月別アーカイブ: 2019年6月

厳島神社の大鳥居改修工事始まる 老朽化で損傷激しく

世界遺産の厳島神社(所在地:広島県廿日市市)でこのほど、海上に立つ大鳥居の改修工事が始まった。老朽化で損傷が激しいためだ。終了時期は未定。国の重要文化財に指定されている大鳥居は、高さ約16mで、満潮時には海上に浮かぶように見えることから同神社の象徴となっている。現在の大鳥居は1875年に建立され8代目。各部の破損状態を調査し、今後の修理方針を決める。                                             

東大大学院 Y染色体の遺伝子系図解析で縄文・弥生期の人口急減を解明

東京大学大学院の研究グループは6月17日、Y染色体の遺伝子系図解析で縄文時代晩期から弥生時代にかけて、急激な人口減少が起きていたことを解明したと発表した。同グループは日本人男性345名のY染色体の全塩基配列決定と変異解析を行った。他の東アジア人のY染色体データと併せて系統解析すると、縄文人に由来するY染色体の系統が同定された。縄文人由来Y染色体の遺伝子系図(共通祖先から現在に至るまでの分岐過程)を推定したところ、縄文時代晩期から弥生時代にかけて人口が急激に減少したことが示された。縄文時代晩期は世界的に寒冷化した時期であり、気温が下がったことで、食料供給量が減ったことが急激な人口減少の要因の一つではないかと思われるとしている。この結果は、縄文時代の遺跡数や規模などの変化から類推されてきた、縄文時代後期・晩期に起きた急激な人口減少を裏付けるものだ。

セイコーエプソン 中国ベンチャー企業と資本業務提携

セイコーエプソン(本社:長野県諏訪市)は6月17日、地域統括会社Epson(China)Co.,Ltd.を通じて、中国でSNSを活用した「Photo Kioskビジネス」などを手掛けるベンチャー企業、南京功夫豆信息科技有限公司(本社:中国江蘇省南京市、以下、KFB社)に出資し、インクジェットビジネスでパートナーシップ契約を締結すると発表した。今回の契約はインクジェットイノベーションにおける具体的な施策の一つとなり、今後SNSを活用した新たなインクジェットプリンティングビジネスを創出していく。

泉佐野市の不服申し出9/9までに結論 国地方係争処理委が判断

ふるさと納税の新制度のもとで、対象から外された大阪府泉佐野市から出された審査の申し出を受け、国地方係争処理委員会は6月17日、会合を開き審査対象になることを確認した。同委員会は内容を石田総務相に送付して、答弁書を提出するよう求めることを決めた。今後、答弁書に対する泉佐野市の反論などを踏まえて審査を行い、申し出から90日以内となる9月9日までに結論を出すとしている。

「予防」と「共生」が柱 政府が認知症大綱、対策強化

政府は6月18日、認知症対策を強化するため、2025年までの施策を盛り込んだ新たな大綱を関係閣僚会議で決定した。認知症対策は「予防」と「共生」を車の両輪として取組を推進。今回の大綱では認知症を「誰もがなりうる」として、予防については「認知症にならない」ではなく、「認知症になるのを遅らせる」「認知症になっても進行を緩やかにする」と定義。今後、認知症の発症や進行の仕組みを解明するため、科学的な証拠を収集し、予防・診断・治療法の研究開発を進める。政府は認知症の人と家族の視点を重視しながら、増大する社会的コストの抑制も目指す。団塊の世代がすべて75歳以上になる2025年には認知症の人は約730万人に達し、高齢者の5人に1人となる見込み。

日米欧 水素技術開発加速で協力 結束強化などで共同宣言

日本、米国、欧州連合(EU)は、環境にやさしい次世代エネルギーとして期待されている「水素」活用に向け連携していくことになった。6月15、16日、長野県軽井沢町で開かれた主要20カ国・地域(G20)エネルギー・環境関係閣僚会合に先立ち、日本の経済産業省、米国のエネルギー省、EU欧州委員会エネルギー総局の閣僚が水素エネルギー技術に関連して連携していくことで合意し、共同宣言を発表した。共同宣言には「日本とヨーロッパ、米国は水素と燃料電池の技術開発を加速していくため結束を強化し、コスト削減して利用の拡大につなげる」との内容が盛り込まれている。

大塚家具 北京国際家居展に出展 中国市場への参入の一環

総合インテリア販売の大塚家具(本社:東京都江東区)は6月17日、業務提携先の中国の大手家具販売の北京居然之家(以下、Easyhome)が、21日から北京で主催する家具展示会「北京国●新零●博●会」に出展すると発表した。展示会には中国各地から家具の小売業者の来訪が見込まれ、大塚家具はこの機会をとらえて、Easyhomeへの出店の際の店舗運営の委託先の選定および百貨店等の販売先を募集する予定。現在、大塚家具はEasyhomeおよび越境ECマーケティング企業、ハイラインズとの業務・資本提携契約により越境ECを含めた中国市場への参入を進めている。高級高齢者施設の家具・内装等の業務展開に向けて、共同パートナーの開拓を進めている途上で、今回の展示会はそれを具体化させる好機と捉えている。なお、同展示会の開幕式のテープカットに、大塚久美子社長がEasyhomeの王林朋董事長とともに参加する。

トヨタ EV・FCVの人員7倍の2,000人へ開発体制強化へ組織拡充

トヨタ自動車はこのほど、環境にやさしい次世代エネルギー車を見据え、電気自動車(EV)や燃料電池車(FCV)の企画・開発・製造に関わる専門組織の人員を大幅に拡充すると発表した。従来の300人弱を約7倍の約2,000人に増員する。クルマの世界の主要市場で電動車の競争が激化する中、EVはもちろん、同社が先行するFCVでも開発体制を強化し、競争力を高めるのが狙い。

商工中金 中国4経済開発区と日系中小企業進出・業務支援で協力の覚書

商工中金はこのほど、中国の3省の4経済開発区との間で業務協力の覚書を締結したと発表した。これは、中国に進出あるいは関連ビジネスを手掛ける中小企業に対するソリューション提供の強化を目的としたもの。業務提携先は、江蘇省南通市経済開発区、浙江省平湖経済開発区、広東省佛山市南海区経済促進局、広東省広州開発区投資促進局。提携内容は①日系企業の中国投資促進に関する情報交換②各経済開発区の特性に応じた日系企業の進出支援③進出後の企業に対する業務展開の支援。

楽天と西友 7月から離島の一般利用者へ ドローン商用サービス

楽天(本社:東京都世田谷区)と西友(本社:東京都北区)は6月17日、神奈川県横須賀市内の西友リヴィンよこすか店から、観光地の猿島を訪問している一般利用者へ商品を届けるドローン配送サービスを7月4日より約3カ月にわたって提供すると発表した。離島における一般利用者を対象としたドローンによる商用配送サービスは、国内初の取り組み事例となる。