川端康成邸で文豪らの直筆の書簡や絵画、大量に発見
神奈川県鎌倉市のノーベル賞作家の川端康成(1899~1972年)の自宅で、夏目漱石や北原白秋、林芙美子、横光利一、田山花袋ら著名作家の直筆の書や書簡などが大量に見つかった。
書や書簡、絵画など70点以上に上った。このうち書は52点。漱石の五言絶句、田山花袋の七絶詩、北原白秋の自作歌など、川端より前世代の文豪ほか、生前交流のあった同世代の作家らの書もあった。
川端邸の遺品を整理していた川端康成記念会が昨年末、発見した。
新日鉄のハット形鋼矢板 海外公共工事に相次ぎ採用
新日鉄住金のハット形鋼矢板が海外の公共事業に相次いで採用された。シンガポールでは雨水幹線「ラッキーハイツウォータードレネッジ」の土留め壁向けに約1000㌧、オーストラリアでは道路トンネル「オーバーンシティアクセスプロジェクト」の土留め壁向けに約2000㌧それぞれ納入した。
シンガポールの案件は公益企業庁から、オーストラリアの案件は南オーストラリア州政府交通インフラ計画庁からそれぞれ受注した。
ハット形鋼矢板は帽子(ハット)形状の大断面鋼矢板。幅900㍉と熱延鋼矢板としては世界最大の幅を有する。このためU形鋼矢板やZ形鋼矢板に比べ打設回数を減らすことができる。これにより工期を短縮し、施工コストを半減できる。
同社では今回の受注を契機に、今後も東南アジアや中国・台湾を含む東アジア、オセアニアなどで積極的なPR活動を行い、受注拡大を図っていく方針。
日本製紙 ベトナムで紙器加工事業とヘルスケア事業
日本製紙は1月24日、ベトナムで紙器加工事業とヘルスケア事業の展開に着手したと発表した。
紙コップ事業では、同国内トップのシェアを持つViet Hoa My Trading Production Company Limited.との共同出資で、2016年1月にNippon Paper Viet Hoa My Joint Stock Company(以下、NPVHM)を設立。以後、ホーチミン市郊外で新工場の建設を進め、1月13日に竣工、本格稼働を開始した。NPVHM社の資本金は300億ベトナムドン(約2億円)で、持株比率は日本製紙65%、現地パートナー35%。売上規模は約2億円。
また、2016年3月にベトナムで大人用、子供用紙おむつの製造販売を手掛けるKy Vy Corporation(以下、KyVy社)を買収し、同国でヘルスケア分野へ参入した。日本製紙が日本国内で培った技術力とノウハウをバックにKyVy社の販売網を通じた同国の市場開拓はもとより、アジア全域を視野に積極的な事業展開を図っていく。KyVy社の資本金は1040億ベトナムドン(約5億円)で、持株比率は日本製紙約98%、同社役員約2%。売上規模は約10億円。
クボタ タイのコンバイン工場拡張 ASEAN向けに増強
クボタ(大阪市浪速区)は、タイの合弁による製造・販売子会社Siam Kubota Corporation Co.,Ltd.(以下、SKC)のコンバイン工場を拡張し、生産能力の増強により、ASEAN諸国向けのコンバイン事業の拡大を目指す。
新工場の所在地はタイ・チョンブリ県アマタナコン工業団地。建屋面積は2万7500平方㍍。投資金額は8億2000万バーツ(約29億9000万円)。生産能力はコンバイン(普通型)年間2万台、稼働時期は2017年10月の予定。
SKCへの出資比率はクボタ60%、サイアムセメントグループ40%。生産品目およびその年間生産能力はコンバイン1万3000台、トラクター9万5000台、エンジン10万台、耕運機10万台。
三陸沖で中国の無登録の違反漁船が急増 サバ乱獲か
日本の排他的経済水域(EEZ)に接する北海道や三陸沖で2016年、中国漁船が288隻確認され、うち67隻が無登録の違反漁船だったことが分かった。資源枯渇の懸念があるサバの漁をしているとみられ、政府は中国に違反船の操業をやめるよう求めている。
日本、中国、韓国、台湾など太平洋沿岸の6カ国・地域が参加する北太平洋漁業委員会(NPFC)は2016年から、サバやサンマなどの乱獲を防ぐため、各国が操業を許可した漁船を同委員会に登録することを義務付けている。確認された中国漁船は前年比5割増。
無登録の漁船は今回初めて調査し、見つかった。見つかった67隻の大半は偽の船名で操業していた。中国国旗や無線での応答などから、水産庁は中国漁船と認定した。