月別アーカイブ: 2019年7月

介護現場の負担軽減へ神戸市で AI活用の実証実験、遠隔で健康状態把握

神戸市はNTTドコモと連携して、市内の特別養護老人ホームでAI(人工知能)活用の実証実験を始めた。特殊な電波を発する小型のセンサーを入所者の部屋に設置し、ベッドの上にいるかどうかや、呼吸、心拍数などを画面でモニターする。集まったデータはAIを使って解析され、睡眠のリズムや健康状態の変化などを遠隔から把握できるようになるという。実験は8月末まで行われ、神戸市は効果が実証されれば、一人暮らしの高齢者宅にも広げていきたいとしている。深刻な人手不足が続く中、介護現場の負担軽減を図ろうという試み。

JALと滴滴出行 19年夏に共同プロジェクト第一弾スタート

日本航空(本社:東京都品川区、以下、JAL)と、中国でワンストップ移動プラットフォームを展開する滴滴出行(ディディチューシン)(本社:中国・北京市、以下、DiDi)は7月26日、中国、日本双方で新たなサービスの提供に向けた共同プロジェクトに取り組むと発表した。両社のプロジェクト第1弾として、JALの中国発海外行きビジネスクラス航空券を購入顧客に「JAL×DiDi 空港送迎・タクシー配車提携キャンペーン」を展開する。中国国内では北京、上海、広州の各空港でDiDiの最高級配車サービス「DiDi LUXE」で送迎サービスを提供し、日本国内ではJAL専用割引クーポンを設定し、タクシーでの移動をサポートする。同キャンペーンの実施期間は2019年9月1~10月31日。

日野自 タイで115億円投じ新たな車両開発・生産拠点

日野自動車工業(本社:東京都日野市)は7月26日、タイの生産子会社、日野モータースマニュファクチャリングタイランド(本社:サムットプラカーン県サムロン、以下、タイ日野製造)が、サムットプラカーン県バーンボーで新たな車両開発・生産拠点「スワンナプームものづくりセンター」の定礎式を執り行ったと発表した。これは同社がサムットプラカーン県バーンボー郡で、総額約115億円を投じ進めるもの。同センターの敷地面積は約40万㎡、中・小型トラック、バスを生産する。2021年稼働開始予定。稼働開始時点の従業員数約1,300人を予定。

ダイダン 慶應義塾大学と共同で再生医療普及へ大部屋型CPFの研究開始

総合設備工事のダイダン(本店:大阪市西区)は7月29日、慶應義塾大学医学部輸血・細胞療法センターと共同で、”新しいコンセプトによる大部屋型CPF(製品名:エアバリアCPF)”の研究を開始したと発表した。この大部屋型CPFは、安全性を確保しつつ低価格を実現し、再生医療普及に貢献していく。大部屋型CPFは、CPF内部に同社が開発した「エアバリアブース」を設置することにより、部屋としての間仕切りがなくても、清浄度グレードBを実現する設計となっている。これにより通常のCPFに比べ必要な建築面積を圧縮でき、建設費の30%削減が可能と試算している。

商船三井 ジャカルタでインドネシア法人創業25周年パーティ、事業に幅

商船三井(本社:東京都港区)は7月29日、インドネシア・ジャカルタで25日、顧客および関係先を招いて、商船三井インドネシアが今年、営業を開始してから25周年の節目の年にあたることから、記念パーティを開いたと発表した。同パーティには石井正文駐インドネシア大使はじめ、同社の池田潤一郎社長ら合わせておよそ200名が出席した。この間、商船三井インドネシアは、LNG輸送、コンテナ代理店事業、物流事業などに事業の幅を広げている。

人々の暮らしに溶け込んだ「浮世絵ねこの世界展」

江戸時代から大正時代にかけて、猫を題材に描かれた浮世絵の展示会が大阪歴史博物館で開かれている。9月8日まで。「浮世絵ねこの世界展」と題した同展には、人々の暮らしに溶け込み、様々な表情をみせる江戸時代から大正時代にかけての猫を題材にした浮世絵およそ150点余が展示されている。                                                                 このうち歌川国芳の作品では小判に興味津々の猫やかつお節に寝ている猫など、猫に関する「たとえ」とは反対の行動をとる様子がユーモラスに描かれ秀逸。また、明治に描かれた美人画では、飼い猫の鼻を撫でる遊女の様子が、猫を可愛がりすぎるため主人から猫と引き離されたという逸話をとともに描かれ、思わず笑みがこぼれる。

クールジャパン機構 民間主導でテコ入れ新戦略

日本政府は、官民ファンドのクールジャパン機構(海外需要開拓支援機構)の運営について7月26日、有識者会議を開いた。この中で、想定されるSNSの活用などの面で発信力の弱さを指摘、今後戦略をテコ入れし外国人を含む民間主導で新組織をつくり進めていく方針を確認した。新戦略は9月ごろまでにまとめる予定。

働き方改革で若い世代中心に残業時間減少、東京都23区で

内閣府の調査によると、若い世代を中心に働き方改革で残業時間が減り、外食やショッピングに時間を充てているとみられることが分かった。これは内閣府がNTTドコモの基地局を通じて、東京23区内のエリアごとにスマートフォンや携帯電話の数を計測したビッグデータを使って分析した結果、分かったもの。23区全体で昼間の滞在人口が、働く人の増加を反映して前年に比べ2.3%増えたのに対し、夜間の人口の伸びは1.2%にとどまり、帰宅時間が早くなっていることがうかがえる。年齢別にみると20代では昼間の伸びが3.9%だったのに対し、夜間は2.7%にとどまった。30代は夜間が2.6%減少した。エリア別にみると、金融業などが多いオフィス街では昼間の人口に比べて夜間の人口が大きく減った一方、飲食業などが多い繁華街では夜間の人口はあまり減っていなかったという。

イナリサーチ 台湾LBと代理店契約締結、非臨床試験の営業拡大へ

非臨床試験事業を主幹事業とするイナリサーチ(本社:長野県伊那市)は7月26日、非臨床試験の営業拡大を目的として、台湾の試験受託機関(CRO)であるLevel Biotechnology Inc.(以下、台湾LB)と代理店契約を締結すると発表した。台湾LBを代理店としてバイオ医薬品の開発プロセスで不可欠なサル試験を台湾顧客から受託することで、同社と相互補完的な関係を構築し、成長市場である同国のバイオ医薬品の取り込みを図っていく。