奈良・東大寺二月堂の「お松明」が3月1日から始まった。これは古都・奈良に春の訪れを告げる”お水取り”の名で知られる二月堂の「修二会」の一環。修二会は、「練行衆」と呼ばれる僧侶たちが国の安泰を願って修行する奈良時代から続く伝統行事。
お松明は、「童子」と呼ばれる僧侶の補佐役が、二月堂の舞台の欄干から燃え盛る大きな松明を突き出すように振って火の粉を散らし駆け抜ける。この火の粉を浴びると健康に過ごせるとされ、訪れた人たちからは歓声や拍手が挙がっていた。
「歴史くらぶ」カテゴリーアーカイブ
三島由紀夫の石原慎太郎宛て書簡発見 石原の政界進出促す
作家の三島由紀夫(1925〜1970年)が石原慎太郎(1932〜2022年)に宛てた書簡計6通が石原の遺品から見つかった。うち1通は三島が「楯の会」の主宰者として自衛隊市ヶ谷駐屯地(所在地:東京都新宿区)で自決する3年前に送ったもので、石原の政界進出(参議院全国区)への決断を促す要因となった。石原は後年、著作でこの書簡の存在に触れていたが、実物が確認されたのは初めて。
三島由紀夫の研究で知られる井上隆史・白百合女子大学教授は「時代や社会を向こうに回して、原稿用紙のマスを埋めていくという創作姿勢において、両者は共通していた。やがて、政治や天皇を巡り対立するが、それは接近した同極の磁石が激しく反発し合うのに似た現象で、書簡はその経緯をうかがわせる重要な資料だ」と語る。
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奈良・桜井市「寒仕込み」三輪そうめんづくり 最盛期
奈良県桜井市でいま、特産の三輪そうめんの中でも、寒さの厳しいこの時期に生産される「寒仕込み」のそうめんづくりが最盛期を迎えている。同市内の製麺所では、軟らかい状態の麺を専用の機械を使って引き伸ばした後、さらに人の手で引き伸ばし、通常の半分、0.5ミリほどの細さに仕上げていた。
この時期は、寒さで熟成が緩やかになり時間が掛かるものの、通常より細くてコシがあることから”寒仕込み”の高級品として出荷される。現在生産されているものは、箱詰めした後、1年余り熟成させ、2026年の夏向けに全国に出荷される。
三輪そうめんは、およそ1300年前に大神神社に小麦を練ったものをお供えしたことが始まりとされ、細く、歯ごたえのあるのが特徴。