「歴史くらぶ」カテゴリーアーカイブ

浅井氏の書状100年ぶり発見 信長来襲に備え

滋賀県長浜市は4月26日までに、近江国の戦国武将、浅井久政が家臣に宛てた書状が約100年ぶりに見つかった。防御に優れた城として知られた小谷城について、石垣のお教に使用するため、石を運ぶ「石引き」に参加するよう命じる内容だ。
書かれた年代は不明だが、市は朝倉・浅井連合軍と織田・徳川連合軍が川を挟んで激突した「姉川の戦い」(1570年)の前後、織田信長の来襲に備えて浅井氏が居城・小谷城の石垣を補強した際のものとみられる。
戦国期の石垣に関する書状は珍しく、書状は小谷城での石垣構築を具体的に記しており、極めて重要な史料という。

弥生期の集落跡, 池上曽根遺跡から柱穴9基

大阪府下、和泉、泉大津両市にまたがる弥生時代の集落跡「池上曽根遺跡」(国史跡)から、発掘調査で約1.5m四方の柱穴9基が新たに見つかった。楼閣状の建物が存在した可能性があるという。
池上曽根遺跡は弥生時代前期の環濠移籍。全体は南北約1,500m、東西500mで、弥生時代の環濠集落遺跡としては国内有数の規模。
今回の調査は、2022年3月〜8月にかけ、同遺跡の敷地内でサーカスの公演をしていたサーカス団の団員2人を、大阪府警が4月21日、無断で大量の伐採樹木を埋めて遺跡を損壊したとして、文化財保護法違反疑いで書類送検したことを受け、掘削場所の被害状況などを確認するため実施されたもの。

奈良監獄ミュージアム4/27開業 星野リゾート

星野リゾートは4月20日、国の重要文化財「旧奈良監獄」(所在地:奈良市)を活用した「奈良監獄ミュージアムby星野リゾート」を報道陣に公開した。4月27日に開業し、初年度は30万人の来館を見込む。入館料は奈良県内在住の大人が税込み2,000円、県外在住の大人が2,500円などとなっている。併設する高級ホテル「星のや奈良監獄」は6月25日にオープンする。
旧奈良監獄は明治政府が整備した五大監獄の一つで、1908年に完成した。唯一、全棟が現存しており、2017年まで少年刑務所として使われていた。

春の訪れ告げる絢爛「高山祭り」開幕

岐阜県飛騨地方に春の訪れを告げる風物詩「春の高山祭」が4月14日、高山市で開幕した。旧城下町の町並みが残る市中心部に豪華絢爛な装飾が施された屋台12台が並び、間近で見ることができる。祭りは15日まで。高山市は2日間で合わせて18万人の人出を見込んでいる。
高山祭は、国の重要無形民俗文化財で、2016年に国連教育科学文化期間(ユネスコ)の無形文化遺産に登録された「山・鉾・屋台行事」の一つ。

長崎で発見の元寇船の木板にモンゴルの年号

長崎県松浦市教育委員会は4月10日、同市・鷹島沖の海底で発見された鎌倉時代の元寇船の木板に、元(モンゴル帝国)の年号「至元十二年」(1275年)が墨書されているのを確認したと発表した。
至元十二年は元の2度目の来週(弘安の役・1281年)の6年前にあたる。この船について、専門家は年代的に元寇船であることを裏付ける貴重な文字資料と評価している。
弘安の役は、中国南部・江南地方などから押し寄せた元寇船約4,400隻が鷹島沖で暴風雨に遭い、壊滅したとされる。木板は2023年、水深約18mの海底で見つかった船の船倉から2024年に確認された。

水上勉 新人作家時 全集未収録原稿4編確認

「雁の寺」で直木賞を受賞し、「飢餓海峡」などの社会派推理小説で知られる水上勉(1919〜2004年)の全集に未収録の原稿4編が確認された。原稿は遺族が2024年に日本近代文学館(所在地:東京)に寄贈した資料の中から発見された。
今回発見されたのは①「小説田中英光」②「舟」③「冬のピエロさん」④陸を走る舟ーーの4作品。交流のあった作家のことや、男女の恋愛を私小説風に描いた作品だ。これらは新人作家として歩み始めた30歳頃に書かれたとみられる。

米有人月探査打ち上げ成功 約半世紀ぶり

米国航空宇宙局(NASA)は4月1日午後6時35分(日本時間2日午前7時35分)、フロリダ州のケネディ宇宙センターから、月周回に向かう米国とカナダの飛行士4人が搭乗した宇宙船「オリオン」を打ち上げ、予定していた軌道への投入に成功した。人類初の月面着陸を果たした「アポロ計画」以来、約半世紀ぶりに人類が月を目指す。
米国主導で日本も参加する有人月探査「アルテミス計画」の第2弾にあたる今回の「アルテミス2」では、約10日間飛行し、月の裏側を回って地球に帰還する。
オリオンは2022年の「アルテミス1」で無人飛行に成功。今回は、月周辺の厳しい環境で、人を乗せた宇宙船や生命維持装置が設計通り作動するか検証する。2028年を目標とする有人月面着陸につなげる。その後、日本人飛行士が月に降り立つ予定も組まれている。

飛鳥寺出土品と百済王宮跡で発見の甲 酷似

日本と韓国の研究者の調査によると、日本初の本格的な仏教寺院、飛鳥寺跡(所在地:奈良県明日香村、国史跡)で見つかった甲(よろい)と、古代朝鮮三国の一つ、百済(くだら)(4世紀半ば〜660年)の王宮遺跡(所在地:韓国忠清南道=チュンチョンナムド)公州=コンジュ市)で出土した甲の形や構造がよく似ていることが分かった。
飛鳥寺と百済の関係を記した「日本書紀」の内容を考古学的に裏付ける重要な物証だと専門家は指摘している。日本書紀によると、飛鳥寺は585年、百済から僧侶や技術者の派遣を受けて建設が始まったとされる。

日本の研究G 謎の文明「ディムルン」王墓発見

日本の発掘調査グループは3月21日、東京都内で中東バーレーンで約4,000年前に栄えとされる古代文明「ディムルン」の古墳群で、最古級とみられる応募を発見したと発表した。
ディムルン文明は謎だらけで、今回の発見は国際的に大きな成果という。ディムルンは、現在のインドやアフガニスタンなどの地域との海上交易で繁栄していたとみられる。

飛鳥・甘樫丘で官僚邸宅か 天武・持統朝の塀跡 

奈良県明日香村教育委員会は3月18日、同村の甘樫丘(あまかしのおか)遺跡群で、7世紀後半に造られたとみられる塀跡が見つかったと発表した。今回見つかったのは1辺約1.2mの方形の柱穴5カ所。昨年度の調査結果分も合わせると南北15m以上、東西7.2m以上の敷地を区画する塀があったとみられる。
専門家は律令国家の成立を目指していた天武・持統両天皇の時期の甘樫丘は官僚層の住宅施設があった可能性を指摘する。また、ここは有力豪族らの政争の場でもあった。
「日本書紀」によると、飛鳥時代前半の有力豪族で、天皇を凌ぐほどの権勢を誇った蘇我蝦夷(えみし)と息子の入鹿(いるか)が甘樫丘に邸宅を築いているが、中大兄皇子、中臣鎌足(後の藤原鎌足)らによる645年の「乙巳(いっし)の変」で、その豪壮な邸宅は焼き払われたとされる。