ブリヂストン、国立研究開発法人産業技術総合研究所(以下、産総研)、東北大学、委託パートナーとして参画するENEOSおよび日揮ホールディングスは2月18日、使用済みタイヤから合成ゴムの素原料、イソプレンを高収率で製造するケミカルリサイクル技術の共創を開始したと発表した。
企業とアカデミアの知見と技術を活かして、持続可能な社会の実現に貢献する革新的なリサイクル技術を開発し、2030年までに社会実装に向けた実証試験を行うことを目指している。この研究開発は国立研究開発法人新エベルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「グリーンイノベーション基金事業/CO2等を用いたプラスチック原料製造技術開発」に採択された実証事業「使用済みタイヤからの化学品製造技術の開発」における2つの研究開発項目の一つ(使用済みタイヤの低温分解解重合による高収率リサイクル法開発、提案者:ブリヂストン)。
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シャープ SDPの子会社化復帰に向けた協議開始 今後の展開で必要
シャープは2月18日、取締役会で設立後、株式の売却により現在、一部の株式保有となっている堺ディスプレイプロダクト(以下、SDP)について、子会社として復帰させることを目的として、SDPの株主、World Praise LimitedからSDP株式を取得することにつき協議することを確認したと発表した。
①テレビ事業および業務用ディスプレイ事業のグローバル事業拡大に取り組むうえでコスト面で大きな割合を占める高品位パネルの安定的かつ優位性のある調達が極めて重要②ディスプレイデバイス事業のアプリケーションの拡大や生産能力の向上、さらには将来の競争力強化につながる③中国以外にある唯一の第10世代(マザーガラス2,880mm×3,130mm)以上の大型液晶パネル工場のSDPは、米州市場向けのパネル供給で優位性が期待できる-などの点を挙げている。
東電RP インドネシアの再生可能エネルギーKEL社へ出資参画
東京電力グループの東京電力リニューアブルパワーは2月16日、インドネシアで再生可能エネルギー発電事業を手掛けるKencana Energi Lestari社(以下、KEL社)の発行済み株式の25%を取得し、関連会社化したと発表した。同社として複数の発電会社を傘下に置く海外再生可能エネルギー発電事業者へ出資参画する第1号案件となる。
KEL社は、インドネシアで水力を中心とする再生可能エネルギー事業を行っており、現在3社の水力発電事業子会社を保有。短期的には水力新規案件で計20万KW、中長期的には再生可能エネルギー全般の新規案件で計50万KWの開発計画を掲げている。
今後、同社はKEL社を通じ、日本国内の水力発電事業で長年培ってきたO&M技術をKEL社傘下の水力発電所の運営に導入することで、バリューアップを図る。また、インドネシアにおける再生可能エネルギー事業の新規開発・建設・運営への参画についても検討を進めていく。
LCCのピーチ 資本金1億円に減資 航空業界で減資相次ぐ
日清食品とサッポロHD 3月からビールと即席麺を共同配送
戴正呉シャープCEO退任 後継は常務執行役員の呉柏勲氏
JAL 23年度入社CA新卒採用3年ぶり再開 20~21年度大卒も対象
丸紅 インドネシア・プルタミナと脱炭素事業の共同開発で覚書
丸紅は2月17日、インドネシア国営石油会社プルタミナとインドネシアにおける脱炭素事業の共同開発に関する覚書を2月8日に締結したと発表した。温室効果ガス排出量の削減が喫緊の課題となっている中、両社はCO2の回収・有効利用・貯蔵(以下、CCUS)事業を、地球温暖化対策の重要な選択肢として推進する。
今回の覚書を通じて両社は、同国における丸紅のパルプ製造事業で発生するバイオマス由来排出ガスからのCO2回収・貯蔵事業や、排出権の創出、バイオマス燃料の製造事業など、幅広い脱炭素事業の共同開発に取り組む。
プルタミナ社は、2030年までに温室効果ガス排出量を2010年比で30%削減するとともに、2026年までに10.2ギガワット相当の再生可能エネルギー開発など、同国政府が2060年に実現目標を掲げるカーボンニュートラルに貢献していく方針。
三菱重工 シンガポールの新交通システム輸送力増強P受注
三菱重工グループの三菱重工エンジニアリング(MHIENG、本社:横浜市西区)は2月17日、三菱重工のアジア地域拠点のシンガポールのMitsubishi Heavy Industries Asia Pacific Pte.Ltd.(以下、MHI-AP)および三菱商事と共同で、シンガポール北東部を走る全自動無人運転車両システム(AGT:Automated Guideway Transit)「センカン・プンゴルLRT」の輸送力増強プロジェクト工事をシンガポール陸上交通庁から受注したと発表した。
今回受注したプロジェクトは、人口が大幅に増加しているセンカン・プンゴル地区の同LRT利用者増に対応するべく既存線の輸送能力増強を図るもの。2両連結車両17編成(34両相当)の新車両供給に加え、既存車両基地の大型拡張に伴う信号、軌道、車両保守機器といったシステム一式の更新工事を担う。
JR東日本 国内初の水素車両公開 30年実用化へ 3月から走行試験
JR東日本は2月18日、国内で初となる水素ハイブリッド電車「HYBARI(ひばり)」を公開した走行時に二酸化炭素(CO2)を発生させないのが特徴で、3月から南武線などで走行試験を実施し、2030年の実用化を目指す。2050年の温暖化ガス排出実質ゼロに向けて、他の鉄道各社もバイオ燃料や再生可能エネルギーの活用を進める。
ひばりは水素を燃料とする燃料電池と蓄電池を併用するハイブリッド電車で、国内で初めてとなる。列車は2両編成で、JR東日本、日立製作所、トヨタ自動車が連携して開発した。最高時速は100kmで、1回の高圧水素の充填で最大140km走る。開発費は約40億円。水素燃料車両はCO2の排出量削減だけでなく架線や変電所なども不要で、設備の削減にもつながる。