「アジア-産業」カテゴリーアーカイブ

フランスベッド アブラヤシの廃材活用したベッドフレーム

フランスベッド(本社:東京都新宿区)は3月17日、パナソニック(本社;大阪府門真市)が開発した業界初のアブラヤシの廃材を用いた再生ボード化技術「PALM LOOP(パームループ)」を活用したベッドフレーム「LT-101F PL LG」を2022年5月に発売すると発表した。
フランスベッドが加盟している一般社団法人アジア家具フォーラム(本部:広島市)が進めている、家具インテリア業界の持続的発展に向けた、環境保全やSDGsへの取り組みの一環。
フランスベッドは2003年より環境配慮型のマットレスを展開。これに次ぐ環境配慮型の商品として、基幹商品「ライフトリートメント」シリーズから、今回ベッドフレームを展開することになったもの。ベッドフレーム1台につきパームループボードを40%使用することで、1台あたり500mlのペットボトル約5,740本分と同じ体積に相当するCO2の削減がを期待できるという。年間生産量では約200万本分と同じ体積のCO2削減となる。

JR西日本「うめきた」新駅で最新技術活用し実証実験

JR西日本(本社大阪市北区)は3月16日、大阪駅の北側の梅田貨物駅の跡地に開発が進められている「うめきた」エリアに、2023年春開業する新駅で顔認証システムで改札を通過できるようにするなど、最新技術を活用した実証実験を行っていくことを明らかにした。
同社では、この新駅を「JR WEST LABO」と位置付け、①顔認証システムを取り入れた自動改札の実験②AI(人工知能)を搭載したロボットが駅員に代わって案内役を務める③利用客が環境負荷を軽減するための取り組みを行った場合に、ポイントなどを付与するサービスも検討している。今後、この取り組みに参加する企業などのパートナーを募ることにしている。
新駅は2023年春に開業し、商業施設が入る駅ビルは2025年の大阪・関西万博の開幕に合わせて全面開業する予定。

アダストリア 中国・上海市に物流子会社設立

カジュアルファッションチェーン大手のアダストリア(本社:東京都渋谷区)は3月16日、中国・上海市浦東新区(自由貿易区)に全額出資の物流子会社を設立したと発表した。子会社の名称「賽愛思国際物流(上海)有限公司」。資本金は1億円。中国事業の拡大に向けた物流インフラの強化とグローバルビジネス全体のサプライチェーン(調達・供給網)の効率化を図る。

古河電工 フィリピンの電力海底ケーブル事業を受注

古河電気工業(本社:東京都千代田区)は3月16日、フィリピンの工事会社S.L.Development Construction Corporationとともに、同国の送電事業会社National Grid Corporation of the Philippines(NGCP)より、海底ケーブルプロジェクトを受注したと発表した。
同国セブ島のマンダウエ市とマクタン島を結ぶ海底ケーブルの敷設事業で、受注額は約43億円。2023年の完工を予定。両島の電力需要拡大に応え、安定的な供給体制を整える。

三菱自 120億円投じたタイの先進新塗装工場竣工

三菱自動車(本社:東京都港区)は3月16日、タイ・チョンブリ県のレムチャバン工場で、120億円を投じて建設した新塗装工場の開所式を開催したと発表した。式典にはタイのスリヤ・ジュンルンルアンキット工業相、梨田和也駐タイ日本国特命全権大使らが参列した。タイにおける自動車塗装工場としては最大規模。
新塗装工場は、先進的で環境に優しい技術の導入によって、揮発性有機化合物(VOC)の排出量を従来に比べ50%削減できるほか、逆浸透システムを採用し廃水を50%リサイクルすることで環境負荷に配慮した塗装工場としている。また、太陽光発電パネルへの投資も実施し、年間1,700トン以上の二酸化炭素(CO2)排出量を削減できるという。
安川電機製の塗装ロボット計66台を導入し、下地、中塗り、上塗り、クリアし上げなど塗装工程の90%以上の自動化を実現し、当該作業員は半減した。

3社が「メタン酸化触媒システム」のAiPを取得 世界初

日立造船、商船三井、ヤンマーパワーテクノロジーの3社は3月16日、一般財団法人 日本海事協会より、LNG燃料機関から排出されるメタンを酸化させることでメタンスリップを削減する「メタン酸化触媒システム」に関する基本設計承認(Approval in Principle、以下、AiP)を取得したと発表した。同システムのAiP取得は世界初となる。
これは、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から公募された「グリーンイノベーション基金事業/次世代船舶の開発」において、「触媒とエンジン改良によるLNG燃料船からのメタンスリップ削減技術の開発」として採択されたプロジェクトの一環。
2021年度から2026年度までの6年間で同コンセプトの設計の実機実証を行うとともに、メタン酸化触媒とエンジンの改良を組み合わせるることで、LNG燃料機関のメタンスリップ削減率70%以上を実現し、LNG燃料船のさらなる環境負荷低減を目指す。

カネカ 高性能ペロブスカイト太陽電池の実用化技術開発を加速

カネカ(本社:東京都港区)は3月16日、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「グリーンイノベーション基金事業/次世代型太陽電池の開発」の助成金交付決定を受け、高性能ペロブスカイト太陽電池の実用化技術開発を加速すると発表した。
ペロブスカイト太陽電池は、高変換効率と低製造コストとの両立が可能な次世代型太陽電池として、近年世界的に注目されている。日本でも2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、既存技術では設置が難しい場所への太陽電池の導入に、その軽量性や柔軟性を活かすことができると期待されている。

三井化学 フルステムと幹細胞大量培養用不織布を共同開発

三井化学(本社;東京都港区)は3月16日、フルステム(所在地:沖縄県那覇市)と幹細胞の高密度大量培養に向けた高機能不織布の共同開発を開始したと発表した。両社は、三井化学が培った高分子材料や不織布成形の知見と、フルステムが持つ幹細胞の高密度大量培養技術・装置の知見を合わせることにより、次世代の肝細胞大量培養プラットフォーム技術を共同で開発し、再生医療の発展に貢献していく。

川崎重工 大型ガスエンジンで水素30%混焼技術を開発

川崎重工は3月16日、発電出力5MW以上の大型ガスエンジンにおいて、水素を体積比30%までの割合で天然ガスと混焼して、安定した運用を実現できる燃焼技術を国内ガスエンジンメーカーとして初めて開発したと発表した。
今回開発した混焼技術によって、発電出力や水素混合比率に応じて燃焼状態を適正に制御できるシステムを構築し、このシステムを搭載した単気筒機による実証運転により、水素混焼時でも安定した運用が可能であることを確認した。

三井化学 ペットボトル原料の国内生産23年8月で終了

三井化学(本社:東京都港区)は3月15日、ペットボトルや合成繊維などの原料となる高純度テレフタル酸(PTA)の国内生産を打ち切ると発表した。国内需要の減少に加え、中国を中心にPTA製造設備が急増。市況が下落し、様々な合理化に取り組んできたが、収益確保が難しいと判断した。これにより、岩国大竹工場(所在地:広島県大竹市、山口県岩国市、和木町)での生産を2023年8月に打ち切る。停止するPTAの生産能力は年間40万トン。