月別アーカイブ: 2015年4月

養殖ハマチ エサの魚粉高騰で先高の可能性

養殖ハマチ エサの魚粉高騰で先高の可能性

養殖ハマチの卸価格が一段と上昇する可能性が出てきた。エサの原料となる魚粉に加工するカタクチイワシ(アンチョビー)の漁獲高が主産地のペルーで減っているためだ。エサ代は養殖費用の3分の2を占めるといわれ、コスト増は即、養殖業者に打撃となる。各大手飼料メーカーはエサの低魚粉化に取り組み、業者への支援対策に乗り出している。
養殖ハマチ全体の卸価格は足元で高止まりしている。東京・築地市場では、処理の仕方によって変わるが、高いもので1㌔1300円程度と前年同期に比べ1割程度高い。魚粉価格の高騰が主な原因だ。一方、長崎県や高知県産が主流の天然ものの価格は現在1㌔500円前後が中心で、前年同期と同水準だ。養殖ハマチは濃厚な味わいからすしネタで人気の一角を占める。都内のスーパーでは鹿児島の養殖ものが天然ものの約2倍の100グラム500円程度で販売されている。

立命大 地元JAと滋賀の野菜で100円朝食開始

立命大 地元JAと滋賀の野菜で100円朝食開始

立命館大学はJAおうみ富士(滋賀県守山市)などと共同で、地元野菜を使った「旬菜100円朝食」の販売を始めた。メニューは日替わりで、近江米やその日の朝に収穫した3~5種類の野菜を使う。学生の地元農産物への関心を高め、地産地消と健康増進につなげる。
同大学びわこ・くさつキャンパス(滋賀県草津市)で販売。JAおうみ富士に併設するレストランのシェフが毎朝調理する。提供時間は平日午前8時から8時40分まで。約100食分の食材がなくなり次第、終了する。

大阪府が農業参入企業と障害者を橋渡し、支援

大阪府が農業参入企業と障害者を橋渡し、支援
大阪府はこのほど、農業の新規参入を希望する企業と農業で働こうとする障害者を結び付けるため、相談窓口「ハートフル アグリサポートセンター」を開設した。企業のほか、NPO法人、社会福祉法人、農家などの問い合わせに答え、関係する機関や団体に連絡するなどして参入前の相談から参入後の事業支援までワンストップの対応を目指す。
窓口は咲洲(さきしま)庁舎にある環境農林水産部農政室推進課に設けた。府職員が対応する。府内ではコクヨが農業生産法人ハートランド(泉南市)を設立したり、クボタが農業生産法人クボタサンべジファーム(河南町)を設立、障害者を採用した例がある。

次世代貢献の委員会などを創設 関西経済同友会

次世代貢献の委員会などを創設 関西経済同友会

関西経済同友会は4月28日、関西の広域インフラ整備や地方創生の在り方を考える委員会の新設を柱とする2015年度事業計画を発表した。村尾和俊代表幹事は、新委員会の活動を通じ「次世代に貢献していくための国や企業、地域づくりに取り組んでいきたい」と語った。

15年度は24の委員会で活動する。リニア中央新幹線や関西国際空港と大阪市中心部を結ぶ新しい鉄道網の整備などを調査・研究する「関西広域インフラ・うめきた委員会」など4つの委員会が新設された。

厳かに「正遷宮」 下鴨神社「式年遷宮」

厳かに「正遷宮」 下鴨神社「式年遷宮」

21年に1度、社殿を新しくする「式年遷宮(しきねんせんぐう)」が行われている世界遺産・下鴨神社(京都市左京区)で4月27日夜、最重要行事の「正(しょう)遷宮」があった。修理が終わった東西の本殿(いずれも国宝)に祭神を迎える「遷座祭」が厳かに執り行われ、約500人の参列者が静かに見守った。

午後7時、神職や天皇陛下の使いである勅使が本殿前に進んだ。祭神を移していた「仮殿」の扉を開け、勅使が紅の紙に書かれた御祭文を読み上げ、すべての明かりが消された。続いて、雅楽と「オー」という神職らの声が響く中、神様の乗り物「御船代(おふなしろ)」や神宝類が本殿に移動。神職らが玉串を捧げ、喜びを表す舞を舞った。

28日午前10時から陛下からのお供え物「御幣物(ごへいもつ)」を納める「奉幣(ほうべい)祭」がある。29日~5月6日、一般の参拝者も本殿の間近まで上がれる。

物部氏の墓か 奈良県天理市で大型石室発見

物部氏の墓か  奈良県天理市で大型石室発見

奈良県天理市教育委員会は4月27日、同市豊田町の丘陵地で、巨石を積んで造られた大型の横穴式石室(全長約9.4㍍、幅約2㍍、高さ約2.6㍍)を持つ古墳が発見されたと発表した。出土した土器などから7世紀前半の直径約30㍍の円墳とみられ、専門家は有力豪族である物部氏の墓である可能性が高いとみている。

石室は2014年12月からの道路建設に伴う発掘調査で確認。天井高と側壁の一部や石棺は失われ、盗掘された形跡があった。石室の床には30㌢程度の石が丁寧に敷き詰められ、最奥部の壁はベンガラで赤く塗られていた。同市教委は、7世紀には石室は小さくなり、ベンガラ塗りも少なくなる傾向があるが、ここは伝統的な造りを残している–と指摘する。

古墳は物部氏の本拠地とされる布留(ふる)遺跡(天理市)などを見下ろせる位置にあり、県立橿原考古学研究所では、良い立地で巨石を使用している。物部氏の有力者の墓ではないか–としている。現地説明会は5月2日午後1時~午後3時半。天理駅徒歩30分、駐車場あり。

 

都産技研 タイの技術振興協会と業務連携に締結

都産技研 タイの技術振興協会と業務連携に締結

東京都立産業技術研究センター(都産技研)と泰日経済技術振興協会(「TPA」)は4月27日、両者が業務連携に関する協定を24日締結したと発表した。タイおよび日本の産業活性化に関する活動を、相互に連携・協働して実施するのが目的。

両者は連携・協力して①タイの現地中小企業に、都産技研からTPAへ技術相談の取次ぎを行う②タイ国内日系中小企業」に、TPAから都産技研へ技術相談の取次ぎを行う③TPAが主催するタイ現地中小企業向けセミナーならびに、都産技研が主催するタイ国内日系中小企業向けセミナー等の開催における事業協力④その他、TPAおよび都産技研の協議に基づく連携事業–を行う。

大玉・完熟トマト生産3.5倍に あなんトマトファクトリー

大玉・完熟トマト生産3.5倍に あなんトマトファクトリー
野菜生産を手掛ける「あなんトマトファクトリー」(徳島市阿南市)は、コンピューター管理の次世代トマト生産施設の規模を現在の3.5倍に増強する。生産量を増やして価格交渉力を高めるほか、加工用や業務用など多品種展開も視野に入れる。
同社が導入しているのは徳島種苗(徳島市)が開発した次世代トマト生産施設。地面から屋根までの高さが3.5㍍と高く、つり下げたワイヤにはわせて苗を細く高く生育させる。通常のハウスより多くの光に当たるため、大玉で味がよく機能成分の多いトマトに育ちやすいという。枝で完熟させて出荷する。新設した設備は8月に稼働させ、新たに10人程度雇用する計画。今回の投資額は約3億円。

日本酒輸出 英社と直接取引 秋田酒類製造

日本酒輸出 英社と直接取引 秋田酒類製造
日本酒「高清水」で知られる秋田酒類製造(秋田市)は、英ワイン卸大手のビベンダムワイン社と取引を始めた。これまで日系商社を通じて英国向けに出荷してきたが、飲食店などに販路を持つ現地企業と直接取引し輸出を拡大する。
秋田酒類製造は約20カ国に輸出しているが、現地企業との直接取引は米国、韓国に次ぎ3カ国目。

「グランフロント大阪」来場者4930万人 目標35%上回る

「グランフロント大阪」来場者4930万人目標35%上回る
JR大阪駅北側の大型複合施設「グランフロント大阪」(大阪市北区)は4月27日、開業2年目(2014年4月26日~15年4月25日)の来場者数が4930万人と、目標の3650万人を約35%上回ったと発表した。開業1年目(5300万人)と合わせた累計入場者数は1億230万人に上った。約260店が集まる商業ゾーン「ショップ&レストラン」の売上高(14年4月~15年3月)も444億円と2年連続で目標(400億円)を上回った。
開発事業者は、オフィスの契約率が7割に高まったことから、ランチや宴会の需要が増えたことや、訪日外国人客が増加、季節ごとのイベント開催などが集客増や販売増につながったと分析。3年目は、先端技術を持つ企業や大学が集まる知的創造拠点「ナレッジキャピタル」やオフィス、ホテル、商業ゾーンの連携をより深めて、魅力を高めていくとしている。来場者数、売上高とも3年連続の目標超えを目指す。