聖徳太子ゆかりの奈良・斑鳩町の法隆寺は、4月3~5日に太子の1400年遠忌の法要を営むと発表した。法要は金堂や五重塔がある西院伽藍で営まれ、神輿の行列や、雅楽団体による舞楽の奉納などがある。
このほか、4月1日~5月18日に夢殿で救世観音像(国宝、飛鳥時代)の特別開扉、4月1日~6月30日には大宝蔵殿で1400年遠忌を記念した特別展示などが予定されている。
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秀吉期の大坂城 築城当時の石垣公開 大阪市教委が発掘
大阪市教育委員会などは1月26日、大阪城の地下に埋まっていた豊臣秀吉による築城当時の石垣の一部を報道陣に公開した。石垣は過去2回の発掘調査で確認。大阪市が2023年春のオープンを目指す常設展示施設の建設に向けて、2020年3月から本丸東部の一角を発掘し、南面部分を初めて掘り出した。
今回発掘されたのは1984年の調査で発見され、埋め戻されていた石垣で、築城当時の1583年ごろに築かれたとみられる。天守閣がある本丸中心部の「詰野丸」南東角の石垣で、高さ約6m、南面幅約6.9m、東面幅約7.7mを掘り出した。その結果、1615年の大坂夏の陣で焼けたとみられる痕跡が見つかったほか、近くから豊臣期のものとみられる金箔が押された瓦も出土した。
豊臣秀吉が築いた大坂城は大坂夏の陣で落城。その後、徳川幕府が豊臣期の石垣の上に盛り土をして埋め立て新たに築城。現存する石垣などは徳川期に再建されたもの。
7世紀後半の飛鳥時代”のろし”台の穴?見つかる 奈良・高取町
戦禍伝え70年余 全国樺太連盟3月末解散 高齢化で継続困難
京都の年初めの風物詩「初弘法」「初天神」コロナで中止
世界最古か インドネシア洞窟で4万5,000年前の鮮明な動物壁画
インドネシア・スラウェシ島の洞窟で鮮明なイノシシの壁画が見つかった。豪州グリフィス大学などの研究チームは4万5,000年以上前に描かれたとみられるとの分析結果を発表した。世界最古級の発見とみられる。
同チームは2017年にこの壁画を発見。複数のイノシシが描かれ、このうち完全に近い形で残っていた絵は、横136cm、縦54cm。この時代に現地に到達していたと考えられる現生人類のホモ・サピエンス(新人)が描いた可能性が高いという。
壁画を覆うように付着した物質を採取し、含まれる放射性物質の割合が時間とともに変化する性質を利用して年代を割り出した。分析結果は、米科学誌「サイエンスアドバンシズ」に掲載された。
アンモナイト「異常巻き」の新種化石 北海道・中川町で発見
平城京から出土の木簡の高精細デジタル画像の公開始まる
奈良文化財研究所は、奈良・平城京の跡で見つかった国宝などの木の札、木簡について理解を深めてもらうため、木簡の高精細なデジタル画像の公開を始めた。同研究所などが所属する独立行政法人 国立文化財機構は、保有する文化財の高精細なデジタル画像をインターネット上のデータベースで公開する取り組みを3年前から進めている。
このデータベースに12月から、同研究所が所蔵する、墨で文字が書かれた木の札、木簡の画像およそ200点が新たに加わった。内容は様々で、当時の役人の仕事の連絡事項を書き留めたもの、都に運ばれた物品の荷札として使われたものなどが説明文付きで公開されている。中には、国宝に指定されている貴重なものもある。
京都・金閣寺の舎利殿の屋根の18年ぶり葺き替え工事完了
“黒いあごひげ”の足利義満 新たな肖像画発見 狩野派の絵師作か
室町幕府の隆盛期をつくった第3代将軍、足利義満の異例の姿を描いたとみられる肖像画が新たに見つかった。黒々としたあごひげや若々しい表情などが特徴。見つかった肖像画は縦1m余り、横40cmほどの、僧侶の姿をした人物が畳に座ったもの。
東京大学史料編纂所などが調査したところ、顔つきや衣装などから、足利義満の出家後の姿を描いたと判断された。また、肖像画の布地の絹や押された印の特徴から義満の死後150年ほど経過した1550年前後に狩野派の絵師が描いたとみられるという。
義満の肖像画として広く知られているのは、京都・鹿苑寺(金閣寺)所蔵のもの。これと比べると別物で、黒々としたあごひげや、顔のしわが少なく若々しい表情など、一気に若返った義満だ。