「アジア-社会」カテゴリーアーカイブ

「働いて働いて…」25年の流行語大賞

今年話題になった言葉を選ぶ「2025年新語・流行語大賞」(「現代用語の基礎知識」選)が12月1日発表され、「働いて働いて働いて働いて働いてまいります/女性首相」が年間大賞を受賞した。
このほか、トップ10には「トランプ関税」、「ミャクミャク」、「国宝(観た)」、「緊急銃猟/クマ被害」、「オールドメディア」、「古古古米」、「二季」などがランクインした。

防災庁 26年11/1発足へ, 地方拠点2カ所

政府は、防災対策の司令塔機能を担う「防災庁」を2026年11月1日に発足させる方向で検討に入った。2026年の通常国会に設置法案を提出する。2027年度以降に、南海トラフ地震と日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震の防災対策推進地域に、それぞれ1カ所ずつ、地方拠点を2カ所設ける方針だ。
防災庁には担当閣僚が置かれ、他府省庁への勧告権を持つなど、平時から復旧・復興までの一貫した政府の司令塔機能を担う。

自・維 トップ会談で衆院定数削減決着

自民党と日本維新の会は11月1日、党首会談で衆院議員定数削減法案について、維新側が求める、「小選挙区も比例も、1年後、協議がまとまらなければ(自動削に)定数削減」するーーとの規定を盛り込み決着させた。維新は連立離脱もちらつかせ、自民に譲歩を迫り、維新の要求に沿った内容で合意した。

JC カランダガン 20年ぶり外国馬が制す

競馬の第45回ジャパンカップ(JC、G1、2400m芝、17頭出走)は11月30日、東京競馬場で行われた。4番人気に支持された今年の欧州年度代表馬カランダガン(フランス、ミカエル・バルザローナ騎乗)が、最後の直線でマスカレードボールとのたたき合いをハナ差交わし制した。1着賞金5億円と外国調教馬に与えられる褒奨金300万ドル(約4億6,800万円)を獲得した。
外国馬のJC勝利は20年ぶり、フランス馬の勝利は38年ぶりだった。バルザローナ騎手、フランシスアンリ・グラファール調教師はJRAのG1初勝利。走破タイムは2分20秒3。芝2400mの世界最高、2018年JCのアーモンドアイの記録を0秒3塗り替えた。ダノンデサイルが3着、クロワデュノールは4着だった。

香港 火災死者151人に 政府批判13人拘束

香港当局は12月1日、北部の大埔の高層住宅街で起きた高層マンション火災で、同日午後までに151人の死亡をを確認したと発表した。また、今回の大規模火災の原因について、修繕工事で使われていた保護ネットの一部が難燃性基準を満たしていなかったこと、さらに香港政府の責任を求めた人ら13人過失致死容疑で拘束したことを明らかにした。火災では32階建て公営マンション7棟が焼けた。同日午後時点で5棟で捜索が終了した。
被災者を中心にいま高まっているのが、これらマンション群の安全管理に関する不備が相次いで発覚したことで、香港政府の責任を追及する声だ。しかし、同政府は「国家安全維持法」をたてに批判を抑え込む動きを強めている。複数の香港メディアは連日、火災に関する独立調査委員会の設置や、政府職員の責任追及などを求めた嘆願書の賛同を募った人たちの検挙、拘束を報じている。

旧統一教会 韓総裁 起訴内容を全面否認

韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)前政権との癒着疑惑にからみ、請託禁止法違反や政治資金法違反の罪に問われた世界平和統一家庭連合(旧統一教会)総裁の韓鶴子被告(82)の初公判が12月1日、ソウル中央地裁で行われた。韓被告は起訴内容を全面的に否認した。
韓被告は、教団信者らの政党「国民の力」への集団入党に関与した政党法違反の罪でも起訴されており、同罪の裁判も近く始まる見通し。

12/2から「マイナ保険証」に完全移行

医療機関で受け付けの際に使う健康保険証は12月2日から、マイナンバーカードに保険証の機能を持たせた「マイナ保険証」に完全移行する。このマイナ保険証、医療現場で適切な処方に役立つ利点はあるが、利用率は低いままだ。
マイナ保険証は2021年に導入され、従来の保険証は2024年12月に新規発行が停止となった。2025年10月現在、国民の7割にあたる約8,700万人がマイナカードに保険証の機能を付けているが、利用率はまだ37%にとどまっている。厚生労働省は窓口での混乱を避けるため、従来の保険証を2026年3月末まで利用可能とする特例措置も設けている。
医療機関や薬局の窓口では、マイナ保険証の代わりに、資格確認書も活用できる。資格確認書は、マイナンバーカードを持っていなかったり、マイナカードに保険証の機能を登録していなかったりする人に、保険の運営者から届けられている。75歳以上は、マイナ保険証を持つ人を含めて全員に今夏、送付された。有効期限は最大5年だ。

脳死臓器提供 25年は最多の134件 JOT

日本臓器移植ネットワーク(JOT)によると、2025年の脳死下での臓器提供が11月30日で134件となり、年間で過去最多となったことが分かった。臓器移植についての国民の理解や脳死判定を行う医療機関への国による財政支援が進んだためとみられる。
ただ、海外との比較では低水準にとどまっている。2024年の人口100万人あたりの臓器提供件数は1.13人で、米国の49.70人や韓国の7.75人よりケタ違いに低いことが分かる。

堺市 自動運転バス課題把握へ実証実験

堺市は、市中心部で自動運転バスの実証実験を始めた。実証実験は、市や南海バスなどが自動運転バスの導入に向けて2022年度から検討を進める「堺・モビリティ・イノベーション(SMI)」プロジェクトの一環として実施。事業費は約2億円で、約1億1,200万円を国の補助金や交付金で賄う。
バスは、堺地方合同庁舎前を発着点に、南海本線の堺駅と南海高野線の堺東駅を東西に結ぶ大小路筋(約1.7㌔)を約25分で往復する。バスは中国・BYD社製の電動バスで、定員19人。歩行者や自動車を検知するAIカメラや距離などを測るセンサーを搭載し、全地球測位システム(GPS)の位置情報を基に走行する。
運転手が同乗し、状況に応じて手動で操作する「レベル2」で走り、無料乗車体験も行っている。市は今回の実験結果を踏まえ、2027年度に一部区間で特定の条件で運転手不要の「レベル4」の自動運転を目標に掲げており、2030年度中には全区間で実施したい考えだ。