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アニメ映画「火垂るの墓」7/15から国内初ネット配信

スタジオジブリのアニメ映画『火垂(ほた)るの墓』(1988年、高畑勲監督)のネット配信が、7月15日から国内で初めて始まる。配信元のネットフリックスが5月15日発表した。ジブリ作品として国内初のネット配信となる。
ネットフリックスは2024年9月16日、日本以外の約190カ国・地域で配信し始めた。開始1週間で計150万ビューを記録し、非英語映画の世界ランキング7位となった。これを受け、日本でも配信を切望する声が挙がっていた。
火垂るの墓は、作家、野坂昭如(1930〜2015年)が太平洋戦争(1941〜1945年)における神戸空襲をモチーフに書いた同名小説が原作。敗戦前後を懸命に生きる戦争孤児の兄妹の姿を描いている。

日産自 事務部門の早期退職 追浜, 湘南工場の閉鎖案

日産自動車の人員削減計画の一端や、国内の完成車2工場の閉鎖などが明らかになってきた。
同社は国内外グループ全従業員のうち、計2万人の削減計画を公表している。今回、事務部門の従業員を対象に7月から早期退職を募集する。対象は45〜65歳未満、勤続5年以上の従業員で、3,600人を削減する計画。退職金の加算や再就職に向けた支援を行うとしている。
工場削減計画案では現在、追浜工場(所在地:神奈川県横須賀市)、子会社の日産車体の湘南工場(所在地:神奈川県平塚市)の2工場の閉鎖案が俎上に上っている。

大阪府・北海道 アイヌ文化や北方領土問題で連携へ

大阪・関西万博で5月17日、アイヌ文化を発信するイベントが行われ、視察に訪れた北海道の鈴木知事と大阪府の吉村知事が面会。今回の万博をきっかけに、若い人たちの間でアイヌ文化や、北方領土問題への関心が高まるよう連携して取り組むことで一致した。
鈴木知事は、北方四島との交流事業で使われている専用線「えとぴりか」が6月28日から2日間、万博会場近くの大阪港で一般公開されることを明らかにし、北方領土問題に関する情報発信への協力をよびかけt

ミケランジェロの隠れた彫像「キリストの復活」公開

大阪・関西万博のイタリア館で5月18日、ルネサンス期の芸術家、ミケランジェロの彫刻作品「キリストの復活」の公開が始まった。この彫刻は、首都ローマのラツィオ州バッサーノ・ロマーノの教会が所蔵する作品。高さ約の2mの大理石の彫像。右手で受難の刑具、縄や十字架を掴んでいる。
1514〜1516年の作品で、体の構造の表現はミケランジェロの代表作、ダビデ像に通じる。イタリア芸術を象徴する隠れた秀作という。万博の会期末、10月13日まで展示される。

「中之島クロス」英機関と再生医療の実用化などで協定

国際医療拠点「中之島クロス」(所在地:大阪市北区)を運営する未来医療推進機構は5月16日、再生医療などの実用化を促進する英国の公的機関「セルアンドジーンセラピー・カタバルト」と連携協定を結んだと発表した。今後、人材交流やイベントの共催などを進める。
中之島クロスで開かれた同日の式典には、iPS細胞による心臓治療を目指す澤芳樹・未来医療推進機構理事長とマイク・ブライス駐大阪英国総領事が出席した。

介護離職防止へ 休業制度の利用促進, 周知化が大事

厚生労働省は、親の介護を理由に仕事を辞めざるを得ない介護離職を防ぐため、改正育児・介護休業法に基づき、介護休業や介護休暇など仕事との両立支援制度を社員に周知するよう企業に義務付けた。だが、一向に同制度の活用が進まない。これには制度そのものが知られていないことがあるが、その最大の要因は職場の風土にある。超高齢社会の日本が抱える問題・課題の根深さがここにある。
これは、日本の経済成長とも密接に関わる論点でもある。介護離職は、企業にとって人材に流出となる。年間10万人を超える介護離職者の現状を放置し、増え続ければ企業にとって、そして日本の生産人口・経済全体のマンパワーの停滞につながる事態となる。介護休業制度の活用促進こそが日本社会を前進させると信じて対応することが求められる。
総務省の5年毎の調査で、2022年9月までの1年間に介護離職した人は10万6,000人と、高齢社会の進行に伴う要介護者の増加により、前回2017年の調査より7,000人増えた。一方、介護休業の取得者は親を介護する会社員らのうちわずか1.6%、介護休暇も4.5%にとどまっている。
介護離職者に理由を尋ねると。「取得しづらい雰囲気があった」が最多だった。親の介護については、個人の悩み事と受け止めたり、昇進への影響を心配したりして、「職場に言いにくい」と考える人が圧倒的に多い。このため、「職場に迷惑がかかるのがつらい」と答えている。「当然の権利」意識が浸透するには、まだまだ時間がかかりそうだ。

男性ホルモン「テストステロン」にアルツハイマー抑制効果

九州大学などの研究グループは、アルツハイマー型認知症について、男性ホルモン「テストステロン」が脳内の免疫細胞に作用し、発症を抑える効果を持つことが分かったと発表した。研究論文が科学誌「アドバンスド・サイエンス」に掲載された。
グループは老廃物を分解する脳内の免疫細胞「ミクログリア」とテストステロンの関係性に着目。アルツハイマー病患者やマウスから採取した脳組織などを解析した。その結果、テストステロンがミクログリアの分解機能を活性化して、たんぱく質の蓄積を抑え、その働きは女性より男性の方が活発であると結論付けた。
アルツハイマー病は脳でつくられるたんぱく質が分解されず、過剰に蓄積されることで病状が進むとされ、認知症の原因で最も多い。患者の3分の2を女性が占める一方、なぜ男女で発症率に差があるのか分かっていない。

コロナ特例貸付6割, 1,466億円が滞納 厚労省まとめ

厚生労働省のまとめによると、新型コロナウイルスの感染拡大期に困窮世帯を支えるため、1兆円超の国費が投じられた特例貸付制度で、2024年末までに返済期限を迎えた2,413億円のうち、6割にあたる1,466億円が滞納になっていることが分かった。厚労省は今年度から、督促や困窮者に対する支援の状況を把握したうえで強化を促す。
制度は、休業などで収入が減少した世帯が都道府県の社会福祉協議会(社協)を通じ、200万円まで無利子で借りられた。同制度でおよそ160万世帯が利用したとみられる。その結果、2020年3月〜2022年9月の貸付額は計1兆4,431億円に上った。
返済は2023年1月から順次始まり、2024年末までに期限を迎えた総額のうち、予定通り返済されたのは39%にあたる947億円。滞納額は61%にあたる1,466億円で、2023年末の660億円から倍増している。
厚労省は都道府県社協に対し、市区町村社協などが行う家庭訪問による督促の状況、就労や家計改善の支援といった取り組みを毎年度、報告するよう求める。貸付金の返済は2034年頃まで続く見込みで、生活改善が進めば滞納状況の改善につながると期待する。

琵琶湖疏水施設 国宝に 土木構造物の国宝は初めて 文化審

文化審議会は5月16日、琵琶湖の水を京都に引き込む運河「琵琶湖疏水施設」(所在地:滋賀県大津市、京都市)のうち南禅寺水路閣などを国宝に、大津運河などを重要文化財に指定するよう答申した。
琵琶湖疏水施設は、舟運や発電、水道の水源などの機能を持つ、明治日本における都市基盤施設の金字塔とされる。近代の土木構造物が国宝となるのは初めて。

「太陽の塔」重文指定へ 70年万博の”顔”スピード指定

文化審議会は5月16日、1970年大阪万博のシンボルで、芸術家の岡本太郎が手掛けた「太陽の塔」(所在地:大阪府吹田市)を重要文化財(建造物)に指定するよう、文部科学相に答申した。高度経済成長期のレガシー(遺産)として評価された。55年を経て大阪で再び万博が開催される中、大阪府が動き出してわずか4年での「スピード指定」となった。