「アジア-社会」カテゴリーアーカイブ

「消費者白書」認知症高齢者のトラブル相談9,618件で最多

今年の「消費者白書」によると、2024年1年間に全国の消費者生活センターなどに寄せられた相談件数はおよそ90万件で、前年より1万4,000件余り減少した。ただ、このうち認知症などで十分な判断ができない高齢者のトラブル相談は9,618件に上り、この10年間で最多となった。
相談内容は「訪問販売」と「電話勧誘」によるものが46%余りを占めており、相談のほとんどは家族など本人以外から寄せられているという。内容は不要な契約をさせられるなどのトラブルで、周囲の”見守り”が必要だと指摘している。

ディズニーなど AI企業を提訴 有名キャラクター無断使用で

米国の大手エンターテインメント企業、ウォルト・ディズニーとNBCユニバーサルは6月11日、AI企業ミッドジャーニーのサービスが著作権を侵害しているとして提訴した。ロサンゼルスの連邦地裁に提出された訴状では、ミッドジャーニーの生成AIによる画像作成サービスが、『スター・ウォーズ』のダース・ベイダーや、『怪盗グルー』シリーズのミニオンなどの有名キャラクターを無断で使用したとしている。
ニューヨーク・タイムズによると、生成AI が作成した画像を巡ってハリウッドの大手企業が訴訟を起こすのは初めてという。

斎藤知事らを優勝パレードの経費背任の疑いで書類送検

兵庫県警が6月13日、斎藤元彦知事と片山安孝元副知事を、2023年に実施されたプロ野球阪神・オリックス優勝パレードの経費背任の疑いで書類送検したことが分かった。これは市民オンブズマンが、同パレードの経費不正疑惑を告発したことを受けたもの。
告発状では、斎藤氏らが2023年11月、金融機関への補助金を1億円から4億円に増額し、見返りとしてパレードへの寄付を求めたと指摘。県予算を使わない開催計画を達成するため、キックバックさせる手法を取り、本来不要な補助の増額で県に損害を与えたとしている。

UNHCR 24年末 世界の難民・避難民 過去最多の1億2,320万人

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は6月12日、紛争や迫害などで家や故郷を追われた難民や国内避難民の総数が2024年末時点で1億2,320万人に登ったとする報告書を発表した。1年前の2023年末と比べると、700万人増えており、過去最多を更新した。主要な難民・避難民はスーダン出身者が最も多く1,430万人、シリア出身者が1,030万人、ウクライナ出身者が880万人。パレスチナ自治区ガザを含めたパレスチナ難民は590万人だった。国連が定める6月20日の「世界難民の日」を前に発表した。

選挙困難な緊急時は議員任期延 憲法改正骨子案 衆院幹事会

衆議院憲法審査会の幹事会が6月12日開かれ、大規模災害などで選挙を行うことが困難な事態になったときは、国会の機能を維持するため国会議員の任期を延長できるようにする「国会機能維持」条項の骨子案を自民党、日本維新の会、国民民主党、公明党などで示した。
立憲民主党は、現行の繰り延べ投票で対応可能とし、任期延長のための憲法改正に慎重な立場を示した。共産党とれいわ新選組は憲法改正は必要ないという立場から骨子案を批判した。
ここでいう選挙をここなうことが困難な場合とは、自然災害や感染症の蔓延、武力攻撃、テロや内乱などが起き、広範な地域で国政選挙を実施することが困難とみられる場合。

大川原化工機 冤罪事件”上告断念”受け楠警察庁長官 謝罪

警察庁の楠芳伸長官は6月12日、大川原化工機の冤罪事件を巡り、警察庁と東京地検が上告を断念、警視庁公安部と東京地検の捜査の違法性を認めた東京高裁判決が確定したことを受け、謝罪会見した。楠長官は「原告の方々をはじめとする当事者の方に多大なるご心労、ご負担をおかけし、警察に対する国民の信頼を損ねたことは極めて遺憾で、警察庁としても重く受け止めている」と述べた。

英国防省 ウクライナ侵攻でロシア軍死傷者約100万人

英国国防省は6月12日、ロシアがウクライナへの軍事侵攻を開始して以降、3年3カ月余りで、ロシア軍の死傷者がおよそ100万人に達したとみられると発表した。このうち死者と行方不明者はおよそ25万人とみられると分析している。
ウクライナのゼレンスキー大統領も同日、SNSにロシアの死傷者が100万人を超えたと投稿。「これが、プーチンが自らの地政学的な”空想の”のために支払っている代償だ。それでも彼は、この戦争を終わらせようとしない」と非難している。

土木学会が試算 南海トラフ巨大地震の経済被害1,466兆円

専門家や建設コンサルタントなどでつくる土木学会は、想定される南海トラフ巨大地震の経済被害について、20年余り続く影響を考慮すると被害額は1,466兆円に登るとの試算を公表した。
南海トラフ巨大地震を巡っては、国が今年3月に新たな想定を公表し、建物や施設の復旧にかかる直接的な被害と、被災した企業の生産力が低下する影響を考慮すると最大270兆3,000億円、道路や鉄道など交通が寸断することによる発災後1年の影響も加えると292兆円余りに上ると発表している。今回の土木学会の試算は、この5倍余りとなっている。
1,466兆円の内訳は、建物などの被害にあたる「資産被害」が225兆円、長期的な経済活動の低下を評価した「経済被害」が1,241兆円としている。

24年外国人ドライバー事故7,286件 警察庁 対策強化を指示

警察庁の楠芳伸長官は6月10日、全国の警察本部の交通部長などおよそ80人を集めた会議で、交通事故が増えている外国人ドライバーに対し、日本の交通ルールやマナーの理解が深まるよう、レンタカー業界など企業と連携して働きかけるなど事故防止対策の強化を指示した。
警察庁によると、外国人ドライバーによる車やバイクの交通事故は2024年1年間に7,286件発生しており、5年前に比べて1,800件余り増加している。

小泉農水相 政府備蓄米の転売禁止を表明 違反には罰則も

小泉進次郎農林水産相は6月10日、小売店で購入した政府備蓄米の転売を禁止すると表明した。これは国民生活安定緊急措置法に基づく措置。違反した場合は、1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金を科す。高値転売による価格高騰や品薄を防ぐのが狙い。週内にも政令改正を閣議決定し、規制対象に備蓄米を加える。