月別アーカイブ: 2020年4月

ネコリコ 孤立死を防ぐ高齢者の見守りサービス提供開始

中部電力とインターネットイニシアティブの合同会社、ネコリコ(本社:東京都千代田区)は4月2日、京セラの「GPSマルチユニット」をネコリコ向けにカスタマイズした「みまもりセンサー」を採用し、一人暮らしの高齢者を対象とした法人向け見守りサービス「独居ケアアシスタント」を同日より提供開始すると発表した。仕組みは簡単で、対象となる高齢者の冷蔵庫などにセンサーを設置するだけ。あとはセンサーが検知し、孤立死を防ぎたい家族など、見守る人に知らせてくれる。月額500円からの低価格で利用できる。

世界30カ国から「アビガン」提供の要望 菅官房長官

菅義偉官房長官は4月3日、新型コロナウイルスの治療薬として臨床試験に使用するため、世界30カ国が抗インフルエンザ薬「アビガン」の提供を求めてきていることを明らかにした。これに対し、政府内では無償提供する方向で調整しているとし、希望する国と臨床試験などで協力していきたいと語った。

新型コロナで世界人口の半分超の39億人に外出制限

世界で猛威を振るう新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策として、各国政府などから自宅待機など外出制限を求められている人の数が、4月3日の時点で世界人口78億人の半分を超える39億人を上回ったことが分かった。COVID-19から身を守るため現在、世界で90を超える国と地域で外出制限が課されている。

近畿の新型コロナ感染者684人に 外出自粛要請にも増勢変わらず

近畿2府4県のまとめによると、4月3日までに新型コロナウイルスへの感染が確認されたのは合わせて684人となった。このうち15人(兵庫県11人、大阪府3人、和歌山県1人)が死亡している。日本全国で猛威を振るう新型コロナウイルスによる感染者の増勢は一向に衰えず、まだまだピークは先というのが医療関係者の見方。近畿でも様々な形で外出自粛要請が行われ、街中は人影がほぼ消えたにもかかわらず、感染者は増加の一途をたどっている。
感染者616人の府県別内訳は大阪府346人、兵庫県175人、京都府106人、和歌山県22人、奈良県21人、滋賀県14人。なお、これまでに合わせて177人が退院している。

デンカ「アビガン」の原料マロン酸ジエチルの供給を決定

デンカ(本社:東京都中央区)は4月2日、日本政府の要請を受け新型コロナウイルス感染症(以下、COVID-19)の患者を対象とした、抗インフルエンザ薬「アビガン(R)錠」(一般名:ファビピラビル)の原料となるマロン酸ジエチルを供給することを決めたと発表した。同社青海工場(所在地:新潟県糸魚川市)で5月より生産を開始する予定。
マロン酸ジエチルは合成香料・農薬・医薬品などの原料として使用される有機化合物で、アビガンの原料となる。同社は国内唯一のマロン酸ジエチルメーカー。

新型コロナで技能実習生が来ない! 農水産業で人手不足深刻化

農業や水産加工業の現場で、新型コロナウイルス禍が直撃、春以降の作業への影響が避けられない事態となっている。日本政府が中国などからの入国を事実上制限していることで、春から来日するはずだった外国人技能実習生の来日見通しが立たないためだ。
例えば北海道では約8,000人の技能実習生が食の現場に従事している。このままでは作業が本格化する春以降は、手間のかからない作物への作付け転換や減産といった具体的な影響が出てくることは必至の情勢だ。

エーザイと生化学工業 変形性関節症治療剤の中国での開発・販売で提携

エーザイ(本社:東京都文京区)と生化学工業(本社:東京都千代田区)は4月1日、生化学工業が創出した変形性関節症治療剤「SI-613」(ジクロフェナク結合ヒアルロン酸)について、中国において共同開発および販売提携することで契約締結したと発表した。開発、承認取得後、製品をエーザイに供給し、販売はエーザイが担当する。開発費用は両社で折半し、エーザイは生化学工業に対して契約一時金と開発並びに販売マイルストンを支払う。
加齢などによる中国の変形性膝関節症患者は約4,700万人と推計されており、今後も増加していくと予測されている。

スバル 新型コロナ禍で国内工場も停止 17日間の稼働停止

SUBARU(本社:東京都渋谷区、スバル)は4月1日、大規模な国内工場の生産調整の実施を発表した。4月11日から5月1日の間、国内唯一生産拠点、群馬製作所(所在地:群馬県太田市)の操業を停止する。自動車メーカーでは異例ともいえる、稼働日ベースで17日間の操業停止となる。ただ、非正規雇用含め従業員の雇用を維持し、給与も100%保証するという。
群馬製作所は、本工場および矢島工場(完成車工場)、大泉工場(エンジン・トランスミッション工場)で構成され、文字通り同社の基幹工場。同製作所の操業再開は大型連休明けの5月11日の予定。
スバルの生産は日本と米国インディアナ州の2拠点体制。このうち米国の完成車工場は州の外出禁止令を受けて、3月23日から4月17日までの予定で操業停止している。今回日本で生産調整に入ることで、一時的に全工場が止まることになる。

ソフトバンクとKDDI「5G JAPAN」設立 地方の5Gネットワーク整備へ

ソフトバンク(本社:東京都港区)とKDDI(本社:東京都千代田区)は4月1日、地方における第5世代移動通信システム(以下、5G)のネットワークの早期整備を共同で推進するための合弁会社「5G JAPAN」(本社所在地:東京都港区)を同日設立したと発表した。
資本金は5億円で両社が折半出資する。両社が保有する基地局資産を効率的に相互利用するインフラシェアリングを推進し、5G基地局の工事設計や施工管理に関する業務を行う。

阪和興業 インドネシア・スラウェシ州の徳信鋼鉄へ10%出資参画

阪和興業(東京本社:東京都中央区)は3月30日、インドネシアの高炉一貫普通鋼メーカー、徳信鋼鉄有限公司(所在地:スラウェシ州モロワリ県)に対し10%の持分出資で参画し、3月29日に第1高炉の出銑に成功したと発表した。
徳信鋼鉄有限公司は、中国の徳龍鋼鉄グループが、中国の青山実業グループの上海鼎信集団およびINDONESIA MOROWARI INNDUSTRIAL PARKとの合弁で設立された鉄鋼メーカー。スラブ、ビレット、丸棒、線材などを生産する。生産能力は350万トンを予定。第1高炉は3月、第2高炉は5月に稼働する予定。同プロジェクトには生産能力をさらに500万トンへ増強する計画がある。