福岡県古賀市教育委員会は10月31日、6世紀後半から7世紀初めの古墳時代後期の船原古墳で、馬の頭に付けるかぶと「馬冑(ばちゅう)」と馬上に旗などを立てる金具「蛇行鉄器」が出土したと発表した。いずれも極東アジアで流行した騎馬戦術で使われた馬具で、大陸の文化を伝える貴重な史料という。馬冑は鉄製で長さ50㌢、幅18㌢。完全な形で見つかるのは和歌山市の大谷古墳に続き2例目。蛇行鉄器は国内最多の3点が見つかり、最大のもので長さは約80㌢。人が座る鞍の後部に取り付けたとされる。出土した金銅製馬具を福岡県立九州歴史資料館(小郡市)がCTスキャンで分析した結果、ハート形の飾り金具に一対の鳳凰(ほうおう)が、馬の轡(くつわ)の金具に唐草文が透かし彫りされていることが分かった。船原古墳は直径約20㍍の円墳。
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「和食」世界の文化遺産に 社会の連帯に大きな役割果たす
政府がユネスコの無形文化遺産に提案した「和食 日本人の伝統的な食文化」について、事前審査を担う補助機関が新規登録を求める「記載」の勧告をしたことが10月22日、分かった。登録の理由として、和食は世代から世代に受け継がれる中で、社会の連帯に大きな役割を果たしていることを挙げている。文化庁によると、過去の事前審査で記載勧告された提案が覆されたケースはなく、12月2~7日、アゼルバイジャンのバクーで開かれるユネスコの政府間委員会で正式に登録される見込み。
食と関係する無形文化遺産としては、これまでにフランスの美食術、スペインやイタリアなどの地中海料理、メキシコの伝統料理、トルコのケシケキ(麦がゆ)がすでに登録されている。無形文化遺産は世界遺産や記憶遺産と並ぶユネスコの遺産事業の一つ。
杉田玄白の漢詩2首発見 将軍家斉との面会の喜び記す
江戸時代の蘭方医・杉田玄白(1733~1817年)が晩年、西洋医学発展の功績が認められ、江戸城での11代将軍・徳川家斉との面会を許された喜びなどを詠んだ漢詩2首が10月19日までに見つかった。直筆で1枚の紙に記していた。前野良沢らとオランダ医学書「ターヘルアナトミア」を翻訳し、日本で初めて著わされた医学書「解体新書」で知られる玄白が、医学への情熱を生涯燃やし続け、長年の苦労が報われた玄白の感激をうかがわせる貴重な史料といえる。玄白の漢詩が新たに確認されたのは、1936年に漢詩が書かれた日記を子孫が公開して以来、約80年ぶり。
群馬県高崎市の古書店「名雲書店」の名雲純一さんが今秋、古書市で発見。京都外大の松田清教授らが、玄白の別宅名に由来する「小詩仙翁」の署名があることや、内容が玄白の日記と合致することなどから本物と確認した。