月別アーカイブ: 2018年1月

奥出雲「日刀保たたら」で伝統の今年の火入れ式

奥出雲「日刀保たたら」で伝統の今年の火入れ式

国内で唯一、「たたら吹き」で日本刀の材料となる高純度の玉鋼(たまはがね)をつくっている島根県奥出雲町大呂の「日刀保(にっとうほ)たたら」で1月24日、今年の操業開始となる火入れ式があった。「たたら吹き」は土の炉に燃料の木炭と砂鉄を入れる日本古来の製鉄法だ。
伝統的な神事に続き、村下(むらげ)と呼ばれる技師長が「初種」と呼ばれる今年最初の砂鉄を炉に入れた。それから3昼夜にわたり、30分ごとに砂鉄と木炭を加え続ける。そうすると炉からは、鉄の塊が約3㌧製造され、最も高品質な部分の玉鋼が刀匠に分けられるという。
1997年に開設された日刀保たたらは、2016年4月「出雲國たたら風土記~鉄づくり千年が生んだ物語~」として、日本遺産に登録されている。

インド・ベンガルール交通システム整備に無償資金贈与 JICA

インド・ベンガルール交通システム整備に無償資金贈与 JICA

国際協力機構(JICA)は1月24日、ニューデリーでインド政府との間で「ベンガルール中心地区高度交通情報および管理システム導入計画」を対象として12億7600万円を限度とする無償資金協力の贈与計画を締結した。
この事業はインドカルナタカ州ベンガルール都市圏で、日本の優れた交通情報システムや信号制御システムなどを統合した「高度道路交通システム」(ITS)機器を導入することにより、交通渋滞の緩和に寄与するもの。
工期23カ月(詳細設計・入札期間含む)のこの事業でITSを導入し、通勤時間帯(午前9時から10時)の対象交差点で最大渋滞長および平均渋滞長の30%短縮、平均走行(旅行)速度の13%上昇が見込まれる。

西鉄 台湾・台北市に23年夏ホテル開業 海外4店目

西鉄 台湾・台北市に23年夏ホテル開業 海外4店目

西日本鉄道は1月25日、台湾・台北市に2023年夏、「ソラリア西鉄ホテル台北西門(タイペイシメン)」を開業すると発表した。同社の海外でのホテルは韓国・ソウル、釜山、タイ・バンコク(いずれも開業予定含む)に続き4店目。
出店形態は、台北市に建設予定のビルの地上1階の一部および6階から28階を賃借。賃借面積は約5000坪(専有部分)。客室数は約300室。投資額は約6億円。

ネパールに食糧援助で無償資金協力の書簡交換 日本産米供与

ネパールに食糧援助で無償資金協力の書簡交換 日本産米供与

ネパールの首都カトマンズで1月25日、日本の小川正史駐ネパール大使とネパールのシャンカル・プラサド・アディカリ財務省次官との間で、供与額3億5000万円の無償資金協力(食糧援助)に関する書簡の交換が行われた。
今回の協力は日本政府米を供与することにより、ネパールの食糧安全保障の確保を目的として行うもの。この食糧援助によって約10万人の食糧不足が改善される見込み。

中国・北京、上海で日本産米PR 日中平和友好条約40周年記念

中国・北京、上海で日本産米PR 日中平和友好条約40周年記念

中国の北京と上海で1月24日、日本産米の魅力をPRするキャンペーンが始まった。これは日中平和友好条約締結40周年記念イベントの一つで、日本の外務省が主催。2月11日までの期間中、日本料理店で試食会や料理教室を開くほか、中国の業者と連携してネット販売を強化する。日本のコメは富裕層を中心に人気が高く、輸入量は急増している。
このキャンペーンには新潟、宮城、富山、北海道なども協力している。

JICA インド・ベンガルール上下水道整備計画に450億円の円借款

JICA インド・ベンガルール上下水道整備計画に450億円の円借款

国際協力機構(JICA)は1月24日、インドの首都ニューデリーでインド政府との間で「ベンガルール上下水道整備計画(フェーズ3)(第一期)」を対象として450億円を限度とする円借款貸付契約を締結した。
この事業はインド政府がカルナタカ州ベンガルール都市圏で、コーヴェリ川を水源とする上下水道施設を整備するために、同政府に融資するもの。これにより事業完成後の2026年のベンガルール都市圏の給水量は、2016年の1日あたり約130万立方㍍から約170万立方㍍へ増加する見込み。
この事業の対象地域のベンガルール都市圏はインドのシリコンバレーと呼ばれ、同国のソフトウェア産業の中心地となっている。約850万人の人口を擁しており、日本企業も2017年3月時点で90社が進出している。

大阪・地下鉄の新会社 愛称は「Osaka Metro」

大阪・地下鉄の新会社 愛称は「Osaka Metro」

大阪市の吉村洋文市長は1月25日、市の100%出資で4月1日に民営化する市営地下鉄の新会社の愛称を「Osaka Metro」(オオサカ メトロ)にしたと発表した。
ロゴは青色の背景に白色で「Metro」の「M」を描いたデザイン。らせん所の字体で、走り続ける推進力を表現したとしている。

介護職の処遇改善加算「実感ない」63% ユニオン調査

介護職の処遇改善加算「実感ない」63% ユニオン調査

介護職員でつくる労働組合「UAゼンセン日本介護クラフトユニオン」が実施した業界の賃金動向調査によると、処遇改善加算の「実感がない」との回答が63%に達した。
月給で働いている人に対し、処遇改善加算が自分の収入に反映されている実感があるかどうか尋ねたところ、40.6%が「ない」、22.4%が「分からない」と回答、合わせて63.0%となった。
また、実際にどう反映されているか聞くと、22.0%が「分からない」と答えている。支給方法の説明を受けているか否かでは「いいえ」が12.3%、「分からない」が24.0%、合わせて36.3%だった。
事業所がどの区分(加算Ⅰ~Ⅴ)を算定しているか?の質問には38.0%が「分からない」と回答している。これをみる限り、質問の機会を含めて4割近くがきちんとした説明を受けていない実態があるようだ。
この調査は日本介護クラフトユニオンの組合員7766人を対象に、月給制の2393人、時給制の1345人、合わせて3738人(48.1%)が回答した。

中国でクローンのサルが誕生 霊長類で今後物議も

中国でクローンのサルが誕生 霊長類で今後物議も

中国科学院の上海の研究グループは、クローン技術によって全く同じ遺伝子を持つサルをつくり出すことに初めて成功したと発表した1月24日付アメリカの科学雑誌「セル」に発表した。
クローンのサルはカニクイザルで、この遺伝子は皮膚の細胞を提供したサルと全く同じで、同グループは体細胞を使ったクローン技術で霊長類をつくることに初めて成功したとしている。
クローン人間をつくることは各国で禁止されているが、同グループは「霊長類のクローンをつくるための技術面での壁は取り除かれた」としていて、今後大きな議論を呼ぶことになりそうだ。
また、同グループは今回の成功について「ヒトに近いサルのクローンをつくることで、従来の研究では解明できていない病気の仕組みの研究や薬の開発に生かせる」とし、アルツハイマー病やパーキンソン病などを再現して、治療につなげたいとしている。

25年万博誘致 フランスが正式に立候補取り下げ

25年万博誘致 フランスが正式に立候補取り下げ

大阪などが誘致を目指している2025年の国際博覧会(万博)について、フランスが正式に立候補を取り下げたことが明らかになった。
これを受け、、大阪府の松井知事は「これでヨーロッパでの誘致活動を遠慮する必要がなくなった。今後は経済界もヨーロッパの事業拠点を活用して、万博誘致を呼び掛けてほしい」と語った。
また1月25日は大阪市住之江区の大阪府咲洲庁舎で、関西の各府県の知事や政令指定都市の市長、それに経済界の代表らが集結、大阪への万博誘致について、意見交換会を開いた。