「アジア-社会」カテゴリーアーカイブ

DMMビットコイン482億円被害 北朝鮮のサイバー攻撃と特定

警察庁や米連邦捜査局(FBI)は12月24日、5月に暗号資産交換会社「DMMビットコイン」(所在地:東京都)から約482億円相当のビットコインが流出した事件は、北朝鮮のハッカー集団「トレイダートレイダー(TT)」によるサイバー攻撃と特定したと公表した。
TTは朝鮮人民軍偵察総局に属するハッカー集団「ラザルス」の一部とされ、国内での被害確認は初めて。流出したビットコインはマネーロンダリング(資金洗浄)されたが、一部がFBIの把握するTT関連口座に入ったことが確認された。

日本の今年の平均気温 統計開始以降 最高更新見通し

気象庁は12月25日、「今年の日本の気温は異常だった」との見解を示し、今年の日本の平均気温が1898年の統計開始以降で最も高くなる見通しだと発表した。1〜11月の平均気温は、過去最高だった2023年を0.35度上回っており、年間の平均気温の記録を大幅に更新する見通し。地球温暖化の進行により、1898年以降、100年あたり1.40度の割合で上昇しているという。

環境省 26年4月からPFASを水質基準の対象に 定期検査義務

環境省は12月24日、発がん性が指摘される化学物質「PFAS(ピーファス)」の一部について、2026年4月から水道法上の「水質基準」の対象とすることを決めた。すべての水道事業者に水道水の定期検査を義務付け、含有量が水1リットル当たり50ナノ・グラムを超えた場合は、給水停止のうえ、水質改善を求める。
PFASは有機フッ素化合物の総称で、自然界で分解されず、人体に長く残留する。とくにPFASの一種、「PFOA(ピーフォア)」と「PFOS(ピーフォス)」は発がん性のある有害物質で、国は製造・輸入を禁じ、2020年にはこれらの物質を含む2リットルの水を毎日飲んでも健康に影響がない含有量として、1リットル当たり50ナノ・グラムの「暫定目標値」を定めている。ただ、水質検査など法的な義務付けはなかった。
国が水道水からの検出状況について実施した初の全国調査で、2020〜2023年度に14事業者(自治体・水道事業団)で暫定目標値を超える濃度が検出されていたが明らかになっている。

25年万博に「関心がある」最低の24%に 4月調査から下落

三菱総合研究所が10月に実施した2025年大阪・関西万博に関する意識調査によると、万博に関心がある人の割合は24%で、前回調査(4月)から1.6ポイント下落し、2021年の調査開始以来、最低となった。調査は半年ごとに実施。全国の20〜60歳代の3,000人を対象にインターネットで実施した。、
万博に「大いに関心がある」「まあ関心がある」と答えたのは、京阪神圏39%(前回比1.5ポイント減)、中京圏26.9%(同1.1ポイント増)、首都圏22.1%(同1.1ポイント増)だった。万博に「行きたい」と回答した人も全体で3ポイント減の24%で、過去最低を更新。とくに30歳代が9.3ポイント減の19.5%と19.5%と落ち込みが目立った。

23年1人あたりGDP 日本22位 OECD加盟国中 G7で最下位

内閣府のまとめによる日本の2023年の1人あたりの名目国内総生産(GDP)はドル換算で3万3,849ドルだった。これは経済協力開発機構(OECD)加盟38カ国中22位で、21位となった韓国を下回った。先進7カ国(G7)でも2022年に続き最下位だった。日本の22位は比較可能な1980年以降で最も低い。1位はルクセンブルクで12万8,423ドル。以下、アイルランド、スイスと続いている。

23年刑法犯検挙数7.7%増の26万9,550件 19年ぶり増加

法務省がまとめた今年の「犯罪白書」によると、2023年1年間の刑法犯の検挙件数は前年比7.7%増の26万9,550件で、19年ぶりに増加に転じた。新旗コロナ禍が収束し、犯罪の機会が増えたことなどが影響した。このほか、SNSを通じた「闇バイト」問題に初めて言及し、少年が重大犯罪に加担していると警鐘を鳴らしている。
2023年の検挙件数の内訳をみると、強盗1,232件(前年比16.2%増)、傷害1万7,954件(同13.3%増)、暴行2万4,869件(同6.7%増)となっている。特殊詐欺も前年比8.6%増の7,212件となった。

レガレイラ 有馬記念V 3歳牝馬64年ぶり快挙 競り合い制す

大本命馬ドウデュースの直前での出走取消で混戦模様となった競馬・第69回有馬記念(2500m芝、G1,15頭出走)は12月22日、千葉県船橋市の中山競馬場で行われ、5番人気のレガレイラ(戸崎圭太騎乗)が10番人気のダービー馬、シャフリヤールとのゴール前の競り合いを鼻差制し、2分31秒8で2度目のG1を制覇した。1着賞金5億円を獲得した。3歳牝馬の優勝は1960年のスターロッチ以来、64年ぶり2頭目の快挙。
レガレイラは、クラシックレースでは3歳牝馬路線(桜花賞、オークス、秋華賞)ではなく、皐月賞、日本ダービー、菊花賞の牡馬との対決路線を選んだ。陣営がそれだけの実力がある”器”と見込んだ。果敢な挑戦の好結果は出なかったが、年長のG1馬が顔を揃えた今年の最終戦で、実力を証明してみせた。戸崎騎手、木村哲也調教師(美浦)はともに有馬記念2勝目。
最内枠から逃げたダノンデサイルが3着。1番人気に支持されたアーバンシックは6着に終わった。

全国高校駅伝 佐久長聖, 長野東V 長野県勢男女同時優勝

師走の都大路を疾走する恒例の全国高校駅伝(たけびしスタジアム京都発着、男子7区間42.195km、女子5区間21.0975km)が12月22日、行われた。男子は佐久長聖(長野)が2時間1分33秒で2年連続4度目、女子は長野東が1時間7分27秒で2年ぶり2度目の、長野県勢男女同時優勝を果たした。男子は2位に大牟田(福岡)、3位に仙台育英(宮城)が入った。女子は2位に仙台区栄、3位は大阪薫英女学院(大阪)、連覇を狙った神村学園(鹿児島)は5位だった。

自民大阪府連 新会長に青山氏選出 議席奪還へ再建託す

自民党大阪府連は12月22日、大阪市内で開いた府連大会で新会長に青山繁晴参院議員(72)(比例)を選出した。大阪府連は10月の衆院選で、府内では候補を擁立した15小選挙区で日本維新の会に全敗。府連会長だった谷川とむ氏も落選し、国会議員は衆参あわせわずか3人となった。
府連会長は地元選出の国会議員が務めるのが通例。それだけに青山氏の会長就任は異例だが、知名度や発信力のある青山氏に会長就任を要請、再建を託すことになった。青山氏は神戸市出身。共同通信記者などを経て2016年参院選比例選で初当選し、2期目。青山氏は大会で「本来の自民党の姿に戻し、次の総選挙では必ず議席を取り戻す」と述べた。

23年度公立校の教員「心の病」で休職7,119人 3年連続最多

文部科学省の人事行政調査によると、2023年度にうつ病など「心の病」で休職した公立学校の教員が前年度比580人増の7,119人に上り、過去最多となったことが分かった。3年連続で最多を更新し、初めて7,000人を超えた。
調査は、都道府県と政令市の67教育委員会が対象。全教員(約92万人)に占める休職者の割合は0.77%で、年代別では30歳代の2,128人(0.96%)が最も多く、次いで40歳代の1,766人(0.94%)だった。学校別では小学校が最多の3,443人、中学校が1,705人、高校が966人だった。