月別アーカイブ: 2019年1月

兵庫県・神戸市が介護人材確保へ技能実習生受け入れ

兵庫県・神戸市が介護人材確保へ技能実習生受け入れ

兵庫県と神戸市は介護人材確保に向け、外国人技能実習生の受け入れ団体を設立し、2019年度中にベトナムから15人前後を受け入れる方針を固めた。県と神戸市合わせて1,000万円余の補助金を出して受け入れ団体を設立、日本語や介護の研修をして、介護現場での実習状況を確認するという。兵庫県などは近く国から受け入れ団体の許可を取得するとしている。
人材不足が深刻化する介護分野。団塊の世代が75歳以上になる2025年度には、兵庫県内で2万人の介護職人材が不足するとされている。地方自治体が介護分野で技能実習生の受け入れ団体の設立を目指すのは、全国でも例がないという。

夏目漱石の旧制第一高等中学時の成績記した手帳見つかる

夏目漱石の旧制第一高等中学時の成績記した手帳見つかる

福井県越前市で、文豪・夏目漱石の旧制第一高等中学校時代の成績を記した手帳が見つかった。これは漱石が通っていた東京の旧制第一高等中学校で教鞭を執っていた、現在の福井県越前市出身の哲学者、松本源太郎が書き記したもの。
この手帳は2018年11月、松本のひ孫が越前市の図書館に寄託した資料の中から見つかったという。専門家は、漱石の学業に関する資料が発見されるのは珍しく、貴重な資料だとしている。
手帳には松本が教えていた「論理学」の成績が生徒ごとに記録されていて、漱石の本名「夏目金之助」の欄には1学期が80点、2学期が90点と書き記されている。別のページには漱石と同級生だった俳人・正岡子規の成績も記され、1学期が74点、2学期が82点となっている。
このほか、手帳には明治21年から22年にかけて在籍していた30人余りの生徒の成績が記され、漱石の成績は1学期と2学期を合わせるとトップだったという。

ミャンマーの介護実習生の第一陣が来日 北海道の施設が受け入れ

ミャンマーの介護実習生の第一陣が来日 北海道の施設が受け入れ

ミャンマーから初めてとなる介護職の技能実習生3人が1月7日来日した。北海道の施設でアルバイトしながら今後3年間、介護技術を習得する予定。ミャンマー政府が2018年9月に日本への介護人材派遣を正式通達して以降、その第一陣となる。
今回派遣された3人は日本で専門的な介護技術を学んだ後、母国で医療補助人材を育成する仕事に就くキャリアプランを描いている。
国連人口基金(UNFPA)によると、ミャンマーの60歳以上の人口の割合は現在10%台。2025年には13%、2050年には24%に達すると予測されているが、医療・介護の人材育成は進んでいない。とりわけ看護師や介護士などの医療補助人材の不足が指摘され、課題となっている。

国際観光旅客税1/7から導入 出国時に1,000円徴収

国際観光旅客税1/7から導入 出国時に1,000円徴収

日本を出国する際、外国人・日本人を問わず1人当たり1,000円を徴収する「国際観光旅客税」が1月7日から導入された。海外に向かう航空機や船舶のチケットを7日以降に購入する際、代金に上乗せする形で徴収されるが、入国後24時間以内に出国する乗り継ぎ客や2歳未満は非課税となる。
年間の税収は約500億円と見込まれ、空港の出入国審査をスピードアップする顔認証システムの導入や、様々な観光資源の多言語の解説を充実させるなど、外国人旅行者を増やすための施策・サービスに使われる。
新税の導入は、国税では1992年の「地価税」以来27年ぶり。

三重県の国史跡で「初代斎王」の宮殿の建物跡を発見

三重県の国史跡で「初代斎王」の宮殿の建物跡を発見

三重県明和町の国史跡・斎宮(さいくう)跡で、飛鳥時代後半(7世紀後半~8世紀初頭)の斎宮の中心施設、方形区画と多数の建物跡が見つかった。
天智天皇亡き後、近江京の大友皇子との覇権争い「壬申の乱」を制し、天皇による中央集権国家の樹立を目指していた天武天皇が、娘で初代斎王(さいおう)に任命した大来皇女(おおくのひめみこ)のために造営されたとみられる。
今回建物跡が見つかった現場は東西2km、南北0.7kmに及ぶ国史跡の西部。2018年度の斎宮歴史博物館の発掘調査で、区画の北東隅とみられる直角に折れた約10m×約8mの塀跡が見つかった。過去に発掘された塀跡と合わせて東西方向に約40m、南北方向に約60m以上の方形区画が存在することが分かった。
区画内では脇殿とみられる掘立柱建物跡が4棟、区画外の西では柱の直径40cm、柱間隔が2mを超える3間×4間の大型総柱建物を含む倉庫跡が7棟あることが確認された。

5月にもイコモスが勧告 古墳群の世界遺産の可否判定

5月にもイコモスが勧告 古墳群の世界遺産の可否判定

世界文化遺産への登録を目指している大阪府南部の百舌鳥・古市古墳群は、ユネスコの諮問機関のイコモスが昨年9月に行った現地調査の結果を踏まえ、今年5月にも登録にふさわしいかどうかの勧告(判定)を出す見通しだ。
「ふさわしい」と判断されれば、今年夏にアゼルバイジャンで開かれるユネスコの世界文化遺産委員会で正式に登録が決まる。

京都・下鴨神社で新春恒例の「蹴鞠初め」

京都・下鴨神社で新春恒例の「蹴鞠初め」

京都の世界遺産、下鴨神社で1月4日、新春恒例の「蹴鞠初め」が行われた。境内に15m四方の四隅に竹を立てた「まり場」が設けられ、平安時代の貴族の装束を身に着けた保存会のメンバー8人が輪になって、さながらサッカーのリフティング並みに蹴り続ける、優雅な蹴鞠を披露した。
鹿の皮を縫い合わせてつくった直径およそ20cmの白いまりを、「アリ」「ヤァ」「オゥ」など独特の掛け声をかけながら、落とさないよう蹴り上げていた。

日本 フィリピン・ミンダナオ島に在ダバオ総領事館開設

日本 フィリピン・ミンダナオ島に在ダバオ総領事館開設

日本政府は1月1日、フィリピン南部のミンダナオ島に在ダバオ総領事館を開設した。これまでの領事事務所を格上げしたもので、日本・フィリピン両国関係の強化を図る。同総領事館の管轄区域は、これまでの領事事務所の取り扱い区域と変わらない。

新元号は現天皇が改元政令を公布

新元号は現天皇が改元政令を公布

安倍首相は1月4日年頭記者会見し、5月1日の皇太子さまの新天皇即位に伴って改める新元号について「国民生活への影響を最小限に抑える観点から、先立って4月1日に発表する」と表明した。
4月1日に改元政令を閣議決定して、現在の天皇陛下が公布され、新天皇即位と同時に改元する。皇位継承前の新元号公表は憲政史上初めて。天皇退位は約200年ぶり。

地球内部に23億k㎥の巨大生物圏 国際プロジェクトが報告書

地球内部に23億k㎥の巨大生物圏 国際プロジェクトが報告書

世界のおよそ50カ国の研究者が参加する国際プロジェクト「ディープ・カーボン・オブザーバトリー」はこのほど、地球内部の過酷な環境の中に微生物の巨大な生物圏が広がっているとする報告を、過去10年間と取り組みの成果として発表した。
これらの微生物は、地下5,000mを超える鉱山の掘削坑や海底2,500mほど掘り下げた地層など、世界各地のおよそ100地点で採取したサンプルの分析によって確認された。
この中には海底の熱水が噴き出す120度を超える環境でも生息できる微生物や、岩石をエネルギー源とする微生物などもいて、地上とは大きく異なる過酷な環境で独自の進化を遂げていた。しかも地球内部で生物が存在し得る領域は23億k㎥と海の体積の2倍に及び、この中に地球全体の微生物の70%が存在すると考えられるという。