厚生労働省研究班のまとめによると、人とのつながりが減ったために、社会的に孤立しているとみられる人が推計で18歳以上の12%(8人に1人)に上ることが分かった。とくに1人暮らしの高齢男性が孤立しやすいという。
日本政府は今後「孤独・孤立」の定義を固めるとともに、夏に策定する経済財政運営の指針「骨太の方針」に対策を盛り込む方針。
調査は18歳以上の約1万人が対象。個人や家庭の状況などを聞き取った国立社会保障・人口問題研究所の調査(2017年)を使用した。
「介護」カテゴリーアーカイブ
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コロナ患者の自宅療養4倍 福祉施設3.7倍 訪問診療に重い負担
変異株への置き換わりによる全国的な感染急拡大が続く新型コロナウイルス患者。ところが、コロナ病床に空きがないことから4月以降、福祉施設、宿泊施設、自宅などで療養している人が急増している。すでに入院できないまま、自宅や高齢者福祉施設で死亡するケースも相次いでおり、訪問診療の重要度が増している。
厚生労働省の集計では、5月5日時点の全国の療養者数は自宅2万8,823人、宿泊施設1万170人、福祉施設342人。4月7日時点に比べ自宅は4倍、宿泊施設は1.8倍、福祉施設は3.7倍にそれぞれ増えている。
こうした状況を受け、患者の自宅や高齢者施設を回る訪問診療の現場に重い負担がのし掛かっている。感染力の強い変異株の流行も加わって、容体が急変し、重症化するケースも少なくない。しかし、自宅や施設などで対応するには限界がある。それだけに、入院先が見つからなければ即、死が隣り合わせにある。訪問医のスキルと高い救命意識だけではどうしようもない。それがコロナの怖さだ。
高齢者施設 神戸市で25人 大阪・門真市で13人死亡 医療崩壊で
新型コロナウイルス変異株が猛威を振るう中、高齢者施設でのクラスター(集団感染)が深刻化している。
神戸市は5月7日、同市長田区の老人保健施設で入所者と職員の計133人が感染し、うち入所者25人が死亡したと発表した。25人のうち23人は医療機関に入院できず、施設内で亡くなった。市によると、これまでに感染が確認されたのは入所者97人と職員36人。市内では感染者が急増しており、医療機関の病床がひっ迫している。
大阪府門真市の高齢者施設でもクラスターが4月中旬に発生し、入所者と職員の計61人が感染、うち入所者の60~90歳代の男女13人が亡くなっていたことが7日分かった。13人のうち8人が、施設内で待機中か、施設から救急搬送された後に亡くなった。