およそ100年ぶりの大規模な修復工事が終わった京都の知恩院(所在地:京都市東山区)の国宝「御影堂」で4月13日、完成を祝い落慶法要が営まれた。ただ、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、一般には非公開で、およそ50人の僧侶だけで行われた。
僧侶の読経が響く中、9年余りにわたった修復工事の期間中、別の場所に安置されていた浄土宗の開祖、法然上人の像が漆や金箔が施された「宮殿」に戻された。修復された御影堂は、江戸時代から使われてきた屋根瓦の大半をふき替えたほか、内部は創建当時と同様に装飾品などに金箔が施された。
「歴史くらぶ」カテゴリーアーカイブ
「船渡御」奉納花火など「天神祭」46年ぶり中止 新型コロナで
京都「花の御所」庭園跡から”滝の石組み”発見 室町殿
伊藤若冲の新発見の「蕪に双鶏図」京都で初公開
2026年を目標に首里城復元 防火対策を徹底 政府が方針
55年前発見の恐竜化石は新種 学名に「下関」の名
滋賀県草津・黒土遺跡で日本最古級で最大規模の工房跡出土
滋賀県草津市は3月11日、飛鳥時代~室町時代の集落や官道跡が残る「黒土遺跡」(所在地:草津市南笠町)で、日本最古級の工房跡が出土したと発表した。同市は、飛鳥時代末期の大型の鍋や釜を鋳造していた鋳込み土坑や、炉内に風を送る羽口など、これまで発見されている同時期の遺跡の中では最大規模の、全国的にも珍しい遺構が見つかったとしている。
今回出土したのは深さ30cm~1m程度で円形に彫り込まれた土坑4基。土坑は金属製品の鋳込みや廃棄場所として使われたとみられる。このうち一つの土坑には、鍋や釜の鋳型の最下部とみられる直径1.4mの輪形の土塊が残っていた。子の鋳型で作る鍋や釜は口径1.15m以上で、鉄製の大型のものだったとみられている。