月別アーカイブ: 2019年6月

JR東日本 燃料電池の鉄道車両開発へ 20年代半ばの実用化目指す

JR東日本は6月4日、燃料電池で走る鉄道車両を開発し、2020年代半ばの実用化を目指すと発表した。この鉄道車両の動力源は次世代のクリーンエネルギーとして注目される水素。車両の屋根の上に水素タンクが設置され、車両の下の部分にある燃料電池で空気中の酸素の反応させて電気をつくり走行する。二酸化炭素は排出しない。水素を満タンにすると、約140kmの走行が可能だ。架線や変電所が必要ないため設備の維持コストの削減が可能。JR東日本は3年ほどかけて、神奈川県内の南武線や鶴見線で実証実験を行い、2020年代半ばの実用化を目指すとしている。

萩原工業 タイ・バンコクの子会社開所式

萩原工業(本社:岡山県倉敷市)は6月1日、タイのバンコクで3月1日設立した子会社の本稼働に先立ち、開所式を執り行ったと発表した。新会社「Hagihara Industries(Thailand)Co.,Ltd.」の資本金は1,000万タイバーツ(約3,500万円)で同社(法人および一部役職員含む)が全額出資している。タイおよび周辺の東南アジア諸国へのスリッターおよびリワインダーなどの据付・運転指導およびアフターサービスを手掛ける。

ローソン 中国湖南省長沙市に6/6 5店舗同時オープン

ローソン(本社:東京都品川区)は6月6日に中国湖南省長沙市に5店舗同時オープンすると発表した。2019年5月に中国の中百控股集団股份有限公司(以下、中百集団)傘下の長沙森活家商貿有限公司(以下、長沙森活家)と締結した湖南省におけるエリアライセンス契約に基づくもの。日系コンビニとして中国の湖南省に進出するのは初めて。ローソンは今後も中国でエリアライセンス契約や各地でのメガフランチャイズによる出店を中心に、2020年までに3,000店規模に拡大する予定。

鑑真の遺徳しのび奈良・唐招提寺で「開山忌」坐像 特別公開

奈良市の唐招提寺で、同寺を開いた中国の高僧、鑑真をしのぶ恒例の法要「開山忌」が営まれ、国宝の「鑑真和上坐像」が特別公開されている。奈良時代、鑑真は命がけの、5回にわたる渡航の失敗を乗り越えて来日。当時の文化先進国の様々な宗教的教えや、生活に根差した文化を日本に伝え、唐招提寺を開いた。そうした鑑真の遺徳をしのんで同寺では命日の6月6日とその前日、「開山忌」が営まれている。国宝、鑑真和上坐像は7日まで公開される。

違法民泊5,900件の9割を是正 撲滅チームが機能 大阪市

大阪市は、2018年6月に立ち上げた市の監視員や警察のOBなどからなる「違法民泊撲滅チーム」がこのほど、市が把握したおよそ5,900件の違法民泊のうち、2019年4月末現在、この9割を超える5,500件余りの物件について、市への届け出や取りやめなどの是正措置を取ったことを明らかにした。ただ、残る1割ほどの中には事業者が海外にいるなど実態の把握が難しい物件もあるとしている。大阪市はこれまで、6月28、29日開かれる「G20大阪サミット」までに、自治体への届け出を行わずに営業する、違法な民泊をなくすことを目標に事業者への指導を行ってきた。

理研 アルツハイマー病の悪性化に関わるタンパク質を発見

理化学研究所脳神経科学研究センター神経老化制御研究チームは6月4日、「CAPON」というタンパク質がアルツハイマー病の悪性化に関わることを発見したと発表した。これにより、今後新たなCAPONの機能を阻害するような薬剤(手法)が開発されれば、アルツハイマー病の進行を抑制できると期待される。今回研究チームはCAPONがタウタンパク質と結合することを発見。ヒトのアミロイド病理を再現するモデルマウスの脳でCAPONを強制発見させると、タウ病理と神経細胞死に伴う脳の萎縮が促進されること、逆にタウ病理と神経細胞死を再現するモデルでCAPON遺伝子を欠損させると、脳の萎縮が抑制されることが明らかになった。この研究はアステラス製薬との共同研究、日本医療研究開発機構などの支援を受けて行われた。

リンベルと伊藤忠ロジ 香港に業界初のカタログギフト合弁会社

リンベル(本社:東京都中央区)と伊藤忠ロジスティクス(本社:東京都港区)は6月3日、アジア圏を主ターゲットとしたカタログギフトと予約注文のカタログを企画・販売する合弁会社「RINGBELL International Company Limited」を香港に設立すると発表した。海外向けにカタログギフトを本格展開するのは業界初の取り組み。新会社の資本金は200万香港ドル(2,900万円相当)で、出資比率はリンベル85%、伊藤忠ロジスティクス15%。5月14日に設立、6月1日から営業開始している。売上目標は初年度約1億円、3年後約5億円で、今後は香港以外のアジア圏にも事業を拡大していく予定。

ブロードリーフ インドネシアのダルマプルサダ大学とMOU締結

ブロードリーフ(本社:東京都品川区)は6月4日、インドネシアのダルマプルサダ大学(以下、DPU)と「OTRSものづくりプログラム」の推進に関するMOU(協力覚書)を、6月1日付で締結したと発表した。OTRSものづくりプログラムは、インドネシアの様々な産業に対して、ブロードリーフとDPUが合同で、ブロードリーフが提供する作業分析/業務最適化ソフトウェア「OTRS」を使い、日本の製造業の生産現場で、そして海外でも普及しているカイゼン(“Kaizen”)活動を推進することを目的としている。OTRSは現在、世界20カ国6,000以上の現場で導入されているという。このプログラムの有効期間は2019年6月1日から2020年5月31日までの1年間。

シベリアの永久凍土から3万年前のライオン発見

ロシアと日本の共同研究チームは6月3日、シベリアの永久凍土から氷河期に生息していたホラアナライオンの赤ちゃんと、オオカミの頭部が氷漬けの状態で見つかったと発表した。いずれも約3万年前の個体で、「奇跡的に良好」な保存状態だという。ホラアナライオンは体長約40cm、体重800gほどで、生まれて間もないとみられる。オオカミは2~4歳で、牙や顔の毛が残っていた。今後DNAも調べる。