「歴史くらぶ」カテゴリーアーカイブ

144人が犠牲 十勝岳の”大正泥流”から100年

1926年、北海道中央部に位置する十勝岳が噴火し、計144人が犠牲となった火山泥流から5月24日、節目の100年となった。この大正泥流、20世紀以降、日本国内では犠牲者数が最多の火山災害とされる。
火山の噴火による溶岩流ではなく、泥流と表現されるのには理由がある。十勝岳の噴火で山の一部が崩れ、雪を溶かしたことで、大規模な泥流が発生、川に沿って約25km下流まで一気に到達。上富良野町をはじめとした集落を一瞬のうちにのみ込んだのだ。
作家、三浦綾子さんの小説「泥流地帯」などの題材となっている。そして、被災地にはこの折の生々しい惨状や体験、記録が残され、代々語り継がれている。

”東北絆まつり” 盛岡で開幕, 6県の夏祭り集結

東日本大震災からの復興を願い青森、秋田、岩手、山形、宮城、福島の東北6県を代表する夏祭りが一堂に会する「東北絆まつり」が5月23日、盛岡市で開幕した。
市中心部で行われたパレードでは、盛岡さんさ踊り、山形花笠まつり、青森ねぶた祭りなどが集い、約2kmを練り歩いた。盛岡市は23、24日の2日間で計約30万人の来場者を見込んでいた。
東北絆まつりは、2016年まで開かれら「東北六魂祭」の後継行事として2017年に始まり、会場を6県持ち回りで行われている。昨年は特別に大阪・関西万博会場で開催された。

恐竜絶滅起こした小惑星衝突の痕跡 北海道で発見

東北大学、東京大学、福井県立大学などの研究チームは、約6,600万年前の白亜紀末にメキシコでユカタン半島付近で起きた小惑星衝突の衝突時に似た痕跡を示す地層を北海道東部の浦幌町をを流れる川流布(かわるっぷ)川の支流上流で発見したと発表した。地層が含む金属成分や微生物の化石などを詳しく分析し、白亜紀末を示すK/Pg境界層の一部であることを突き止めた。
小惑星衝突の痕跡が、科学的な証拠を伴って日本国内で見つかるのは初めて。これらの共同研究の成果は、科学誌「コミュニケーションズ・アース・アンド・エンバイロメント」に掲載された。
白亜紀末、小惑星の衝突により恐竜などの生物が大量に絶滅したとされている。小惑星に多く含まれたイリジウムやオスミウムなどの金属元素が地球全体に広く降り積もった。

旧人 石器使い虫歯治療していた 5万9,000年前

ロシアなどの研究チームが5月13日、米科学誌プロスワンに、旧人ネアンデルタール人が小型の石器を使って虫歯を治療していたとみられる化石を見つけたと発表した。歯は約5万9,000年前のもので、同チームは本格的な虫歯治療を施した最古の事例だとしている。
歯は下顎の奥歯で、ロシア・南シベリアのアルタイ山脈にある洞窟で発見。性別は不明の成人のもの。歯髄に届くほどの深い穴が開いていた。偶然できた損傷ではなく、治療によって意図的に施されたものだとチームは分析した。そして、治療後もこの人物は長期間生存したとみられるという。
チームは、虫歯治療にあたって「痛みの原因を診断し、適切な石器を選ぶ必要があった」と指摘。ネアンデルタール人が「洗練された認知能力を持っていたことを示している」としている。

浅井氏の書状100年ぶり発見 信長来襲に備え

滋賀県長浜市は4月26日までに、近江国の戦国武将、浅井久政が家臣に宛てた書状が約100年ぶりに見つかった。防御に優れた城として知られた小谷城について、石垣のお教に使用するため、石を運ぶ「石引き」に参加するよう命じる内容だ。
書かれた年代は不明だが、市は朝倉・浅井連合軍と織田・徳川連合軍が川を挟んで激突した「姉川の戦い」(1570年)の前後、織田信長の来襲に備えて浅井氏が居城・小谷城の石垣を補強した際のものとみられる。
戦国期の石垣に関する書状は珍しく、書状は小谷城での石垣構築を具体的に記しており、極めて重要な史料という。

弥生期の集落跡, 池上曽根遺跡から柱穴9基

大阪府下、和泉、泉大津両市にまたがる弥生時代の集落跡「池上曽根遺跡」(国史跡)から、発掘調査で約1.5m四方の柱穴9基が新たに見つかった。楼閣状の建物が存在した可能性があるという。
池上曽根遺跡は弥生時代前期の環濠移籍。全体は南北約1,500m、東西500mで、弥生時代の環濠集落遺跡としては国内有数の規模。
今回の調査は、2022年3月〜8月にかけ、同遺跡の敷地内でサーカスの公演をしていたサーカス団の団員2人を、大阪府警が4月21日、無断で大量の伐採樹木を埋めて遺跡を損壊したとして、文化財保護法違反疑いで書類送検したことを受け、掘削場所の被害状況などを確認するため実施されたもの。

奈良監獄ミュージアム4/27開業 星野リゾート

星野リゾートは4月20日、国の重要文化財「旧奈良監獄」(所在地:奈良市)を活用した「奈良監獄ミュージアムby星野リゾート」を報道陣に公開した。4月27日に開業し、初年度は30万人の来館を見込む。入館料は奈良県内在住の大人が税込み2,000円、県外在住の大人が2,500円などとなっている。併設する高級ホテル「星のや奈良監獄」は6月25日にオープンする。
旧奈良監獄は明治政府が整備した五大監獄の一つで、1908年に完成した。唯一、全棟が現存しており、2017年まで少年刑務所として使われていた。

春の訪れ告げる絢爛「高山祭り」開幕

岐阜県飛騨地方に春の訪れを告げる風物詩「春の高山祭」が4月14日、高山市で開幕した。旧城下町の町並みが残る市中心部に豪華絢爛な装飾が施された屋台12台が並び、間近で見ることができる。祭りは15日まで。高山市は2日間で合わせて18万人の人出を見込んでいる。
高山祭は、国の重要無形民俗文化財で、2016年に国連教育科学文化期間(ユネスコ)の無形文化遺産に登録された「山・鉾・屋台行事」の一つ。

長崎で発見の元寇船の木板にモンゴルの年号

長崎県松浦市教育委員会は4月10日、同市・鷹島沖の海底で発見された鎌倉時代の元寇船の木板に、元(モンゴル帝国)の年号「至元十二年」(1275年)が墨書されているのを確認したと発表した。
至元十二年は元の2度目の来週(弘安の役・1281年)の6年前にあたる。この船について、専門家は年代的に元寇船であることを裏付ける貴重な文字資料と評価している。
弘安の役は、中国南部・江南地方などから押し寄せた元寇船約4,400隻が鷹島沖で暴風雨に遭い、壊滅したとされる。木板は2023年、水深約18mの海底で見つかった船の船倉から2024年に確認された。

水上勉 新人作家時 全集未収録原稿4編確認

「雁の寺」で直木賞を受賞し、「飢餓海峡」などの社会派推理小説で知られる水上勉(1919〜2004年)の全集に未収録の原稿4編が確認された。原稿は遺族が2024年に日本近代文学館(所在地:東京)に寄贈した資料の中から発見された。
今回発見されたのは①「小説田中英光」②「舟」③「冬のピエロさん」④陸を走る舟ーーの4作品。交流のあった作家のことや、男女の恋愛を私小説風に描いた作品だ。これらは新人作家として歩み始めた30歳頃に書かれたとみられる。