たんの吸引や人工呼吸器など日常的に医療的なケアが必要な子どもとその家族を支援する「医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律(医療的ケア児支援法)」が6月11日、参院本会議で全会一致で可決、成立した。
これまで努力義務にとどまっていた国や自治体の支援策を「責務」として法で明文化・そのうえで、支援の地域間格差を是正して家族の負担を減らし、医療的ケア児を「全国どこでも」「安心して」育てられるサポート体制を国や自治体に求めている。
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ベトナム大手5社の技能実習生受け入れ停止へ OTIT
外国人技能実習機構(OTIT)が、ベトナムの大手送り出し機関5社からの技能実習生の新規受け入れを停止する方針を、ベトナム政府に文書で伝えたことが分かった。5社が日本に送り出した実習生の中から、多数の失踪者が出たことが理由とされている。
OTITは6月1日付で、技能実習生を所管するベトナムの労働・傷病兵・社会問題省の海外労働管理局(DOLAB)に通知。近くこの方針を公表した後、2カ月後をめどに実行するとしている。ベトナムの送り出し機関は政府の認可に基づき、日本に実習生を送り出す人材派遣会社。6月現在で約460社ある。朝日新聞が報じた。
ベトナム人実習生は2020年6月末時点で約22万人に達し、実習生全体の過半数を占めている。通常、実習生は、日本円で平均100万円近い借金を背負い来日。早く借金を返済しようと失踪するケースも少なくないという。
親しい友人「いない」31%,コロナで交流「減った」55% 高齢白書
日本政府が6月11日閣議決定した2021年版「高齢社会白書」によると、内閣府が高齢者を対象に行った意識調査で、家族以外で相談し合える親しい友人がいるかを尋ねたところ、「いない」と回答した高齢者の割合が3割を超えたことが明らかになった。
調査は5年おきに実施。今回は2020年12月~2021年1月、日本、米国、ドイツ、スウェーデンの4カ国で、施設に入所していない60歳以上の高齢者が対象。それぞれ約1,000~1,500人が回答した。
「親しい友人がいない」と答えたのは日本が31.3%と4カ国で一番高く、前回に比べ5ポイント増加。以下、米国14.2%、ドイツ13.5%、スウェーデン9.9%の順だった。
また、新型コロナ禍により「友人や近所付き合いが減った」と回答した日本の高齢者の割合は55.3%に上った。
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コロナ禍減収世帯への貸し付け227万件で1兆円に迫る
厚生労働省の集計によると、新型コロナ禍で大きく減少となった世帯に生活資金を特例で貸し付ける制度の利用者が、①「総合支援資金」で105件、融資決定金額が7,299億円②「緊急小口資金」で122万件、融資決定金額2,267億円-に上り、①②合わせて約227万件、9,566億7,000万円となり、1兆円に迫っていることが6月6日分かった。
リーマン・ショック時をはるかに超える未曾有の規模だ。コロナ禍が長期化し、生活苦に陥る世帯が後を絶たない状況が浮かび上がった。これらはあくまでも貸し付け金であり、支給される給付金ではない。いずれは返済しなければならない性質の金だ。コロナ禍がいつ収束に向かうのかまだまだ見えていない。そして、それに伴って雇用に明るさが出てくるのはいつになるのか。政府には目先、緊急避難的に食い繋ぎ、問題を先送りしただけに終わらないよう望みたいものだ。
日本20年出生数84万人で過去最少 自然減53万人 婚姻再び減少へ
厚生労働省が6月4日発表した人口動態統計によると、2020年の出生数は前年より2万4,407人減少し84万832人だった。1899年の統計開始以来、過去最少となった。合計特殊出生率は1.34で前年より0.02ポイント下回り、5年連続で低下した。
死亡数は137万2,648人で、戦後最多だった前年より8,445人減った。死亡数の減少は11年ぶり。一方、死亡数から出生数を引いた「自然減」は53万1,816人で、減少は14年連続。2019年に初めて50万人台になったが、減少幅はさらに大きくなり過去最大となった。
婚姻は52万5,490組で前年より7万3,517組減少して戦後最少。2019年に令和への改元で7年ぶりに増加したものの、2020年は再び減少に転じた。
妊娠・出産に適した20~40代の女性の減少、出生率の低下、未婚化を背景に少子化が加速している。厚労省は、2021年以降は新型コロナウイルスの感染拡大の影響が顕在化する可能性があるとみている。