党の梶山弘志国会対策委員長は7月8日、国会内で中道改革連合の重徳和彦国会対策委員長と会談した。衆院議員の定数削減法案の今国会での成立を見送り、秋に見込む臨時国会での成立に向け継続審議にする方針を伝えた。
定数削減法案の成立に向けては、与野党で構成する協議会で、国勢調査の確定値が出る9月ごろまで議論していくことになる見通し。

サッポロ カールスバーグとアジア事業で合弁

サッポロビールは7月6日、ビール世界大手カールスバーグ(本拠:デンマーク)のアジア事業に6億4,300万ドル(約1,029億円)を出資、製販で協業すると発表した。2026年12月に合弁会社「カールスバーグ・サッポロ・アライアンス」を設立する。出資比率はカールスバーグ75%、サッポロ25%。
合弁会社はベトナム、香港、シンガポールなど6カ国・地域での事業を担う。カールスバーグの商品のほか、サッポロの海外向けビール「サッポロプレミアムビール(SPB)」も扱う。2035年までに6カ国・地域でのSPBの販売量を2025年比10倍増とすることを目指す。

静岡県知事が容認 リニア新幹線全線着工へ

静岡県の鈴木康友知事は7月7日、JR東海が手掛けるリニア中央新幹線の静岡工区について、着工容認を表明した。これにより、東京・品川ー名古屋間で唯一未着工だった静岡工区の政治障壁がなくなり、最短で2036年と見込まれる開業へ大きく前進することになった。
静岡県とJR東海は18日に、本体工事に必要な「自然環境保全協定」を締結する。この結果、将来的に3大都市圏を約1時間でつなぐ「大動脈」の実現に近づくことになった。