月別アーカイブ: 2017年11月

「紹介状ない患者」の負担増 対象病院「400床以上」へ拡大

「紹介状ない患者」の負担増 対象病院「400床以上」へ拡大

厚生労働省は紹介状のない患者が、病床数が「500床以上」の大病院を受診した場合、初診で5,000円以上の窓口負担を徴収する制度について、来年度にも対象を「400床以上」の病院に広げる案をまとめ、今後調整を進める方針だ。
厚労省は、大病院が高度な治療に特化できるよう、症状の軽い患者が直接、大病院を受診するのを減らすため、昨年度から初診で5,000円以上、再診では2,500円以上の窓口負担を徴収することを義務付けた。
この結果、紹介状のない患者の受診が減り、一定の効果が確認された。ただ、「500床以上」の大病院が年々減っている現実を踏まえ、来年度にもこの制度の対象を「400床以上」の病院に広げる案をまとめた。

平城京 六条大路南北側溝を発見 大安寺旧境内で

平城京 六条大路南北側溝を発見 大安寺旧境内で

奈良市教育委員会埋蔵文化財調査センターは11月16日、同市東九条町の史跡、大安寺境内から奈良時代の平城京六条大路南北側溝とみられる溝が見つかったと発表した。
2016年に、今回の調査現場から西へ約50㍍の場所で南側溝を確認しており、境内の東西を大路が横断していたことを裏付けた。平城京内で最大の寺域を誇った大寺の姿を知る貴重な資料となる。

パナソニック タブレット型多言語音声翻訳サービス

パナソニック タブレット型多言語音声翻訳サービス

パナソニック(本社:大阪府門真市)は11月17日から、ホテル・旅館や観光施設・公共交通機関など外国人が訪れる法人向けに、タブレット型多言語音声翻訳サービス「対面ホンヤク」の提供を開始した。
対面ホンヤクは話した日本語を英語、中国語(簡体・繁体)、韓国語、タイ語に翻訳、またその逆の翻訳を行い音声で再生するとともに、タブレットの画面に翻訳結果のテキストを表示sることができ、様々な場所や場面で外国の顧客と双方向の音声コミュニケーションを可能にする。
対面ホンヤクを利用する際にはWi-Fi環境が必要。

三菱電機 中国・常熟市で産業用ロボット生産開始

三菱電機 中国・常熟市で産業用ロボット生産開始

三菱電機は、中国の三菱電機自動化機器製造(常熟)有限公司(江蘇省常熟市)でロボット生産を開始する。ロボット製造ラインは同社内の第二工場内に新設する。生産開始は2018年6月の予定。
三菱電機は名古屋製作所に加え生産を2拠点化することにより、全体の生産能力を2016年度比1.5倍とし、グローバルに拡大する産業用ロボット需要に応える。
中国では「中国製造2025」などの知能化・IoT化を進める国家プロジェクトや政府補助金施策による投資が活発化しており、スマートフォンなど消費者向け電化製品の組み立ておよび同製品向けの部品業界におけるロボット需要が大きく伸長している。

川崎汽船 ベトナムの冷凍冷蔵倉庫がISO認証取得

川崎汽船 ベトナムの冷凍冷蔵倉庫がISO認証取得

川崎汽船の関連会社で、ベトナム・ホーチミン市郊外で冷凍冷蔵倉庫を運営する「CLK COLD STORAGE COMPANY LIMITED」が、このほど食品安全マネジメントシステムに関する国際規格のISO22000:2005認証を取得した。
CLKは川崎汽船、海外需要開拓支援機構(クールジャパン機構)、日本ロジテムが合弁で設立したもので、2016年7月にベトナム初の4温度帯(冷凍、冷蔵、チルド、定温)倉庫として営業を開始した。
ISO22000の認証を受けた冷凍冷蔵倉庫はベトナムでも数少なく、日系物流企業としては先駆的事例となる。

松井製作所とドコモ 東南アでプラスチック成形IoTの実証

松井製作所とドコモ 東南アでプラスチック成形IoTの実証

松井製作所(本社:大阪市中央区)、NTTドコモ(本社:東京都千代田区)とNTTDOCOMO ASIA PTE.LTD.(拠点:シンガポール、以下、ドコモアジア)は、プラスチック成形業界の生産効率化に向け、日系自動車、電気機器業界が高い市場シェアを有し、成長拡大が続く東南アジア市場で、金型温度調節機の機器に設置された各種センサーから取得したデータをドコモアジアが開発したIoTソリューションプラットフォームで「見える化」する実証実験を開始する。
今回の実証実験用に開発した金型温度調節機(通信機能付き)を利用して、インドネシアのプラスチック成形工場で実施する。

キタ新地盛り上げへ「北新地のうた」お披露目

キタ新地盛り上げへ「北新地のうた」お披露目

大阪市内のホテルで11月17日、大阪を代表する社交場として知られる「北新地」の街をテーマにした「北新地のうた」が披露された。これは、北新地を盛り上げようとクラブやラウンジなどおよそ430店の飲食店でつくる北新地社交料飲協会が企画し、「北酒場」などのヒット曲で知られる中村泰士さんが2曲を書き下ろした。
2曲は同日、ホテルで行われたパーティで披露された。このうち1曲「新地の女をなめんといて」を北新地で働く女性の中からオーディションで選ばれた4人組のユニットが歌うと、会場からは大きな拍手と歓声があがっていた。

三菱東京UFJ銀・アユタヤ銀 タイ投資委と協定締結

三菱東京UFJ銀・アユタヤ銀 タイ投資委と協定締結

三菱東京UFJ銀行および連結子会社のアユタヤ銀行は11月15日、タイ投資委員会(Thailand Board of Investment、以下、BOI)との間で、連携と協力に関する協定を締結した。
これにより、①タイ企業の海外進出紹介②日系企業、非日系企業のタイへの投資サポート③BOI主催のセミナーおよび海外視察ツアーへの集客サポート④タイ企業と日系・他国籍企業のビジネスマッチング—などで、日本とタイにおける企業の投資を促進する。

ロシアの永久凍土から絶滅した肉食獣見つかる

ロシアの永久凍土から絶滅した肉食獣見つかる

日本とロシアの共同研究チームによると、ロシアの永久凍土の中から、およそ1万年前に絶滅したとされる謎の肉食獣「ホラアナライオン」の赤ちゃんが見つかり、詳しく調べたところ、5万年以上前に生まれたとみられることが分かった。
11月15日会見した研究グループによると、2015年、ロシアのサハ共和国の永久凍土の中から、このホラアナライオンの赤ちゃん2頭が見つかり、このうち1頭は体長40㌢、重さ3㌔で、顔には毛が残り、まるで眠っているように見えるほど保存状態がいいという。同グループは9月にも、この2頭よりも成長したホラアナライオンの赤ちゃん1頭が見つかったとしている。
ホラアナライオンは、マンモスやサーベルタイガーなどと同じ時期にユーラシア大陸などに生息分布していた肉食獣で、およそ1万年前に絶滅したとされ、これまで見つかった化石も少ないため、体の特徴などは謎のままとなっていた。

南シナ海「懸念」表現消え、中国の既成事実化の懸念

南シナ海「懸念」表現消え、中国の既成事実化の懸念

ASEAN(東南アジア諸国連合)は11月16日、フィリピン・マニラで13日開いた首脳会議の議長声明を発表した。この中で、今後のアジア情勢に影響を及ぼしそうな変化があった。海洋進出を掲げる中国が領有権を主張して軍事拠点化を進める南シナ海問題をめぐり、2014年5月の首脳会議後の議長声明以降、これまで首脳会議の声明に、表現を変えながらも残されてきた中国の一方的な行動に対する「懸念」の文言が消えたのだ。
ASEAN諸国の多くに、中国との対立を避ける姿勢が色濃くあるためだ。これにより、中国による実効支配が既成事実化し、中国の思惑通りに領有化が進む懸念が一段と強まった。
今回首脳会議の議長声明が、中国に対する配慮が強いものになったのは、インフラを中心とする中国の経済協力・支援を受けていることと、米国のトランプ大統領の発言を受けたものとみられる。というのはトランプ大統領が、貿易問題や北朝鮮問題における中国の協力を取り付ける方を優先した結果、南シナ海における中国の姿勢を批判しながらも、ASEAN側に軸足を置くことはせず、南シナ海問題の「仲介役になる」と発言し、深入りを避ける姿勢を示したからだ。