JR西日本系・セブンイレブンと一体の大型店舗開業
西日本旅客鉄道(JR西日本)系のジェイアール西日本デイリーサービスネットは、セブン&アイ・ホールディングスと組み、土産売り場とコンビニエンスストアが一体となった大型店を開業する。まず7月1日からJR天王寺駅(大阪市)構内の中央コンコースに改装オープン。今後、新大阪駅、大阪駅、三ノ宮駅、新神戸駅でも展開する。第1号店は「アントレマルシェ天王寺」。関西土産や人気スイーツを扱うゾーンと、併設のセブンイレブンコーナーを約150平方㍍ずつ設けた。
尼崎で江戸期からの製法で復刻の伝統”生”しょうゆ
江戸時代からの伝統の製法で復刻した兵庫県尼崎市の特産品「尼の生醤油」が今年も完成した。7月1日から、尼崎市内のスーパーや同市建家町の「メイドインアマガサキショップ」などで販売する。
「尼の生醤油」は塩分控えめで、着色料や保存料などの添加物は使用せず、加熱処理もしていない。750㍉㍑入りの瓶詰約2万本を販売する。1本720円。
尼崎周辺はかつて良質な大豆や小麦が栽培され、水運も発達していたことから、しょうゆの生産が盛んだった。第二次世界大戦中に原料不足などで生産が途絶えたが、85年に地元の企業経営者らが「尼の生揚醤油保存会」を発足させ、たつの市のしょうゆメーカーに醸造を委託している。
アジア富裕層の需要増が果実価格押し上げ
中国や台湾、東南アジアの4需要層による活発な消費が、バナナ、パイナップル、リンゴ、桃、メロンなど果実の値上がり要因となっている。バナナなどの輸入果実は、日本の商社が買い負ける例が増え、リンゴなど国産果実も輸出が増えている。
アジアでは経済成長を背景に果実需要が伸びており、今後も押し上げ要因になりそうだ。輸入果実の中で最も消費量の多いバナナは、輸入価格が上昇傾向だ。貿易統計を基に計算すると、フィリピン産バナナの平均輸入単価は、2014年に1㌔90円と13年比で1割、12年比で4割弱上昇している。15年1~5月は同94円とさらに上昇している。それでも中国勢の買値がはるかに高く、買い負けているという。
国産果実にもアジアの大消費量の影響が出ている。香港や台湾、東南アジアへの輸出が増え、国内の卸売市場で品薄感が出ている。国産果実の中で最も輸出量が多いリンゴは、14年産の15年4月までの輸出量が2万8980㌧だった。すでに13年産より4割以上多く、過去最高を更新している。
最大産地の青森では出荷量の約7%が輸出に回っている。東京卸売市場での14年のリンゴの卸売価格は前年に比べ1割高かった。香港向けのリンゴ輸出は14年産(15年4月まで)が約4600㌧と13年産比で7割以上伸びている。
グリコ 外国人狙い13空港で地域限定ポッキー販売へ
江崎グリコは6月24日、外国人観光客をターゲットにチョコレート菓子「ポッキー」の3種類の地域限定バージョンを、国際線が就航する13空港で30日から順次販売することを明らかにした。パッケージをアルファベット表記に改め、急増する訪日客に売り込むと同時に、海外での知名度向上につなげるのが狙い。グリコが外国人観光客に特化した商品を扱うのは初めて。
販売するのは、土産用の「ジャイアントポッキー」で、宇治茶と信州巨峰、夕張メロンの3種類。箱に「MADE IN JYAPAN」のロゴやアルファベット表記を入れた。いずれも18本入りで1000円(税抜き)。3種類のポッキーはそれぞれ近畿2府4県、長野県、北海道のエリア内でしか原則として手に入らない。今回は外国人向けに特別に空港の免税店に集め「オールジャパン」で訪日客に購入を促す。
バター29年ぶり高値 業務用品薄に警戒感
パンや菓子などに使う業務用バターの価格が29年ぶりの高値を付けた。バターの需要は通常、夏場にかけて落ちるが、今年は異例で、品薄への警戒感が強い。酪農家が減って、原料の生乳を大幅に増やすことは難しく、国産バターの増産には限界がある。また、政府主導の輸入増となると、構造的に割高となりやすい。
一般消費者がスーパーなどで買うバターも最高値圏で、コーヒーミルクなどに使う脱脂粉乳も高い。菓子メーカーなどが購入するバター(東京地区)は、6月に入って450㌘(約1㍀)当たり570円前後と、1986年3月以来の高値となった。消費者向けの小売価格(東京)も1箱200㌘で430円前後と最高値圏で推移している。
国内バター在庫は前年度末に約1万8000㌧と適正量といわれる2万㌧を下回っていた。いまは需要のピークを過ぎた時期だが、それでも冬に向けて必要量を確保しておこうと買いに出る業者もあり、需給が逼迫している。