「アジア」カテゴリーアーカイブ

万博バス停にペロブスカイト太陽電池 公共施設で本格実装

2025年大阪・関西万博の運営主体の博覧会協会は12月24日、会場となる夢洲(ゆめしま)で、薄いフィルム状で軽くて折り曲げられる「ペロブスカイト太陽電池」を設置したバスターミナルを公開した。発電した電気は蓄電池にためておき、ターミナルの夜間照明に使用される。
ターミナルの屋根に積水化学工業が開発したペロブスカイト太陽電池を設置した。バス停の約250mにわたり縦1m、横2mのパネル257枚を使用している。ペロブスカイト太陽電池は現在、様々な事業者が、様々な場所で実証実験を行っているが、これだけまとまった枚数のペロブスカイト太陽電池を、公共施設で本格的に実装するのは国内では初めてという。

近畿の相続税申告漏れ1,463件、21.2%増の計549億円

大阪国税局が実施した税務調査によると、今年6月までの1年間に近畿2府4県で、実地調査の対象となった1,702件のうち、1,463件で前年比21.2%増の計549億円の相続税の申告漏れが見つかった。その結果、追徴税額は前年比37.5%増の141億円に上った。このうち仮装や隠蔽を伴う悪質な所得隠しと認定されたのは140件、計54億円だった。

万博 自前パビリオンのアイルランド館完成 海外勢第1号

日本国際博覧会協会(2025年大阪・関西万博協会)は12月17日、自前で建設したパビリオンを出展する海外47カ国のうち、アイルランドのパビリオンが完成したことを明らかにした。海外勢では第1号。同国は今年2月に着工した。完成した建物は同国の伝統的な渦巻き模様「トリスケル」を模した3つの円柱が組み合わされた構造。

大阪・中央公会堂で冬恒例のプロジェクションマッピング

国の重要文化財に指定されている大阪市北区の中央公会堂で、この時期恒例のプロジェクションマッピングが12月14日から始まった。オープニングセレモニーでは大阪出身のアーティスト、アイナ・ジ・エンドさんが招かれ、自身の楽曲「クリスマスカード」を披露し、響き渡る歌声で会場の雰囲気を盛り上げた。
上映が始まると、訪れた人たちは音楽とともに、中央公会堂に投影される色とりどりの幻想的な映像を写真に収めるなどして、クリスマス気分を楽しんでいた。プロジェクションマッピングは12月25日まで、毎日午後5時から同9時まで上映される。

大阪市が全国最高の保険料抑制へ「介護予防」でPT発足

大阪市は65歳以上の高齢者が払う、全国最高の介護保険料低減に向けた取り組みを本格化する。市は「介護や支援の必要な高齢者を減らすことが、保険料の抑制につながる」として、「介護予防」に着目。横山英幸市長をリーダーとするプロジェクトチーム(PT)を発足し、今後3年間で重点的に対策に取り組む。
大阪市の今年4月から3年間の介護保険料は月9,240円。改定前より1,155円上昇している。全国平均の月6,225円を大きく上回り全国最高額だ。介護保険の財源は、国や自治体の負担金と、40歳以上が納める介護保険料で賄われる。保険料の負担割合は、65歳以上の高齢者と40〜64歳の人口割合を踏まえて3年毎ごとに改定され。65歳以上が支払う保険料も各市町村別に見直される。
介護保険料が上昇する要因は、被保険者である高齢者の増加に加え、高齢者が介護サービスが必要な「要介護」や「要支援」の状態になること。市の今回のPT設置には、要介護・要支援の「予防」を積極的に進めることで、介護保険料の低減につなげたい考えがある。

JR西日本 25年万博で乗換なしの「エキスポライナー」運行

JR西日本(本社:大阪市北区)は12月13日、2025年3月15日からのダイヤ改正について発表した。大阪・関西万博を見据え、会場へのアクセス向上と、大阪市内の混雑緩和対策に向けた増便を発表した。
新大阪駅と万博会場に近い桜島駅を乗り換え無しで結ぶ、8両編成の「エキスポライナー」を上下線合わせて26本を新たに運行し、輸送力を高める。また、大阪環状線は平日に5本、土日・祝日に3本それぞれ増便し、ゆめ咲線も平日に4本、土日・祝日には6本増やす。
このほか、九州新幹線と山陽新幹線は万博の開催期間中の週末を中心に鹿児島中央駅の始発時間を35分繰り上げ、午前9時59分新大阪に到着する臨時列車を新たに運行する。東海道新幹線も午前6時台に東京発・新大阪行の「のぞみ」を1本増便する。

代表幹事に三笠氏 日本生命副社長 関西経済同友会

関西経済同友会は12月11日、日本生命保険の三笠裕司副社長(61)が次期代表幹事に就任する人事を発表した。パナソニックホールディングスの宮部義幸副社長(67)の後任となる。任期は2025年5月から1年だが、慣例で2年務める。代表幹事は2人制で、三笠氏は2年目に入る大林組の永井靖二副社長(66)と組む。
関西財界として、2025年大阪・関西万博の成果を、関西経済の成長につなげることなどが課題となる。

大阪府と関経連 70年万博基金より95億円取り崩し求める

大阪府と関西経済連合会(関経連)は12月5日付で、1970年大阪万博の収益金でつくられた管理団体に、基金残高約190億円のうち、およそ半分にあたる約95億円の取り崩しを求めたことが分かった。これらは2025年大阪・関西万博の会場建設費のほか、万博記念公園(所在地:大阪府吹田市)の国所有分の買い取りにも充てられるという。
基金を管理するのは公益財団法人「関西・大阪21世紀協会」。国際交流事業などに使う分は維持する。年内にも協会内の合意を経て、その後、定款変更の手続きに入るという。

万博 海外パビリオン「タイプA」全47カ国が着工

2025年大阪・関西万博を運営する日本国際博覧会協会(万博協会)は12月9日、自前で建設する「タイプA」の海外パビリオンで出展する47カ国すべてが着工したと発表した。唯一、未着工だった地中海の島国、マルタが同日、工事を開始した。マルタ館は1階建てで、2025年3月末に完成する予定。
タイプAでの出展は当初60カ国が希望したが、資材高騰や人手不足で工事業者探しが難航。最終的に47カ国が42棟を建設する。

スシロー 海外出店加速 アジア, 北米で26年320店舗に拡大

回転寿司チェーン「スシロー」などを展開するフード&ライフカンパニーズ(本社:大阪府吹田市)の新社長に10月1日付で就任した山本雅啓氏(47)が中期運営方針を明らかにした。
海外事業について、アジアに軸足を置き着実に伸ばしながら、北米へも挑戦するとし、海外展開を加速する考えを示した。海外事業の売上比率は2024年9月末時点で25%超で、スシローの店舗は中国やシンガポールなどアジアを中心に計174店。2025年は米国に1号店を出店し、2026年9月期までの3年間に2〜3店舗増やしたいとし、成長が見込める北米市場に進出する計画を示した。アジアではマレーシアにも初進出し、2026年9月期の海外店舗数を320店まで拡大する計画。
国内事業については、外食産業にとっては厳しい状況が続くとし、需要が大きい都市部に重点的に出店する考えを示した。