「介護」カテゴリーアーカイブ

成年後見 終了・交代柔軟に 法制審見直し案

法務省の法制審議会(法相の諮問機関)の部会は1月27日、認知症の人らの財産管理などを行う「成年後見制度」の見直しに向けた要綱案をまとめた。本人の意思をより尊重し、利用途中での終了や交代を柔軟に認めることが柱となる。
要綱案では、後見人と保佐人を廃止し、補助人に一本化する。本人が判断能力を欠く場合、不利益な契約や財産分与などを取り消せる「特定補助」の制度を新設する
審議会は2月中にも法相に答申する予定で、政府は2026年度中に関連する民法改正を目指す。
内閣府などによると、認知症の高齢者は約443万人と推計されているが、制度の利用者は2024年12月末時点で約25万人にとどまっている。使いやすい制度に改め、利用者を増やすのが狙い。

外国人労働者上限123万人, 国籍取得厳格化

政府は1月23日、在留管理の厳格化などを柱とする外国人政策の新たな基本方針を決定した。今夏までに土地取得に関する規制案の骨格をまとめると明記した。
2027年4月に始まる「育成就労」と既存の「特定技能」で受け入れる外国人労働者の上限数を2028年度末までに最大約計123万人とする方針も閣議決定した。
基本方針では、一部の外国人による「法やルールを逸脱する行為や制度の不適正利用に国民が不快や不公平を感じている」と指摘し、「国民・外国人の双方が安全・安心に生活し、共に反映する社会」を目指すと掲げている。
在留管理では、国籍を取得するための居住期間の要件を現行の「5年以上」から「原則10年以上」とすることを盛り込んでいる。永住許可に、日本語などを学習するプログラムの受講を義務付ける方向性も記している。

25年介護事業者倒産176件 過去最多更新

東京商工リサーチのまとめによると、2025年の介護事業者の倒産は前年比4件増の176件に上った。これは介護保険制度が始まった2000年以降で最多となった。
業態別にみると、訪問介護が突出、前年比10件増の91件で最も多かった。この最大の要因は2024年度の介護報酬政策で基本報酬が引き下げられた影響が大きく、過去最多を更新した。
以下、デイサービスなどの通所・短期入所が11件増の45件、有料老人ホームが2件減の16件、認知症老人グループホーム(GH)や特別養護老人ホーム、介護老人保健施設などの「その他」は7件増の24件だった。このうちGHは前年の2件から9件に急増した。
倒産の要因別では利用者の減少や人手不足による収益の悪化が15件増の140件に上り、最も多く全体の8割を占めた。負債の総額は41%減の135億2,000万円にとどまった。
倒産事業者の規模は資本金500万円未満(個人企業含む)が128件(構成比72.7%)、負債額1億円未満が141件(同80.1%)、従業員10人未満が142件(同80.6%)と事業規模の小さい小・零細事業者がほとんどを占めている。

25年 訪問介護倒産91件 3年連続で最多更新

東京商工リサーチのまとめによると、2025年の訪問介護事業者の倒産が前年比12.3%増の91件に上り、調査開始以来、過去最多だったことが分かった。3年連続で最多を更新した。
倒産の主要因は介護報酬のマイナス改定や、大手との競合などによるもので、売上減少による倒産が全体の8割を超え、加えてガソリンや物品などの物価高騰も収益を直撃した。このほか、求人難7件、従業員退職4件などヘルパー不足に関連した倒産も目立った。

外国人労働者受け入れ, 19分野で最大123万人

政府は1月7日、有識者会議で技能実習に代わって2027年4月に始まる在留資格」「育成就労」と、既存の「特定技能」で受け入れる外国人労働者の上限数を盛り込んだ「分野別運用方針」を取りまとめた。
昨年12月の政府案通り2028年度末までに最大計123万人とした。1月下旬にも閣議決定される見通し。
育成就労では、工業製品製造業、建設、飲食料品製造業、介護など17分野で最大42万6,200人、特定技能では既述の育成就労の分野に加え、自動車運送業、航空を合わせた19分野で最大80万5,700人を上限とした。

エーザイ認知症薬 中国で在宅投与型 申請受理

エーザイと米バイオジェンは1月6日、アルツハイマー病治療薬「レカネマブ(製品名:レケンビ)」について、中国で在宅で短時間で投与できる皮下注射タイプが国家薬品監督管理局(NMPA)に承認申請が受理されたと発表した。現在流通している静脈注射の投与法よりも患者や介助者の治療に伴う負担を減らせる。
皮下注射タイプは週1回、専用のペン型注射器で投与する。腹や太腿などに針を押し当て15秒程度で完了する。という。

育成就労 17分野で上限42.6万人受け入れ

政府は12月23日、産業界から導入要請の強い外国人労働力について、これまでの技能実習に代わって2027年度から始まる在留資格「育成就労」制度で、17分野の外国人労働者の受け入れ上限を2027、2028両年度の2年間で42万6,200人とする案を示した。
また、技能レベルの高い現行の「特定技能」の2028年度末までの受け入れ上限は80万5,700人に下方修正し、育成就労と特定技能を合わせた19分野で最大約123万人を受け入れ可能とした。2026年1月下旬の閣議決定を目指す。
育成就労の受け入れ上限数を示すのはこれが初めて。出入国在留管理庁によると、2025年6月末時点で特定技能の在留外国人33万6,196人、そして技能実習生は約44万9,400人に上っている。
育成就労は、原則3年働いて一定の技能を身に着け、長期就労が可能な特定技能に移行してもらうことを想定した制度。技能実習は最長5年で帰国を前提とし、別の企業への転籍(転職)は原則禁止だったが、育成就労では1〜2年働けば同じ業種に限って転籍も認める。

介護報酬26年度改定で2.03%引き上げ

政府は、2026年度の臨時改定で介護保険サービスを手掛ける事業者に支払う「介護報酬」を2.03%、障害者向けのサービスを手かげる事業者への「障害福祉サービス等報酬」を1.84%それぞれ引き上げる方針を固めた。
両報酬は原則3年に1度改定される。だが、長引く物価高や他業種の賃金上昇を踏まえ、際立つ介護との業種間の賃金格差を勘案。介護職員の処遇改善に関する部分について、前倒しで前回を上回る引き上げ幅で改定する。介護報酬の海底は2026年6月の予定。

訪問介護倒産1〜11月85件で過去最多に

東京商工リサーチのまとめによると、訪問介護事業者の倒産は1〜11月で85件に上り、すでに2024年通年の81件を上回り、3年連続で過去最多を更新した。ヘルパー不足に加え、2024年度の介護報酬改定で、基本報酬が引き下げられたことで小・中規模事業者を中心に経営を圧迫、破綻に追い込まれた。
原因別にみると、介護報酬の減額や利用者の減少による販売不振が71件と最も多く、全体の8割以上を占めた。負債総額は37億8,800万円で、前年同期比27%増えた。

分娩費用 全額保険で 一時金に代わる案

厚生労働省は出産の経済的不安を軽減し、少子化対策を拡充するため、現在支給されている出産一時金(50万円)に代わり、出産にかかる費用の無償化に向け、、分娩費用を公的医療保険で全額賄う案を検討していることがわかった。早ければ2026年の通常国会に関連法案を提出する方針で、詳細な制度設計を詰め、実施は2027年度以降となる見通しだ。
2024年度の正常分娩の平均出産費用は51万9,805円で、東京都は平均で64万円を超えるなど、地域差が大きいことも問題となっている。保険適用により、全国一律の公定価格を設定することで、居住地や利用施設による不公平感をなくすとともに、費用の透明化を図る。